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〜次の日〜

まふまふ🤍(人魚)

…………

彼方💙(そらる)

彼方💙(そらる)

……まふまふ?

まふまふ🤍(人魚)

え?…あ、はい!
……なんですか?

彼方💙(そらる)

…大丈夫?

まふまふ🤍(人魚)

え?…な、何が…?

彼方💙(そらる)

なんか今日…
あんまり声出てないから…

まふまふ🤍(人魚)

あ……っ

彼方💙(そらる)

なんかあったの?

まふまふ🤍(人魚)

な、何も無いですよ!
大丈夫です…!!

彼方💙(そらる)

彼方💙(そらる)

(嘘だ…心から笑ってない…
初めてあった時みたいな笑顔だ…)

彼方💙(そらる)

今日は歌うのはやめよう。

まふまふ🤍(人魚)

えっ!?なんで…

彼方💙(そらる)

今日は…このままやっても
多分、上手く歌えないと
思うから。

まふまふ🤍(人魚)

……っ…

彼方💙(そらる)

だからさ…

彼方💙(そらる)

今日はまふまふの話
聞かせて?

まふまふ🤍(人魚)

え?…

彼方💙(そらる)

何があったかは
言いたくないなら
言わなくてもいいよ。

彼方💙(そらる)

無理には聞かない。

まふまふ🤍(人魚)

っ!!そらるさん…っ

彼方💙(そらる)

だから言える時に言って?
それまで待つし、俺はまふまふのこと
もっと知りたい…それに…

彼方💙(そらる)

それがたとえ…知りたくなかった
ことだったとしても…
俺はそんな簡単にまふまふのこと
嫌いになんてならないから。

まふまふ🤍(人魚)

っ!あ……

彼方💙(そらる)

それに…今まで俺の話ばっかで
まふまふの海での話…
あんま聞いてなかったなと思って…

彼方💙(そらる)

だからまふまふの話…聞きたいな
まふまふの生きてきた海の世界…

まふまふ🤍(人魚)

僕の…海の世界…

彼方💙(そらる)

話してよ。息抜きだと思ってさ?

彼方💙(そらる)

ほんとなら一緒に
見れたらいいんだけど
俺、海には入れないしw

彼方💙(そらる)

まず、泳げないしw
水中に入ったら息できないしw

まふまふ🤍(人魚)

まふまふ🤍(人魚)

それなら問題ないですよ。

彼方💙(そらる)

え?

そう言うとまふまふは いきなり俺の手を取り…

彼方💙(そらる)

え?何して……

まふまふ🤍(人魚)

──行きましょう!

そう言って急に走り出し海に飛び込んだ。

彼方💙(そらる)

え?…うわっ!!?

そのまふまふに引っ張られ俺も 海に飛びこんでしまった。

…バシャン!!!

彼方💙(そらる)

…っ!!?

飛び込むとまふまふは 俺の手を引きながら どんどん海の奥に進んでいく。

ブク…ッブク……ブク……ッ

彼方💙(そらる)

(まふまふいきなり何して…
俺が泳げないこと
知ってんのに…!)

彼方💙(そらる)

ちょっ…まふまふ!
俺が泳げないこと
知ってるだろっ!!

まふまふ🤍(人魚)

関係ないです!

彼方💙(そらる)

はぁ?!俺…
息できないって!

まふまふ🤍(人魚)

息ならできてるじゃないですか!

彼方💙(そらる)

はぁ!?だから…!

彼方💙(そらる)

って…あれ…?

確かに俺は海の中にいるはずなのに 普通に息も出来てるし話せてる。

彼方💙(そらる)

でも…なんで…

びっくりしてまふまふを見ると……

まふまふ🤍(人魚)

まふまふ🤍(人魚)

…でしょ?w

と、ウインクをしてそう言われた。

彼方💙(そらる)

なんで…?

まふまふ🤍(人魚)

これは…僕の力なんです。

彼方💙(そらる)

まふまふの…力?

まふまふ🤍(人魚)

僕の力は…人魚が稀に持つ力で…

まふまふ🤍(人魚)

僕と手をつないでいれば人間も
人魚と同じように海の中でも
息ができる…

まふまふ🤍(人魚)

ってゆう力で…

彼方💙(そらる)

そんな力…持ってたんだ…

まふまふ🤍(人魚)

はい、今まで人間の友達なんて
1人も居なかったから…1回も
使ったこと無かったし…
持ってても意味ないと
思ってたけど…

まふまふ🤍(人魚)

使う日が来るなんてw

彼方💙(そらる)

(あ……)

彼方💙(そらる)

これって…ずっと有効なの?

まふまふ🤍(人魚)

僕と手を繋いでる限りは…

彼方💙(そらる)

そっか、じゃあさ…

彼方💙(そらる)

彼方💙(そらる)

俺に海の世界
案内してくれない?

俺は、少しだけまふまふと 同じ世界を一緒に見てみたかった。

まふまふ🤍(人魚)

っ!!

まふまふ🤍(人魚)

いいですよ!僕の世界を
そらるさんに案内します!

そう言ってまふまふは俺に 海の世界を案内してくれた。

それからまふまふは俺の手を引きながら 海の世界をたくさん見せてくれた。

まふまふが子供の頃好きだった場所… まふまふが落ち込んだ時に行く場所… 綺麗な景色が見える場所…

まふまふ🤍(人魚)

で、次は〜…

彼方💙(そらる)

………

昔の思い出話をしながら海を案内してくれる まふまふはほんとに楽しそうで…

彼方💙(そらる)

(今はちゃんと
心から笑ってるな…)

彼方💙(そらる)

(元気が出たみたいで良かった…)

元気が出たまふまふを見て安心した。 俺がそう思っていると…

まふまふ🤍(人魚)

まふまふ🤍(人魚)

僕が案内しできるのは
これぐらいですかね。

まふまふ🤍(人魚)

もっと奥にも”行ければ”まだまだ
色んなとこがあると思うけど…

彼方💙(そらる)

え…?『行ければ』って
まふまふは行けないの?

まふまふ🤍(人魚)

あ、実は僕…人魚の中でも
昔から体力がない方で
だからあんまり遠くまでは
行けないんですよw

まふまふ🤍(人魚)

帰って来れなくなっちゃうからw

彼方💙(そらる)

あ、そうなんだw

まふまふ🤍(人魚)

まぁ、そろそろ
そらるさん時間だろうし
帰りましょうか!

彼方💙(そらる)

うん、そうだね。

そう言われまふまふに手を引かれながら いつもの浜辺に向かおうとした時…

まふまふ🤍(人魚)

まふまふ🤍(人魚)

…っ!!?

まふまふ🤍(人魚)

…そらるさんっ!!
危ないっ!!!

彼方💙(そらる)

えっ?…うわっ!?

いきなり潮の向きが変わって 俺はそれに飲まれてしまい… まふまふと手が離れてしまった。

彼方💙(そらる)

(まずいっ!まふまふと手がっ…)

その瞬間、一気に息苦しさが 押し寄せてきて俺の身体は どんどん下に沈んでいく。

彼方💙(そらる)

彼方💙(そらる)

(っ…苦しい…っ息がっ…!)

まふまふ🤍(人魚)

…そらるさんっ!!
そらるさんっ!!!

彼方💙(そらる)

彼方💙(そらる)

(ま…ふまふ…っ…)

俺はまふまふが必死に『そらるさんっ!』 と、叫ぶ声を最後に気を失ってしまった。

まふまふ🤍(人魚)

っ…そらるさんっ!!!

彼方💙(そらる)

彼方💙(そらる)

ん…?

目覚めると俺はいつもの砂浜に 寝かされていて……

目だけで左を見るとまふまふが 泣きながらうずくまっていた。

彼方💙(そらる)

彼方💙(そらる)

…まふまふ?

まふまふ🤍(人魚)

…っ!!そらるさんっ!

まふまふ🤍(人魚)

大丈夫ですかっ!!?

彼方💙(そらる)

……うん、大丈夫…

彼方💙(そらる)

まふまふがここまで
運んでくれたの…?

まふまふ🤍(人魚)

……はい…

彼方💙(そらる)

ありがとう。
俺…また、まふまふに
助けられたな…www

俺がそう言いながら笑うと…

まふまふ🤍(人魚)

……っ…

まふまふ🤍(人魚)

そらるさん…ごめんなさいっ!!!

まふまふは泣きながら俺に謝ってきた。

彼方💙(そらる)

え?…別にまふまふは
何も、悪くないだろ?

彼方💙(そらる)

今回はただの事故……

まふまふ🤍(人魚)

違うんです…っ!!

彼方💙(そらる)

えっ…?

まふまふ🤍(人魚)

違う…僕が…僕が…っ!

まふまふ🤍(人魚)

僕が…『不幸を招く厄病神』
だから…!!

彼方💙(そらる)

彼方💙(そらる)

は…?何…それ…

まふまふ🤍(人魚)

あっ…

彼方💙(そらる)

何?『不幸を招く厄病神』って…

まふまふ🤍(人魚)

いや、あの…っ

彼方💙(そらる)

話して、まふまふ…

まふまふ🤍(人魚)

…っ……

まふまふ🤍(人魚)

話したらそらるさん
僕のこと……っ

彼方💙(そらる)

嫌いにならないから。

彼方💙(そらる)

絶対、嫌いにならないから。

彼方💙(そらる)

だから…話して?

まふまふ🤍(人魚)

………

彼方💙(そらる)

俺は…まふまふが
話してくれない方が…

彼方💙(そらる)

嫌、なんだけど?

まふまふ🤍(人魚)

っ!…

まふまふ🤍(人魚)

まふまふ🤍(人魚)

わかりました…っ

その後、まふまふは全部を話してくれた。

海で施設の時に同じ組だった子にあって 『お前なんかが一緒にいたら 俺が不幸な目に遭う。』

『お前は”不幸を招く厄病神”なんだから』 と、言われたこと……

彼方💙(そらる)

(そんなこと…
言われたのか…)

まふまふ🤍(人魚)

だから僕…そらるさんだけは
不幸な目に遭わせない…

まふまふ🤍(人魚)

守るって誓ったのに…っ!

まふまふ🤍(人魚)

…ごめんなさいっ!!!

まふまふ🤍(人魚)

やっぱり…”僕なんか”が
そらるさんと
一緒にいたら…っ!!

彼方💙(そらる)

(まふまふ……)

まふまふ🤍(人魚)

そらるさん…僕のこと
嫌いになりましたか…?

彼方💙(そらる)

えっ?

まふまふ🤍(人魚)

もう僕と…
一緒にいたくないですか…?

まふまふ🤍(人魚)

僕のこと…捨てちゃいますか…っ

彼方💙(そらる)

まふまふ、まって…

まふまふ🤍(人魚)

嫌だ…嫌だ!捨てないでっ!

まふまふ🤍(人魚)

僕はまだそらるさんと一緒にいたい!
そらるさんと離れたくないっ!!

彼方💙(そらる)

まふまふっ!

まふまふ🤍(人魚)

そらるさんに捨てられたら僕は…っ

まふまふ🤍(人魚)

まふまふ🤍(人魚)

生きる意味が…無くなっちゃう…っ

彼方💙(そらる)

っ!!

まふまふ🤍(人魚)

せっかく…生きる意味を
見つけられたのに…っ!!

まふまふ🤍(人魚)

嫌だ…嫌だっ!
そらるさんを失いたくないっ!

彼方💙(そらる)

まふまふっ!聞けっ!!

俺はまふまふを思いっきり抱きしめた。

まふまふ🤍(人魚)

……っ…

彼方💙(そらる)

大丈夫…大丈夫…

彼方💙(そらる)

俺はまふまふのこと
嫌いになってもないし
捨てたりもしない。

彼方💙(そらる)

これからも一緒に
いるから大丈夫だよ。

まふまふ🤍(人魚)

っ……

まふまふ🤍(人魚)

でも…僕といたら
そらるさんまた不幸な目に…っ

彼方💙(そらる)

そんなの関係ない。

彼方💙(そらる)

俺はそうだとしても
まふまふが隣にいない
居なくなる方が嫌だ。

まふまふ🤍(人魚)

そらるさん…っ

彼方💙(そらる)

だから、これからも
一緒にいよう、まふまふ。

彼方💙(そらる)

俺はまふまふのこと
ずっと好きでいるよ。

俺が笑顔でそう言うと…

まふまふ🤍(人魚)

っ!…ぅ…っ
そらるさあああああん!!!

彼方💙(そらる)

うわぁっ!?

まふまふは泣きながら 俺に思いっきり抱きついてきた。

まふまふ🤍(人魚)

ありがとうございますぅぅ…

まふまふ🤍(人魚)

僕もそらるさんのこと
大好きですぅ……っ

彼方💙(そらる)

ふふっ…ありがとうw

彼方💙(そらる)

(なんか弟が
できたみたいだなぁw)

そう思いながら俺は、俺に抱きつき 泣きじゃくってるまふまふの頭を 優しく撫で続けた。

彼方💙(そらる)

ほら、そろそろ泣きやめw
目が腫れるぞw

まふまふ🤍(人魚)

はい……

彼方💙(そらる)

よし、じゃあそろそろ帰るな。

まふまふ🤍(人魚)

まふまふ🤍(人魚)

…ぁ…明日…

彼方💙(そらる)

絶対来るから、大丈夫。

彼方💙(そらる)

約束する、ほら…

俺はそう言いながら 小指をまふまふに差し出した。

まふまふ🤍(人魚)

っ!!

まふまふ🤍(人魚)

はい!また明日っ!

するとまふまふはそう言いながら 小指を絡めてきた。

彼方💙(そらる)

じゃあな!

俺はそう言ってまふまふと別れた。

階段を登っていつもの道に着いたあと 俺はさっきのことを思い出した。

彼方💙(そらる)

………

彼方💙(そらる)

彼方💙(そらる)

『不幸を招く厄病神』か…

彼方💙(そらる)

(そんな酷いあだ名…
つける奴がいるなんてな…)

彼方💙(そらる)

彼方💙(そらる)

まふまふは違う…
”不幸を招く厄病神”
なんかじゃない…

彼方💙(そらる)

もうそんなこと…
絶対、誰にも言わせない…

彼方💙(そらる)

あいつの記憶からもそんなの
俺が…絶対に消し去ってやる…

そう思いながら家に帰った。

この歌声がもう一度、君に届いたら…

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