テラーノベル
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母親
母親
いつもの音。BGMになるほど、とは言えない、何度聞いても慣れない恐ろしい声。 情緒不安定になり発狂する母親。 ギロはクローゼットに篭もりながら、いつものように怯えて過ごす。
母親
母親
母親
ユロ
母親
母親
12個上の姉、ユロ。 優しいお姉ちゃん、俺はこの環境でも優しくしてくれる兄弟たちのことが大好きだった。
母親は「お母さん」という言葉に反応し、ユロの頬を叩く。
ユロ
母親
母親が家を出ていった。恐らく彼氏候補の家だろう。
母親は元々のメンヘラ的性格と鬱により、自分の子供たちに暴力を振るうようになった。
ユロ
幼いギロ
幼いギロ
クローゼットに光が差し込み、辛そうながらも微笑む姉の姿を見て涙が溢れ出し抱きついた。
シロ
クロ
ギロの兄弟たちだ。シロは同い年で、見た目もとても似ている。 母親以外の家族たちがいなければ、今頃流れの激しい川に飛び込んで死のうとしていただろう。それくらい、大きな存在だった。
幼いギロ
幼いギロ
幼いギロ
母親
母親
彼氏候補の男
彼氏候補の男
彼氏候補の男
彼氏候補の男
母親
彼氏候補の男
嶺李
全員でクローゼットの中に籠り隠れた瞬間だった。
ドカン!!!
彼氏候補の男
母親
母親
彼氏候補の男
クロ
シロ
全員がクローゼットに篭もり、息を殺して男が立ち去るのを待つ。 男は乱暴な口調とイラついた声の張り方で話す。
彼氏候補の男
母親
彼氏候補の男
幼いギロ
幼いギロ
彼氏候補の男
彼氏候補の男
母親
男と目が合い、背筋が凍る。
彼氏候補の男
彼氏候補の男
男は乱暴にギロを担いで、アパートを後にしようと歩き出す。 手の力が強く、腰に爪が刺さって痛い。
幼いギロ
泣き叫びながらも、その声は母親にも男にも届くことはなく、むしろその泣き叫ぶ声をうるせえ!と言われ、男に体を叩かれた。
バタンッ
シロ
幼いギロ
彼氏候補の男
若頭
彼氏候補の男
若頭
若頭
ギロは心の中で、生かしてくれるのか?そのうち僕は死ぬのか?と恐怖を感じていた。
ギロは強面のヤクザらしき者たちに拾われた。
若頭
幼いギロ
事務所に連れてこられた。そこには簡易的だが寝床もあり、ギロを住ませるつもりらしい。 事務所といっても、組員たちも寝泊まりしている場所だ。
彼氏候補の男
若頭
若頭
幼いギロ
彼氏候補の男
幼いギロ
彼氏候補の男
幼いギロ
組のみんなに愛されながら
ギロはこの生活に慣れていった。
ピンポーン
インターホンで住人が出る。
ギロ
ギロ
ギロ
金の取り立て、喧嘩、殺人。 ギロはそんな危険な行為を日常化していた。だってそれが当たり前の人たちに育てられたから。
彼氏候補の男
ギロ
ギロ
ギロ
組長
ギロ
組長
ギロ
組長
彼氏候補の男
若頭
ギロ
組長
ギロ
ギロ
ギロは現在17歳、高校三年生の歳だ。 学校には行っていたがサボり気味。でも組の皆さんがいるからいい、と思って生活していた。 重要な任務と言われ、嬉しかった。
組長
日の当たりにくいところ。そこに奴らはよく集まっている。 ちょうどいた。
ギロはナイフを取り出し、奴らのところへ行く。
ザクッ
ドカッ!
ギロ
30分ほどで、喧嘩とナイフにより奴らを殺した。
ギロ
ギロ
─────ーーウウーーーーウウーー
ウウーーーウウーー
ギロ
ギロ
パトカーの音は近くで止まり、ギロが走り出した時には警察がパトカーから出てきた。
捕まったら絶体絶命。 刑務所に入る恐怖と、皆さんに見捨てられる恐怖で頭がいっぱいだった。
ギロ
辿り着いたのは学校の校庭。通っているので道などはわかっていた。
ギロ
ギロ
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