夏ラムネ
夏ラムネ
さとみくんの母
ころん
ころん
さとみ
ころん
さとみ
ころん
さとみ
さとみ
ころん
「昨日人を殺したんだ」君はそう言っていた
さとみ
ころん
さとみ
梅雨時 ずぶ濡れのまんま部屋の前で泣いていた
ころん
さとみ
夏が始まったばかりだというのに君は酷く震えていた
そんな話で始まるあの夏の日の記憶だ
ころん
さとみ
「殺したのは隣の席のいつも虐めてくるヤツ」
ころん
さとみ
「もう嫌になって肩を突き飛ばして打ち所が悪かったんだ」
ころん
さとみ
さとみ
「もうここには居られないと思うし、」
ころん
さとみ
「どっか遠くで死んでくるよ」
ころん
そんな君に僕は言った
ころん
さとみ
「それじゃ僕も連れてって」
さとみくんの母
ころん
さとみ
ころん
さとみ
ころん
さとみ
ころん
財布を持って、ナイフを持って、携帯ゲームもカバンに詰めて
さとみ
ころん
いらないものは全部壊していこう
ころん
さとみ
ころん
ころん
さとみ
ころん
あの写真も、あの日記も、今となっちゃもういらないさ
ころん
さとみ
ころん
さとみ
ころん
人殺しとダメ人間の君と僕の旅だ
ころん
そして僕らは逃げ出した
さとみ
ころん
この狭い狭いこの世界から
さとみ
ころん
家族もクラスの奴らも何もかも全部捨てて君と2人で
ころん
さとみ
遠い遠い誰も居ない場所で2人で死のうよ
さとみ
ころん
もうこの世界に価値などないよ
さとみ
ころん
人殺しなんてそこら中湧いてるじゃんか
ころん
君は何も悪くないよ。君は何も悪くないよ。
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