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チャイム が 鳴ると 同時に 、担任の 先生が 教室に 入ってきた 。白髪 混じりで 、朝から やたらと 元気な 体育科の 教師だ 。
担任
新開は まだ 口を もぐもぐ 動かし ながら 、すっと 姿勢を 正した 。荒北は 肘を ついたまま 頭を 支え 、だるそうに 片目を 開ける 。
担任
新開隼人
新開は 笑い ながら 、手を 上げて「 すんませ ~ ん 」と 軽く 謝った 。先生も 苦笑いを 浮かべ ながら 、「 ま、ちゃんと 片付け とけよ 」と 言って HR を 進めて いく 。
プリント 配布 と 連絡事項 の 羅列 が 続く 中 、新開は 横目で 荒北を ちらりと 見る 。荒北は ノート を 開いた まま 、何か 考え込む ように ぼんやり 窓の 外を 見て いた 。
新開隼人
ぽそっ と 、新開が 声を かけた 。 荒北は 眉を 寄せて 、視線 だけを 横に 向ける 。
荒北靖友
新開隼人
その 一言に 、荒北は 思わず ノートの 角を ペンで ぐりぐり と 押し 始めた 。
荒北靖友
新開隼人
新開隼人
荒北靖友
新開隼人
荒北靖友
それでも 、新開の 声は 不思議と 耳障り じゃない 。 クラスの ざわつき とは 別の 、なんとなく “ そこに ある のが 当たり前 ” な 空気感 。荒北は ふと 、新開の 言葉が 心に じわりと 染み 込んで いく のを 感じて いた 。
新開隼人
また 、あの 声が 小さく 響いた 。
新開隼人
荒北靖友
新開隼人
新開隼人
荒北靖友
新開隼人
新開隼人
さらっと 言われた 一言 。「 一緒に 走ってて 、バランス 取れる 」その 言葉に 、少し だけ 荒北の 指が 止まった 。
荒北靖友
ぽつりと 呟いた 声に 、新開は にっこり 笑った 。
新開隼人
荒北靖友
それでも 、荒北の 口元が ほんの 少しだけ 緩んで いる のを 、新開は 見逃 さ なかった 。