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朝霧 灯桜
朝霧 灯桜
朝霧 灯桜
朝霧 灯桜
篝月 雪
篝月 雪
︎︎
苦笑気味に返事をする"篝月 雪"くん
雪くんは雷火くんの弟だ
なにがあったかは詳しくは聞いてないが、2人組のヴァンプに襲われてたとのことらしい
傷口は思った以上に深いが、応急処置は無事に済み あとは雪くんの頑張り次第と言ったところだ
︎︎
篝月 雪
篝月 雪
朝霧 灯桜
篝月 雪
︎︎
救護班に所属している私は、負傷した人間・ヴァンパイアの処置をすることが専門だ
雪くんが言ったように、医療の知識はかじった程度だが人並みよりちょっとはある
︎︎
朝霧 灯桜
朝霧 灯桜
朝霧 灯桜
篝月 雪
︎︎
少しムッとする雪くんに対し、頭を撫でたあと応急処置に使った道具を片付ける
そんな私を横目にじっと見つめてくる雪くんに、「なに？」と聞けば、
雪くんは掛けていた毛布を顔まで上げる
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篝月 雪
篝月 雪
篝月 雪
朝霧 灯桜
篝月 雪
篝月 雪
︎︎
照れ隠しなのか、毛布で顔を隠す雪くんに可愛いなぁと心が温まる。
︎︎
朝霧 灯桜
朝霧 灯桜
︎︎
雪くんが私をこう慕ってくれるのはとても嬉しい
でも私は、"姉さん"と言われるほど大層な人間じゃない
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朝霧 灯桜
︎︎
申し訳ない気持ちを募らせ、私は医務室を後にした。
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︎︎
医務室から1歩出ようとした瞬間、
目の前をいきなり現れたヴァンプの生徒に塞がれる
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朝霧 灯桜
︎︎
自分より少し高い身長。
見上げれば、その生徒の顔は黒の仮面で隠されている
︎︎
朝霧 灯桜
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要件を聞こうとした瞬間、
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メキキｯ…
︎︎
男子生徒の右手が変形し、 躊躇なくそれを私に向かって振りかざしてきた
反射的に避けるが、足を滑らせ医務室の中へと転倒してしまう
︎︎
篝月 雪
篝月 雪
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パーテーションの反対側から、焦ったように様子を伺う雪くんに対して「来ちゃダメ！」と注意するが、
目の前のヴァンプが再度、私に向かって手を振りかざそうとする
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朝霧 灯桜
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ガシャンｯｯ ─────!!
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その硝子が割れる大きな音が、耳の奥まで響いた
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篝月 雷火
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この場に似つかわしくない、太陽みたいな声。
通路沿いの窓ガラスを蹴り破って入ってきたのは、紛れもない雷火くんだった。
それを理解するよりも先に、雷火くんは私に襲いかかろうとしたヴァンプに蹴りを入れる。
どがっと鈍い音を鳴らして吹き飛んでいったヴァンプは、容赦なく雪くんがいるベッドに体を強打した。
パーテーションがなくなり、訳の分からないであろう状況を瞬時に理解した雪くんは掛けていた毛布でヴァンプを拘束した。
︎︎
篝月 雪
篝月 雪
篝月 雷火
︎︎
パチッと手を合わせて謝罪する雷火くんに、雪くんはお怒りだ
私はそんな2人を横目に、ゆっくりと立ち上がってスカートの裾をはらった
︎︎
︎︎
篝月 雷火
朝霧 灯桜
朝霧 灯桜
朝霧 灯桜
篝月 雪
篝月 雪
篝月 雪
篝月 雪
︎︎
雪くんが気絶させたのか、ぐったりと目を瞑るヴァンプは間違いなく篝月学園の生徒だった
︎︎
間違いなく彼は、私を殺そうとしてた
雷火くんが助けに来てくれてなかったら今頃…
︎︎
篝月 雷火
朝霧 灯桜
朝霧 灯桜
朝霧 灯桜
篝月 雷火
篝月 雷火
︎︎
朝霧 灯桜
朝霧 灯桜
︎︎
違うよ、雷火くん
私はそんな優しい人間じゃない
君に何かあったら申し訳が立たないの
私は自分の心配ばかりしてるずるい奴なんだよ
︎︎
篝月 雷火
朝霧 灯桜
朝霧 灯桜
︎︎
どれだけ時間が経っても、 君への罪悪感が増していくばかりだ。
︎︎
