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集会後の人気の少ない神社、 境内の裏手に回って、人目を憚る様にオレは煙草に 火を付けた
暴走族なんてやってるのに 東卍の面々は喫煙者がいない、 なんなら煙草は禁止位の ルールが設けられている。
元々そんなに吸う事もなかったが、中身が26歳の俺にとっては喫煙に対しての罪悪感は感じなかった。
…皆には、ちょっと申し訳ないとは思ってる。
武道
現代でもそうだったが、 煙草を吸ってる時が1番何も考えなくて済む。夕暮れが近い藍色の空を見上げる。
マイキー
武道
足音も無く近付いてきた マイキー君の声に驚いて、 盛大にむせた。
煙草を落としそうになったが 寸前の所で耐える。
武道
マイキー
マイキー君の視線が、 煙草に向けられる
マイキー
武道
マイキー
じっと煙草を見ていたマイキー君は、何を思ったのか 徐ろに吸っていた煙草を ふんだくり、吸いだした
武道
マイキー
眉間に皺を寄せて舌を出す マイキー君はそのまま煙草を 地面に落として、 火を消してしまった
勿体ないと煙草を見ていると 不意に名前を呼ばれ 視線を上げると、 口に何か入れられた
武道
吐き出す訳にもいかず 恐る恐る噛んでみる。 …口の中に餡子の味が広がる。 どうやらたい焼きらしい。
マイキー
マイキー
武道
年相応の笑顔を浮かべた マイキー君はすぐにちょっと 寂しそうな顔をして
マイキー
マイキー
マイキー
マイキー
なんて、言ってくるから 俺はもう「はい」しか 言えなくなった
…帰り道、 立ち寄ったコンビニで 残った煙草をそのまま ゴミ箱に捨てた
それを見届けたマイキー君は ヨシっと頷いていた
マイキー
武道
マイキー君のバブの後ろに 乗りながら、そんな会話をする
笑いながら、頭の中では 決意と願いが同時に 生まれていた
必ず、こんな穏やかな 優しい時間の中で生きられる 未来を掴む事、
そして願わくば、こんな時間が 少しでも続くようにと、
柄にもなく、 神様にお願いした。