テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
昼食を一緒にとった翌日。
青は、自分の中で何かが確実に変わってしまったことを自覚していた。
青
条件は残り4つ。
青の胸の奥は軽くならなかった。
むしろ、重く沈んでいく。
青
神様の声は、すぐには聞こえなかった。
それが、逆に怖かった。
桃は昨日と同じように変わらない態度で隣の席に座っていた。
桃
青
桃
青は返事をしたくなかった。
桃はそれ以上踏み込んで来なかった。
それが、余計に落ち着かなかった。
青
理由を問い詰めてくれた方が、まだ楽だった。
授業が終わったあと、突然神様の声が落ちてきた。
『条件2、隣の席の人と手を繋ぐ』
青は息を詰めた。
青
頭ではそう思っていたのに、
足は勝手に動いていた。
廊下の向こうで、桃が靴を履いているのが見えた。
青
声が掠れた。
桃
振り返った顔が、昨日よりも少しだけ柔らかく見えて、
青は視線を逸らした。
青
桃
青
昇降口の端。
人通りの少ない場所。
夕方の光が、床に長く伸びている。
桃
青は、何度も口を開いては閉じた。
青
青
青は、意を決して、桃に手を伸ばした。
けれどーー
寸前で止まった。
指先が震えている。
血の気のない色。
青
自分が。
桃
青は反射的に桃の手を掴んだ。
繋ぐ、というより、握る
逃がさないように。
桃
青
言葉が出ない。
手のひらが熱い。
自分のか、桃のか、分からない。
握力が強すぎて、
もはや”手を繋ぐ”とは言えなかった。
桃は驚いたように一瞬固まったあと、
ゆっくりと青の手を握り返した。
その動作が想像以上に優しくて、
青の胸がきつく締め付けられた。
桃
青
桃
青
自分でも驚くほど、命令みたいな声がでた。
桃は、何も言わなかった。
ただ、指を絡めることもせず、
逃げることをせず、青の手を受け止めた。
時間が、伸びる。
たった数秒なのに、呼吸が追いつかない。
そのとき。
胸の奥で、確かに”音”が鳴った。
『条件2、クリア』
青は、はっとして手を離した。
青
桃
青
嘘ではなかった。
𝙉𝙚𝙭𝙩…♡×500