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きっと、みんなは… 思うんだろうな

わたしの事 子どもっぽいって…

木崎 ユア

普通の高校生に、
なりたかった…

友達と遊んだり

好きな人の話をしたかった

木崎 ユア

普通の子どもに、
なりたかったな…

わたしだって、普通の高校生になりたかった

お母さんの自慢の子どもに、なりたかった…

木崎 ユア

…おはよう

お母さん

おはよう、ユア!

お母さん

今日も学校に行くの?

木崎 ユア

木崎 ユア

…うん

お母さん

頑張ってね?

木崎 ユア

…行ってきます

木崎 ユア

(お母さん。心配かけて、ごめんね?)

木崎 ユア

(普通の子どもになれなくて…)

木崎 ユア

(ごめんなさい)

『お母さん…』

木崎 ユア

おはようございます

佐川

おはよう

今日も、先生に会えた

木崎 ユア

(学校だから、当たり前なんだけど…)

佐川

木崎…

木崎 ユア

はい

佐川

実はな…?

先生が内緒話をするようにこっそりと話しかける

木崎 ユア

(ち、近いよ…)

先生の手が、顔が

すぐ目の前にあって

木崎 ユア

(…恥ずかしい)

ドキドキする…

木崎 ユア

(…先生は)

木崎 ユア

(平気、なのかな?)

木崎 ユア

(それとも…)

『子どもじゃないか』

木崎 ユア

(わたしは、やっぱり…)

佐川

どうした、木崎?

木崎 ユア

…なんでもない

佐川

顔色悪いけど、
朝ごはん食べたか?

木崎 ユア

ちゃんと食べました。
わたし、子どもじゃないんで

木崎 ユア

(子ども扱い、しないでよ)

木崎 ユア

(わたしはみんなより、年上なんだからね?)

不思議…

先生と居ると、みんなと違う事が気にならない

先生に近い事が、少し

木崎 ユア

(ほんの少しだけど)

木崎 ユア

(…嬉しくなる)

木崎 ユア

(さっき、屋上のカギ借りちゃった…)

佐川

「慣れるまでは…」

佐川

「1人で、いいと思う」

ポケットのカギを 握りしめて思う

木崎 ユア

(先生って、すごいな…)

木崎 ユア

(なんで、わかっちゃうんだろう?)

本当は、嫌だった

一人ぼっちの食事を 人に見られるのは

木崎 ユア

(大人、だから?)

木崎 ユア

(それとも…)

木崎 ユア

(先生も、わたしと同じだったのかな?)

そう考えるのは

先生に悪いのかな?

お昼休み 屋上

木崎 ユア

本当に、誰もいない…

木崎 ユア

(不思議…)

木崎 ユア

(一人は、嫌だったのにな…)

一人は寂しいと思っていた

一人は苦手だった

木崎 ユア

だけど今は、ホッとする

木崎 ユア

木崎 ユア

変なの…。
1人が落ち着くなんて…

木崎 ユア

変…なの…

1人きりになると 涙が出そうになる

木崎 ユア

(泣いちゃダメ)

木崎 ユア

(我慢しなきゃ…)

木崎 ユア

わたしは、子どもじゃないんだから…

キィィ…

木崎 ユア

誰!?

物音に振り返ると

佐川

ごめん…

佐川

一人が、よかった?

先生が、居た

木崎 ユア

そんなんじゃないよ

木崎 ユア

(そんな訳ない)

木崎 ユア

(先生に、来て欲しかった…)

佐川

木崎は、さあ…

木崎 ユア

は、はい

佐川

うーんと…。
学校、なれた?

木崎 ユア

木崎 ユア

だいぶ、なれました

佐川

ふうん。そっか…

木崎 ユア

あの、先生

佐川

なに?

木崎 ユア

なんか、いつもと雰囲気違いますね?

佐川

そう?
別に、よくない?

佐川

今、休憩時間なんだし

木崎 ユア

そう、ですね

佐川

佐川

敬語とか、いいから

木崎 ユア

え?

佐川

今はさ

佐川

佐川

というか、たまにはさ。そんな時があっても、いいんじゃない?

佐川

大人なんだし

先生がクスクスと笑う

木崎 ユア

ちょっと…

木崎 ユア

笑わないでよ!

佐川

ごめん、ごめん

佐川

だけどさ…

佐川

もう、いいんじゃないの?

佐川

…子どもに戻っても

佐川

木崎は、頑張ってるよ。
十分すぎるくらいに

木崎 ユア

木崎 ユア

ありがと

先生の言葉が 嬉しかった

だから、期待してしまう

木崎 ユア

(いいのかな?)

木崎 ユア

(先生と、生徒でも…)

教室に一人で居ると

佐川

教室って、落ち着かないだろ?

佐川

図書室、つかう?

木崎 ユア

…はい

先生はそう言って

図書室のカギを 貸してくれた

お昼休みは屋上で

佐川

でさ。一口飲んで、気づいたんだよ…

佐川

これ、ノンアルじゃんって

木崎 ユア

あははっ!

木崎 ユア

なんで飲む前に、気づかなかったの?

二人の時間を過ごした

木崎 ユア

(本当は、わかってる)

先生にとって わたしは生徒で

『心配な子ども』

佐川

木崎。最近、勉強がんばってるなー

木崎 ユア

うん!
すごく頑張ってる

佐川

それって…みんなを見返すため?

木崎 ユア

(あっ…)

ふとした時に見せる

先生の大人の顔

『心配な子ども』を 見守る目…

木崎 ユア

…先生

佐川

なに?

木崎 ユア

女子高生は、子どもですか?

佐川

佐川

子どもだよ

木崎 ユア

じゃあ。先生にとって、わたしは…

木崎 ユア

(ダメ。聞いちゃダメ…)

そう思うのに

言葉は、口から こぼれ落ちる

木崎 ユア

子ども、ですか?

さわさわと 柔らかい風が頬をなでる

佐川

それは…

木崎 ユア

先生の優しさを…

木崎 ユア

わたしへの態度を

木崎 ユア

『特別扱い』って、
思うのは…

木崎 ユア

子ども、なのかな?

佐川

いや、木崎は誰よりも大人だと思う…

木崎 ユア

…先生?

先生の顔は、少し赤い

佐川

特別扱い、していたのかもな?

佐川

それは、その…

佐川

申し訳ないと思う

木崎 ユア

…ううん。いいの

そんな先生の顔を見たら 嬉しくて

木崎 ユア

わたし、大人だからね?

つい、そんな事を 言ってしまった

[完]女子高生は子どもですか?

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コメント

11

ユーザー

やばいです先生と生徒の恋好きすぎます

ユーザー

は、は、は、は、ははあああああああ!!! ええええええええ!! ふえええええええええ!! え、なに、え、禁断の恋…?え? え、好きです()

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