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仁
仁
仁
仁
蓮
蓮
仁
仁
仁
仁
仁
ふと、窓の外を見る
桜の蕾も膨らみ、
一部の花弁は開いてきた
仁
座ったまま腕を伸ばす
次に立って足を伸ばす
仁
土曜日の朝
この家の誰よりも早く、
僕は部屋のドアを開けた
最小限電気をつけずに準備
電気をつけたら
家族が起きてしまうからだ
仁
仁
仁
仁
仁
仁
明るいそぶりで
僕、佐藤 仁は
ドアを開いた
仁
早朝の空気を体に溜める
今日は三寒四温の三寒らしく、
鼻の奥がツンと冷えた
仁
仁
蓮
蓮
仁
音楽室に入る
一番乗りかと思っていたのだが、
先客がいたようだ。
仁
仁
蓮
蓮
皆沢 蓮先輩
僕の1つ上の先輩
自分は下手だと言っているが、
実は本校吹奏楽部で一番上手い
蓮
蓮
彼女はいつもの笑顔で話す
いつもの可愛い笑顔
冷たい風が先輩の髪を揺らした。
仁
仁
蓮
仁
蓮
仁
先輩は楽器を置き、
自分の荷物からプリントを取り出してきた。
仁
蓮
蓮
仁
先輩からプリントを受け取った
先輩は図書委員長
僕は副委員長
先輩に憧れて追いかけてきた
蓮
仁
蓮
蓮
蓮
僕の顔を覗き込んでくる
やめてくれ
こんな僕を
こんな無様な僕を見ないでくれ
仁
蓮
仁
蓮
廊下から人の気配が何も感じない
そこにいるのは、先輩と僕だけ
桜の花が一つ、風に乗って入る
しかし、がくから花弁が一つ散った
心が、砕けるように
仁
蓮
仁
仁
蓮
蓮
昨日
僕は嫌な目にあった
放課後
人気は2人だけ
仁
蓮
この2人だけだ
蓮
仁
蓮
仁
蓮
蓮
仁
仁
蓮
仁
蓮
蓮
あぁ、先輩は今日も可愛い
愛らしい目
柔らかそうな頬
サラサラした髪
そして、
触りたくなってしまう唇
仁
蓮
仁
そんな人に、
僕は告白する
決めたんだ
決めたこともやらないで何をする
仁
蓮
仁
仁
顔が熱くなる
汗もかかず、体にこもっている
蓮
蓮
仁
蓮
先輩はまっすぐと僕の目を見る
闇を感じない、純粋な目
仁
深呼吸をした
夕方の匂いと、先輩の匂いがした
仁
仁
蓮
蓮
僕は先輩の顔が見れなかった
でも僕は少しでも、
先輩の顔を赤くできただろうか
蓮
仁
僕は先輩の顔を見た
耳がいつもより赤くなっていた
蓮
蓮
仁
仁
蓮
先輩は頭を下げた
はっきりと、言葉を述べて
仁
蓮
蓮
蓮
蓮
蓮
蓮
先輩もテンパっているのだろう
一言一言、性格が変わっている
仁
仁
蓮
仁
蓮
蓮
仁
蓮
蓮
仁
先輩は途切れ途切れに話す
先輩の唇が震える
一つ呼吸をしてから、口を開けた
蓮
蓮
蓮
仁
蓮
仁
それから、よく覚えていない
耐えきれなくなって、
すぐに帰った気がする
仁
蓮
蓮
その先輩の顔は、いつもとは明らかに違って、
僕は背中が濡れる感覚がした
仁
仁
蓮
先輩の顔に花が咲く
優しい、いつもの声
蓮
仁
蓮
蓮
蓮
あぁ、
やっぱり彼女は優しい
好きだ
そういうところが
大好きだ
仁
蓮
仁
仁
仁
蓮
蓮
蓮
そう笑う先輩は
小悪魔のようなあざとさがあった
絶対に好きになってもらう
そう決心した僕の背を
春風が優しく押した
〜完〜
………?