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お嬢
7
HISAKI𓃠
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31
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たっつんとの別れを終え、再び訪れた最初の暗闇
戻ってきたゆあんは、現世ではもう首から上――
顔だけの極限状態になっていた
けれどこの暗闇の中では、まだ全身が淡く透き通った姿で残されている
俺は、自分の横で俯いたまま、ぽろぽろと大粒の涙を流している天使――
ひなたの頭を、そっと優しく撫でた
ゆあんくん
ゆあんくん
ひなたの生前の記憶
それは、俺と同じ不条理だった
俺より少し年下だった日向(ひなた)は、同じように信号無視のトラックに轢かれて命を落とした
強い未練を残したひなたを哀れみ、先代の天使は「姿が見えて、声も聞こえる状態」で現世に戻してくれた
日向は喜んで、最愛の家族や、大親友の葵(あおい)の元へ向かった
――けれど、それが全ての引き金だった
ひなた
ひなた
ひなた
葵や家族に「なんで体が無くなっていくの?」と泣きながら聞かれ、日向は正直に『自分の魂のエネルギーを使っているからだ』と答えてしまった
それを聞いた母親は「私たちのために、そんな酷いことをさせて……」と自分を責め、家族の心は完全に壊れてしまった
そして、日向のいない世界に耐えきれなくなった葵は、「ひなた、あそぼ?」と呟き、ついには自ら命を絶ってしまったのだ
ひなた
ひなた
ひなた
ひなた
ひなたは、顔をくしゃくしゃにして、小さな子供のようにわんわんと泣きじゃくる
ひなた
ひなた
ひなた
ひなた
ひなた
それが、ひなたがずっと「声を遮断していた」本当の優しさの真実だった
俺は、泣き続けるひなたの頭を、さらに優しく、何度も何度も撫でながら温かく微笑みかけた
ゆあんくん
ひなた
その問いに俺は当然のように力強く答えた
ゆあんくん
ゆあんくん
ゆあんくん
にかっと笑った、ひまわりのような満面の笑顔
その眩しさに打たれ、ひなたの瞳から後悔がすっと消え、初めて心からの温かい笑顔を浮かべた
ひなた
ひなたは涙を拭い、いつもの小さな案内人の表情に戻って前を向く
ひなた
ひなたが手をかざすと、真っ暗な空間の中に、現世の映像がスクリーンみたいにフワリと映し出された
そこに映っていたのは、夜の冷たい風に吹かれる、高いシェアハウスの屋上の景色
柵の向こう側――
ギリギリの場所に、じゃぱぱが、完全に光を失った瞳で立ち尽くしていた
ひなた
ひなた
ゆあんくん
2人
青ざめたまま、2人は同時に顔を見合わせた
ひなたは遮二無二、すべての力を込めて、弾かれたように指を鳴らした
パチンッ!!!と、今までで一番大きな音が暗闇に響き渡る
次の瞬間、2人の姿はまばゆい銀色の光に飲み込まれ、暗闇から一瞬で消え去った
大好きなリーダーを、最悪の絶望から救い出すために
皆様は気づきましたか?
悲しみのループの表紙のシルエットがだんだん現れていることを
それならなんの物語の番外編かはもうわかるかもしれません