二度目の人生は不良？！

冷たい

フローリングから頬に伝わる冷たさで一気に冬を感じた

冬ってのは、どうも余計なことを考えさせられる

1番考えてるのはどうやって4ぬか

でも、そんなことしたら他人にどれだけの迷惑が掛かることやら

あぁ、面倒臭い

いっそのことこのまま

鋭い金属が俺を突いた

俺の憧れ

目を開けると、満面に白が写った

情報を得ようと上半身を起こそうとするが

腹部に激痛が走る

反射的に腹部に目が行ってしまう

ここは病院なのだろう、と予想できた

もっと入念に計画さえ起てていれば

それよりも気になることがある

腹も痛いし、考えることも無くなったのでそこら辺を観察してみようか

病院なんて久しぶりだし、興味が湧いてもしかたないだろう

数分後

テレビ以外に特にめぼしいものはなさそうだ

入院なんてしたことが無いから、使い方を知らないのが残念だが

なんだか、目の前に有るのに使えないのがもどかしくて

画面の付いていないテレビを凝視してやった

どんどん顔を近づけて凝視していると

俺の顔が......

ここは病院だ、そう思い出して慌てて口を抑えた

画面の付いていないテレビには、端正な顔立ちの青年が映っていた

上がり気味な眉にマッチしている、切れ長なタレ目

派手な髪型に白のインナーカラーが入っていて、耳には小さな穴が数個開いている

驚きのあまり、ぱくぱくと酸欠の魚のように口を動かす

テレビに映る男も同じように、口を動かしているのを見て理解させられた

そんなわけない、ありえない、と脳は言っているけど

テレビに映る"俺"を見るとそうなんだ、と妙に納得してしまった

とりあえず俺は、洗面台の前に立ってみた

やっぱ鏡で見ると、テレビとは違うな

さっきよりも、解像度が高くなって分析しやすい

範囲が広くなったお陰か、体格が顔に見合わず、意外としっかりとしていることが分かった

これからのことを想像するだけで、胸が踊る

相変わらず腹は痛いけど、そんなことはもう忘れてしまいそうだ

真ん中にクソでかい骸骨＆セ○アでありそうな宝石(シール？)に満面のスパンコールが縫いつけられてある

冗談で引っ剥がす素振りをしてみたら、全部引っ張がれた

所持金でも覗かせてもらうか

紺野 仁

コツコツコツ

俺は、光の速度でベットに飛び込んだ

傷口が広がったようだ

バーーーン