昔からだった。
母
らん
らんは逃げなかった。
ただ炎に飲み込まれて行く両親を見守った。
なつ
両親は炎で亡くなった。
いや正確にはこの国を乗っ取った使い魔達だ。
らんは言った。
らん
らん
らん
らん
なつ
親を殺した使い魔は俺らを探した。
だかららんは俺を守った。
遠くへ逃げた。
守ってくれてた。
ずっと。
なつ
らん
らん
らん
らん
そう言ってらんは使い魔に魔法を放ち攻撃した、
なつ
らんなら大丈夫。
いつだってらんは俺を守ってくれて、
必ず俺の傍に帰った。
だから信じたんだ。
あの時も。
数時間経ってもらんは俺の元に来なかった。
次第に俺はらんを探しに行くことにした。
大量の使い魔の死体。
なつ
らんの姿は何処にもなくて。
なつ
なつ
なつ
次第に怖さと寂しさが俺を襲い
俺はただただ走った。
周りから聞こえる悲鳴、
遠くから聞こえる爆発音、
苦しみが、
悲しみが、
ずっと聞こえた。
でもその中にらんはいなくて、
途端に聞こえたんだ。
『逃げて。』
らんだと思ったんだ。
もう一度会えるなら俺はここから動きたくない。
でも違った。
使い魔
すち
なつ
いつもみたいに助けてよ。
らん。
コメント
3件
全ての作品の最新作にてお伝えしておりますが、このアカウントは動きません。 誤作動によりアカウント消去してしまったので、 このコメントしてるアカウントにて続編を作らさせていただきます。 ご理解お願いしますっ
今回も最高すぎました! 過去編ありがとうございます!