TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

暁のヨナ

一覧ページ

「暁のヨナ」のメインビジュアル

暁のヨナ

第4話 - 第4話

44

2024年01月06日

#暁のヨナ

⋆⸜ ⚘ ⸝⋆

シェアする

この作品はいかがでしたか？

44

⋆⸜ ⚘ ⸝⋆

プロフィール

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール

テラーノベルのスクリーンショット

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

ホーム

検索

通知

本棚

ミア

さぁ、行くわよ

ミア

この辺かしら

ハク

いや、そこの木の間を通って前にある3つ目の木が目印だ。

ジェハ

見つけるのも苦労したよ、ほら、入口があるだろう？

ミア

ご苦労だったわ、本当に

ミア

皆、覚悟はできてるわね。

ヨナ

えぇ

キジャ

もちろんだ

シンア

うん

ハク

じゃひと暴れしますか

ジェハ

最初が肝心だからね

ゼノ

娘さん、坊主、俺の後ろから離れるなよ

ヨナ

うん、弓の準備もできてるわ

ユン

にしても見張りが居ないなんて...余程実力に自信があるのかな

ミア

そうね....でも少なくともフロアにいるのは雑魚よ。

ハク

うし、行くぞ

ハク

3....2....1

ハク

今だ！

ドーン！！

モブ1

なんだ！？

モブ2

侵入者だ！！！

ジェハ

随分と人数を集めたものだ....ね！

モブ1

うわあっ！

ヨナ

ｼｭｯ

モブ2

クソ、弓使いがいやがる！

モブ1

地下に連絡しろ！

ハク

ｽﾞﾊﾞｯ

モブ2

なんだあの大刀！！

シンア

地下までの道には5人...

シンア

俺が倒す

ライ

よし分かった、行くぞ！

ミア

えぇ

キジャ

うむ！

賊

なんだこのガキ共は

ライ

おらどけぇ！

ドカッ

シンア

下の階段には2人....多分ここよりも強い

キジャ

私に任せよ！

賊

おいお前ら！侵入者だ！

賊

地下へ通すな！

ミア

悪いけど時間を無駄にしたくはないの。

シュッ

賊

ぐわぁ！！！

賊

クソっ、今の一撃で何人やられた！？

シンア

ここは俺に任せて....五分で追いかける

ライ

分かった

賊

クソ、通すな！

賊

邪魔だなこの仮面...!!くそ！

キジャ

うっ、

ミア

キジャ、平気？

キジャ

大丈夫です....それにしてもこの悪臭....

ライ

子供たちはすぐそこだ。早く助けてやらねぇとな...

ハク

なんだここ

ミア

！

ミア

上はもう片付いたの？

ゼノ

うん、あらかたね

ライ

怪我は？

ハク

ねーよ

ゼノ

奥へ進もう

ミア

.....この先、さらに途絶な光景を見ることになるわ。

ミア

約束、覚えてるわよね？

キジャ

あぁ、

ハク

無理はしない。

ゼノ

分かってるよ、大丈夫

ミア

........

うぅ......

たすけて........

ぎゃぁぁぁぁぁあ！！

ライ

っ.......

ハク

........くそ

ハク

姫さん達連れてこなくて正解だったな

ミア

だから言ったでしょう

ミア

......可哀想に、、後で必ず埋葬するからね...

ミア

......生きてる子供たちを解放するわ。鍵は私が壊すから、雑魚の相手をお願い

ライ

了解

賊

クソ、どこから入りやがった！

賊

このネズミ共！

キジャ

よくもこのような狼藉を...許さぬ！

ジェハ

こんな美しくない場所は、壊してしまうしかないね

賊

ぐわぁ！

賊

こいつら手強いぞ！

賊

もっと仲間を呼べ！

ｶﾞｯ

ミア

生きてる子はいる！？助けに来たわ！出ておいで！

子供

誰.....？

子供

こわい....

ミア

皆、よく聞いて、私は皆を助けに来たのよ。

子供

信じられない.....

ミア

私も昔はそう思ったはずよね、、。よく聞いて、私は過去にここで実験を受けていたことがあるのよ。

子供

おねえさんも.....？

ミア

えぇ、そうよ。毒や麻薬を体内に入れられて....暗くて、寒くて、悲鳴も聞こえて。

ライ

ミア、お前っ！

ミア

とても、とても怖かったわよね....

子供

うぅっ、

ミア

けど、私が来たからにはもう平気よ。ボスも倒して貴方達を守りきると約束する。

ミア

会ったばかりでまだ怖いかもしれないけれど、、私を信じてくれないかな？

子供

うっ、

子供

うわぁぁん

子供

た、たすけて、、！

ミア

えぇ、勿論よ。

ジェハ

流石だね

キジャ

あぁ、怯える子供に、自分の辛い過去を話してまで....

ミア

生きている子を全員集めてきた。毒に侵され動けない子もいる。

ミア

全部で生きていたのは66人よ。その他は....もう心臓が止まっていた。

ライ

クソ、遅かったか....思ってたよりも少ない

ミア

生きている子は絶対に助けてみせる。

ミア

ゼノ、キジャ、ゼハで子供達を上へ誘導して。応急処置はしたけど残りはユンに任せるわ。

ジェハ

3人で大丈夫かい？

ミア

ハクとライは借りるわ。3人で事足りるはずよ。

キジャ

....わかった。すぐに戻ってくる

ライ

あとはあの扉ぶっ壊してボスんとこ行くだけだ。

ミア

2度とこんなことが起きないように.....徹底的に潰さなきゃね。

ゼノ

お嬢さん、気をつけてね

ミア

えぇ、ありがとう

ドカーン！！

ミア

....見つけた。

ジン・クルセ

んあ？

ジン・クルセ

やけに騒がしいと思ったら....鼠が3匹？

ライ

っ.....はっ、

ハク

おい、無理すんなよ

ライ

っ、平気だ....

ライ

久しぶりだな、ジン・クルセ

ジン・クルセ

ほぉ、最近逃げたモルモットと、、懐かしい顔もいるなあ

ジン・クルセ

そんなに実験が恋しかったのか？笑

ミア

黙れ外道。

ミア

フロアから地下、全て制覇している。雑魚共は拘束、子供たちは既に逃がしてある

ジン・クルセ

....ﾋﾟｸｯ

ジン・クルセ

上には3000は置いといたのに....役に立たねぇ奴らだな

ジン・クルセ

ﾊﾟﾁﾝｯ

賊

ｻﾞｯ

ミア

！

ハク

！

ライ

はは、やっぱそう簡単にゃ行かねぇよな....

ジン・クルセ

残りの7000だ。おいお前ら。この3匹の鼠、殺れ

ジン・クルセ

あー、あれだ。仮面の女は殺すなよ、そいつはまだ使える

賊

はい！

ミア

誰1人やらせない。

ミア

図に乗ってると、痛い目にあうわよ

ハク

7000はきちーなぁー

ハク

肩が凝りそうだ

ミア

ずべこべ言わずに。雑魚共なんだから、さっさと片すわよ。

ライ

かかってこいよ、雑魚ども！

ドカッ

バキッ

賊

うわぁぁ！

賊

ぐわぁっ！

ジン・クルセ

(あのでかい男、強い。何故狭い場所であの大刀を振り回せる？)

ジン・クルセ

(仲間ごと切り裂いてもおかしくは無いはず)

ジン・クルセ

早く殺せ！

ミア

こんな雑魚にやられるほど鈍っちゃいないわ！

ジン・クルセ

(あいつ、01番もだ。この間毒薬漬けにしたはずなのに、どうしてあんなに動ける？)

ジン・クルセ

(とっくに死んでいてもおかしくないんだぞ。怪我だって深かった)

ズバッ

賊

ぎゃぁぁ！

賊

うわぁぁ！

ジン・クルセ

くそ、これじゃこっちが減る一方じゃねぇか....!

ﾋｭｯ

ミア

！？

ミア

ハク！！ライ！危ない！！

ハク

！？

ライ

(あれは、毒！？)

ジン・クルセ

浴びるだけでも効果があるはず....!

バシャッ

ハク

おい、お前

ライ

ミア！

ミア

っ、

ミア

私は耐性があるから良いのよ！早く雑魚を頼むわ、私はクルセを殺る！

ハク

くそっ、

ドタドタ

キジャ

ミア！

ジェハ

皆大丈夫！？

ライ

今ミアがボスんとこ行った！ここにいる雑魚大軍を俺らで片付けるぞ！

ジェハ

了解！

キジャ

早くミアの元へ行かなければ！

ジン・クルセ

くそ、鼠が増えたな

ミア

よそ見をするな！

ジン・クルセ

っ！

ジン・クルセ

痛ってぇなぁ....

ジン・クルセ

いつからそんなに生意気になったんだ？

ミア

生意気なのはお前の方だ。悪あがきをしたところで私には勝てないぞ。

ジン・クルセ

...昔はあんなに利口だったのにな？

ライ

あいつまた....!

ジン・クルセ

どれだけ毒を投与しても耐えきった。だが知ってたか？お前がどれだけ庇おうと、他のガキにも毒は平等に投与してたんだ

ミア

！

ミア

....今更そんなことで私の心を乱そうとしても無駄よ

ジン・クルセ

02番の方はお前になんにも話してないのかあ？

ジン・クルセ

所詮そんな仲かよ！

ライ

ミア、俺は...!

ミア

黙りなさい。

ミア

時間稼ぎをしても無駄よ。

ミア

もうお前に用はない。

バキッ！

ジン・クルセ

っ、！

ジン・クルセ

くそっ、

ジン・クルセ

お前が！！脱走する前日！！

ライ

！

ライ

やめろ、

ジン・クルセ

あの日は楽しかったなぁ？！

ライ

やめろォ！！！

ジン・クルセ

仮面こそ取れなかったが、幼ながらに綺麗でなぁ！

ミア

.....

ハク

あいつ何を......

ライ

ジン・クルセ！！！

ジン・クルセ

お前の肌は白くて綺麗でよぉ！すべすべで触り心地も良かったなぁ！

ハク

！

ジェハ

！

キジャ

！

ミア

........

ジン・クルセ

あの時つけた"印"はまだ残ってるかぁ！？どうせ仲間にもなんにも話してないんだろ！

ジン・クルセ

今の年齢なら丁度良いなぁ、今はどんな肌でどんな身体してんのか、見てやろうか！！！

ミア

........

ライ

ミアっ...!!

ミア

やれるものならやってみろ。

ミア

いくら煽っても無駄だと言ったはず。

ミア

その手には乗らない。

ジン・クルセ

っ、クソ！

ミア

お前は何万人もの子供の命を無惨にも奪った。

ミア

その罪を...償え！

ザシュッ

ジン・クルセ

がぁっ！！！

ジン・クルセ

あっ、ぁ

バキッ

ジン・クルセ

ゔぁぁぁぁぁぁあ！！！！！

ミア

.......貴様の手足の関節。全て砕いた。

ミア

二度と悪さは出来ないぞ

ミア

そのまま何も出来ずに野垂れ死ぬが良い

ミア

今までの、、命を弄んだ罰だ！

ジン・クルセ

ぐっ、ぁっ、くっそ、

ジン・クルセ

くそおぉぉお！！！！！！

ミア

......

ライ

ミア！良かった無事で....

ミア

......

ライ

ミア？

ジェハ

ライくん！悪いけどこっちも手伝って欲しい！人数が多すぎる！

ライ

あぁ、

ズバッ

ハク

！

ミア

..............

ジェハ

ミアちゃん....

フラッ

ハク

おい！

ガシッ

ミア

っ、、、

ハク

おい、大丈夫か？

ジェハ

......きっとさっきの話が原因だね

ライ

っ、クソっ、、あの野郎最後まで....！

ミア

嫌な話を聞かせて....ごめんなさい

ミア

気にしないで

キジャ

そんなこと出来るわけ...っ、

キジャ

辛い時は言えば良いのだ！隠すな、無理をするな.....

ミア

........

ミア

平気

ミア

平気よ

ミア

私は平気

ミア

本当よ

ジェハ

っ.....

ジェハ

そういうことにしといてあげるよ

ハク

....雑魚もボスも片付いた、とりあえず上に上がるぞ

ミア

......

ヨナ

ミア！！

ミア

近づかないで。

ヨナ

えっ

ユン

良かった、無事で...

ミア

...子供達は？

ヨナ

無事よ。何とか毒も抜けそうだって

ユン

うん

ユン

幸い命に別状はないよ

ミア

....良かった

子供

おねえさん！！

ミア

！

子供

たすけてくれて、ありがとう*ˊᵕˋ*

ミア

.....いいえ、

ミア

こちらこそ、生きていてくれてありがとう。

子供

....めがみさま

子供

女神様みたい！

ミア

そんなんじゃないわよ

ハク

おい、お前はもう休んだらどうだ？

ミア

いいえ。

ミア

残った子供たちの埋葬をしなくちゃ。

キジャ

少し休むべきだと思います

ライ

俺もそう思う

ライ

止められなくて....ごめん。辛いこと思い出させて

ミア

平気だって言ったでしょう？

ミア

それに、今辛いのは私ではなく子供たちよ。

ジェハ

そういうところだね、君は

ヨナ

ミア、無理はしないでね

ミア

1度水浴びをさせて頂戴。そしたら埋葬の作業に移るわ。

ユン

水浴び？どうして？

ユン

埋葬でまた汚れるんじゃ？

ミア

.....

ハク

約束破ったよな

ミア

そんなことないわ

ハク

俺らの代わりに毒浴びてただろ

ミア

たまたまよ

ハク

いい加減にしろよ

ミア

！

ヨナ

ハク...?

ハク

何度言ったらわかんだよ、あんたが傷つかないためにこの作戦やったんだろ！

ハク

事前に言ったろ！俺らを庇うような真似するなって、なのに平気な顔して庇って傷ついて！

ハク

無理すんなって何度も言ってんだろうが！！

ジェハ

ハク、落ち着いて...

ハク

俺やこいつらも、あんたが我慢強いの知ってる。知ってるから言ってんだよ、

ハク

俺らがお前を大切に思って心配してんのが、何でわかんねぇんだよ！！？

ミア

っ！

ユン

ちょ、落ち着こうよ、ミアだって悪気があった訳じゃ...

ハク

悪気がないから何してもいいのかよ、

ハク

俺らが今までしてきたこと全部無駄だったか？伝わらなかったか？

ユン

雷獣...

ライ

ハクが正論だ。今回はお前が悪いぞミア

ミア

......

ライ

皆お前が大切だ。だから心配をする。自分から傷つくような真似もして欲しくない。

ミア

.......

ミア

......ごめん、なさい

ハク

......

ミア

.....でも、

ミア

でも、私も、みんなが大切で....

ミア

傷ついて欲しくなくて....っ

ライ

ミア...

ミア

耐性があったのは事実だし、実際に毒は大したことない、私に出来ることをしたかったの、。

ミア

そこまで心配をかけていると思っていなくて、でももうこれが癖で....

ミア

....口下手でごめんなさい、でも、今後も私は同じようにみんなを庇うつもりよ

ハク

っ、

ヨナ

ミア、

ミア

....水浴びをしてくるわ。すぐに上がるから

ジェハ

.......

ジェハ

珍しい本音だったね

キジャ

ミアがそのように思ってくれていたのは嬉しい、だが無理をして欲しくないのも事実だ

ハク

......

ライ

....悪ぃな、ミアが

ライ

でも、多めに見てやってくれ

ライ

あいつ、今までで誰かに大事にされたことなんてないんだよ。

ライ

過酷な状況で生きてきた。そんなあいつにとってこんなの、痛くも痒くもないんだ

ライ

だからこそ何故怒られてるのかもきっと理解しきれてないと思う

ハク

.......言い過ぎた。....嫌われちまったかな

ヨナ

.....ミアは、

ヨナ

ミアはきっと、今も考えていると思う、

ヨナ

ミアは、優しいから

ヨナ

人を庇うことが、守ることが当たり前になっていて、自分なんて二の次なのよ

ヨナ

だからこそ、自分を思って怒ってくれたハクを、嫌いになんてなったりしないはず

ヨナ

何故ハクが怒ったのか、何故守ることがいけないのか、今、必死に考えているんだと思う

ハク

......

ヨナ

ミアはきっと理解しようとしてくれるわ。すぐには難しいかもしれないけど...

ジェハ

....あの子はほんと、手に負えないねぇ

ライ

頑固だからな、笑

ユン

今までの経験...か、

ユン

辛い思いをしてきた分、辛さや痛さに疎いんだ

ユン

だから俺たちが少しづつ、普通の"痛み"を教えて行ければいいのかな...

ゼノ

....だな

ミア

....おまたせ

ヨナ

ううん、早かったわ

ミア

......

ミア

ハク

ハク

....

ミア

さっきは....

ハク

ごめん

ミア

...え？

ハク

言い過ぎたわ。嫌われても仕方ないくらいには。

ミア

えっ、ハク、

ハク

ただ、自分の身を平気な顔して投げ出したり、、傷つく、あんたを見てたら怒りが湧いたんだ

ハク

でもそれはあんたに対してじゃない

ハク

あんたをそうさせた...アイツらが悪いんだよな

ミア

ハク.....

ハク

ただの八つ当たりだ。悪い

ミア

.....

ミア

ハクが謝ることなんて、何一つないわ

ミア

私こそ、軽率に約束を破って、心配かけてごめんなさい。

ミア

今までも、、これからも、やっぱり私は皆を守りたいわ。

ハク

.....

ミア

でも、それで自分が傷つこうだなんて、思わないようにする

ミア

体を張って守ることが、ゼロになるとは言いきれない、けれど、

ミア

私も、努力は、していきたいと思っているの

ハク

....そうか

ハク

....まぁ、俺も庇われるようなヘマはしないよう気をつけますよ

ミア

それと、私は絶対に、何があっても皆のこと。嫌いになったりなんてしないわ

ハク

それは良かった

ヨナ

私も絶対に嫌いにならないわ！

ミア

ふふっ、可愛いわね、ヨナは

ミア

話が変わるけど、とりあえず一刻も早く。私は子供たちの埋葬に取り掛かるつもりよ

ミア

休みたい者は休みなさい、一緒に作業する者はついてきて

ハク

....さ、もうひと仕事すっか

ヨナ

私も行くわ！

ジェハ

僕はまだまだ元気が有り余ってるよ

キジャ

私も手伝う！

シンア

...行く

ゼノ

ゼノも手伝うぞー！

ユン

俺も手伝うよ

ライ

結局全員か笑じゃ、行くかあ

ミア

皆、ありがとう

ミア

(....そして、ごめんなさい)

全ての子供達の亡骸を埋葬し終えるには、約5日かかった。

ミア

....生きている子達はあるべき場所へ帰す。

ヨナ

....

ミア

私は高華国へ行くわ。子供達を送りに

ハク

！

ミア

ヨナやハクにとっては行き難い場所だと思う。だから、ここに残ってもいいのよ

ヨナ

....

ヨナ

いいえ

ヨナ

行くわ

ハク

姫さん

ヨナ

私はもう逃げない。それに、子供たちを送るだけでしょう？

ハク

....ま、そういうことなら俺も行きますよ

ミア

...無理は、しないでね

ライ

お前もな

ライ

高華国に良い思い出なんてないだろ

ミア

ライ

ヨナ

あ....高華国で攫われたって言ってたっけ、

ハク

あんたこそ無理しなくていーんすよ

ミア

無理はしていないわ

ミア

それに、確かに良い思い出もあったもの。

ライ

......

ミア

....本当に子供達を送るだけだから平気よ

ライ

ま、ヨナちゃんが行くなら四龍達も行くんだろ。結局全員だな

ミア

...行くわよ、高華国へ

ミア

...ここも変わらないわね...(((ﾎﾞｿ

子供

あ！

子供

あそこだ！僕のおうち！！

ミア

さあ、両親の元へお帰り

子供

ありがとう女神さま！

ミア

あっ、、あの呼び方...そんなんじゃないと言ったのに

ジェハ

あの子達からすれば、君は暗闇から救い出してくれた女神なんだよ

ミア

よく分からないわ.....

ユン

次の子で最後か

子供

ままぁ、、

ヨナ

もう少しの辛抱よ、もうすぐ貴方の母上に会えるから

子供

あ！

子供

あそこ、あそこだ！

子供

わたしのいえ！

子供

おねえさん、ありがとう！！

ヨナ

いいえ、私は何もしていないわ

ヨナ

気をつけてね

ヨナ

じゃあ

ミア

.....

ミア

！

ハク

どうした？

ミア

.....いや、、、気のせいかしら...

ハク

なんだ？

ミア

....武器のぶつかり合う音が聞こえた

ハク

なんだ？物騒だな

ミア

....早くここを出ましょう

ミア

戦争では...ないみたいね

ハク

なんだったんだ？

ミア

さあ...

ヨナ

もうここも懐かしいわね...

ハク

...

ミア

...本当にね

兵士

いたぞ、あれじゃないか？

兵士

そこの者達。ここで何をしている！

ヨナ

なっ...

バッ

ミア

旅の者ですが何か？

ハク

(何故こんなところに兵士が...？)

ヨナ

(私やハクは顔が割れてる。フードを被っていて良かったけれど...)

兵士

ふん。怪しい仮面だな

兵士

名乗れ！

ミア

悪いけど、この仮面は外せないんです。

ミア

何のためにこんな取り締まりを？

兵士

...宰相殿が人を探している。

兵士

赤い髪の女。仮面の女を含めた怪しい集団だそうだ。

兵士

仮面の女よ、貴様は特徴に当てはまる。

兵士

大人しく着いてこい。

ミア

嫌だと言ったら？

兵士

強制連行だ

ミア

....ﾁﾗｯ

ライ

ｺｸﾝ

ミア

私の身元が気になるのですか？

兵士

そんなのはどうでもいい。とりあえず宰相様の元へお目通りせよ

ミア

その提案...

バサッ

ミア

お断りするわ！

ライ

全員走れ！！！

兵士

クソ、待て！！！

兵士

おいお前ら、奴らを追え！！

兵士

はい！

ヨナ

はぁ、はぁ

ハク

完全俺ら目当てじゃねぇか

ミア

宰相が探していると言っていたわね

ジェハ

王の指示では無いのかな？

キジャ

分からぬ、そもそも我々を探す理由はなんだ？

ユン

分からない...

ゼノ

色んなとこで暴れたからなぁ、どこからか噂が流れたんじゃない？

ミア

....絶対に捕まる訳には行かないわ。

ヨナ

っ、、

ミア

1度命を狙われて城を抜け出したヨナとハクが捕まればどうなるか分からない。

ミア

それに、ハクに関しては陛下暗殺の罪まで被せられているし

ハク

やっぱ情報は回ってるか

ミア

ヨナやハクだけが狙いとも限らない。四龍の強力な戦力を目的としているかもしれない。

ジェハ

....

ミア

やはり私とライだけで来れば良かった...まさか捜索されているなんて...

ライ

いや、お前だって...

ミア

私のことはどうでもいいのよ、顔もわれていないし

ヨナ

ミア...

ハク

どうすっか...あの様子だと国境の方まで兵がいるに違いない。

ミア

....こうしている間にも捜索は進んでいる。ここもいずれバレるわ。

ミア

力ずくで脱出するか、1人が囮に回るか。

ハク

！

ミア

私にはそれしか思いつかない。

ヨナ

ダメよ囮なんて...！皆で逃げないと、

ハク

....

ジェハ

ハク？

ハク

1つだけ、

ハク

一つだけ。兵の警備を潜り抜けるルートを知ってる。

ヨナ

！

ミア

...そんな場所が？

ハク

探してるのは宰相っつったな。

ハク

本当に王が探しているわけじゃないんなら、そこから逃げられるはずだ。

ミア

王はその道を知っているのね

ハク

...あぁ

ミア

....分かったわ。その道に賭けましょう。

ハク

...でも本当に安全かどうかは分からない。それに、今もその道を通れるとも限らねぇぞ

ミア

それでも賭けるしかないわ。でなきゃ私が囮になる。

ヨナ

ミア！

ミア

どちらか選びなさい。

ハク

っ....

ジェハ

たく、無茶な質問だよ

キジャ

ハクの言う道に賭けるしかないだろう

ユン

うん、誰も囮になんかしたくない

ゼノ

よし、兄ちゃん、そのルートを教えてくれ

ミア

こんな道があるなんて...初めて知ったわ

ハク

そらそーだ。ここは昔遊んでた時にたまたま見つけただけだかんな

ハク

足元がかなり脆い。気をつけろよ

ヨナ

...

ミア

えぇ

―――――――――――――――――

ハク

....くそ、参ったな

ミア

...落石かしら。道がふさがっているわね

ヨナ

見つけたのはあくまで子供の頃だものね...

ハク

行き止まりか...どーすっかな

キジャ

破壊すれば良いのではないか？

ジェハ

そんなことしたら音でバレちゃうよ

ユン

でもだからと言ってずっとここにとどまっている訳にも行かないよね、この先も道は長いんだし...

ミア

...壊すしかないわね。今更道を変更は出来ないし、

ハク

この量の岩だったら兵にも勘づかれる。壊したらすぐ走れよ

ヨナ

わかった

ハク

行くぞ...

ドゴォ！！！

兵士

あっちから音がしたぞ！

兵士

探せ！

ハク

走れ！

ヨナ

はぁっ、はっ、

ハク

姫さん、大丈夫か

ヨナ

っ、えぇ、、

ジェハ

かなり走ったけど、、周りが兵だらけだ...

ユン

っ、さすがに巻けなかったね...

ﾋｭｯ

ミア

危ない！

ｶﾞｯ

ハク

なんだ！？

賊

くそ、防がれたか

ジェハ

盗賊か何かかな？

ミア

...(逃げ道がない。戦わなければならないが、随分無理をしてきた今そんな体力は残ってはいない)

ハク

くそ、んでこんな時に....

ミア

....

賊

こんな奴らを殺すだけで金が貰えるなんて幸運だぜ

賊

おつかれの様子だなぁ？とりあえず、お前

キジャ

！

ヨナ

ダメっ

ハク

姫さんあぶねぇ！

賊

はは！2人まとめて死ね！

がばっ

キジャ

姫様！

ハク

(くそ、疲労で身体が動かねぇ!)

ジェハ

(あのでかい刀じゃ間違いなく死ぬ！)

ジェハ

無理をしてでも助けないければ....!!

トン

ジェハ

！？

ハク

！？

ジェハ

(どうして僕らを止め...)

賊

死ねぇ！

ヨナ

...ミ...ア......？

キジャ

そんな、何故！！！！！

ｺﾞﾄｯ

ハク

！

ジェハ

仮面が...

ミア

っ....

ヨナ

....え？

ハク

お前....

キジャ

ぐっ！

ジェハ

ゔっ

シンア

っ、

ゼノ

やっぱり

ゼノ

(王さまだ)

賊

何故、何故そんな仮面が俺の攻撃を防げるんだ！

賊

ふざけるな！！！

ミア

....失せろ

賊

ひっ

賊

う、うわぁぁ！！

ﾊﾞﾀﾊﾞﾀ

ジェハ

はっ、っ、君は...

ユン

(一瞬息を飲んでしまった。こんなに美しい顔をしていたなんて、、)

ミア

皆...

がばっ！ぎゅっ

ハク

っ！

ジェハ

はは、まさかこんなことが...

ハク

お前っ！！

ハク

なんで！！！

ミア

ハク...

ミア

やはり...思い出してしまったのね

ヨナ

どうして言ってくれなかったの...

ヨナ

どうして...

ヨナ

どうして私達は忘れていたの...っ！ﾎﾟﾛ

ハク

っ、、

ハク

生きてて良かった....

ミア

ハク...ヨナ...

ジェハ

これは、一体どういうことかな？

ハク

忘れててごめん。思い出せなくてごめん。見つけられなくてごめん。

ハク

守れなくて...ごめん。

ヨナ

ミア...本当に、本当にごめんなさい、貴方のことを忘れていて...でも、ずっと、会いたかった...ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

ユン

ねぇ、どういうこと？ハクやヨナと知り合いだったの？

ミア

...そっか、ユンは知らないわよね

ライ

...ミアはこの国の真の第一王女。

ヨナ

そう、私の...双子の姉よ

ユン

双子の姉...

ユン

ヨナの...

ユン

...え！？！？

キジャ

なんと....それなら納得が行く

ミア

...驚かせてごめんなさい。けど、本当は貴方達と別れるまで、正体は明かさないつもりだったのに...

ハク

スウォンや俺を知ってたのも、妙に警戒心緩むのも。姫さんを大事にしてたのも。

ハク

全部全部、気づけたはずなのに

ハク

でも、不本意とはいえバレてくれて良かった。

ミア

...

ハク

あんたと一生会えないなんて、御免だからな

ヨナ

そうよ、忘れていたけどずっと心の中にいた。私はミアに会いたかった

ミア

...

ジェハ

君も、緋龍王の生まれ変わりだね？

ヨナ

！

ハク

！

ミア

...緋竜王は2人も必要ないわ

キジャ

そんなこと！

ゼノ

間違いなく。娘さんも、お嬢さんも。
緋竜王の生まれ変わりだ。

ユン

そう...なの、？

ハク

...どうして最初から正体をバラさなかった？

ミア

...それは、貴方達の記憶を。今更掻き乱したくなかったからよ

ヨナ

でも、、ミアは、本来親の愛情を受け育つはずだったのに...あんな酷い境遇で....っ！

ミア

...辛くはなかったわ

ミア

私の存在が消えても、ヨナや、ハク、父上。、スウォン、

ミア

皆が元気に生きていてくれているだけで、私は幸せだった。

ハク

でも、そこにあんたが居なきゃ意味無いじゃないですか。

ミア

...過去のことはいいのよ、私が選んだ道だから。

ヨナ

そんな...

ミア

それに、忘れていたのも貴方たちのせいじゃないのよ。私がそうさせたんだもの

ハク

は...？

ミア

だから、国民や父上も、誰も私の存在を覚えてはいなかったわ。

ヨナ

そ...んな....

ライ

.....

ハク

ごめん

ハク

あの時、俺がちゃんと守れていれば...

ハク

判断を、間違えなければ....っ

ミア

ハク、お前のせいじゃないわ。

ユン

ねぇ、忘れさせたって、どうやって？

ユン

どうして第一王女のミアが奴隷としてあんな場所へ行くことになったの

ユン

嫌じゃなければ、話して欲しい

ミア

....そうね...

ミア

もう随分と....前のように思えるわ

ミア

....まずは、全ての始まり、あの事故の話をしようかしら。

あれはもう11年も前のこと...

ヨナ

ミア！

ミア

ヨナ

ミア

どうしたの？´`*

ヨナ

あっちでハクとスウォンとあそんでるの。もし暇だったら一緒にあそびましょ！

ミア

うん、いいわよ

ヨナ

やったあー！！

皆がまだ子供の頃の話

ヨナ

ハク！スウォン！ミアを連れてきたわ！

ハク

おせーぞ姫さんたち

ミア

待たせたわね、ハク、スウォン

スウォン

ふふ、ゆっくりでも大丈夫ですよ

ハク

あんたはいつも忙しそうだな

ミア

そう？

ハク

疲れてんなら休んだって誰も何も言いませんよ

ミア

...疲れているように見える？

ハク

....正直見えないけど、あんたは隠すでしょう

スウォン

ミアは演技が上手いですからね

ヨナ

ミア、無理してるの...?

ヨナ

やすむ....?

ミア

ふふ、

ミア

大丈夫よ、ヨナ (なでなで

ヨナ

ほんとに？

ミア

皆同じことを言うんだから。私はあなた達と会えるだけで疲れなんて全て無くなってしまうのに

ヨナ

ほんと！？じゃあこれからもたくさん遊ぼうね！

ミア

ええ、もちろんよ

ハク

なーんか丸め込まれた気分だなー

スウォン

相手はミアですからね、手強いですよ

ミア

みんなで何をしてたの？

ヨナ

さっきまではね、かくれんぼしてたのよ！

ハク

姫さんが隠れるの下手だからすぐ見つかるんだよな笑

ヨナ

そんなことないもん！！スウォンは苦戦してたし！

スウォン

ヨナは隠れ上手ですよ

ハク

ハイハイそーですね

ミア

全く、ハク、ヨナをいじるのは程々にしなさいな

ハク

王女サマに言われちゃあねえ

ミア

冗談はさておき、そのままかくれんぼをする？

ヨナ

うん！私が隠れ上手だってハクに認めさせてやるんだから！

ミア

ふふ、じゃあ鬼はハクでいいかしら

ハク

りょーかい、すーぐ見つけてやるからなー

ミア

あまり遠くには行かないようにね、それじゃ隠れましょう

ハク

いーち、にー

ミア

.....(周りを見通せるような場所で見つかりずらい所....高いところが最適かしら)

ミア

ちょうど良い、鬼のすぐ近くの木に隠れるとは思わないでしょう

ミア

(音を立てず静かに.....)

ハク

きゅー

ハク

じゅう

ハク

.....探すぞー

ハク

ん、

ハク

(あの茂みに隠れてる赤毛は....)

ハク

(ミア姫はあんな分かりやすいところに隠れるわけねぇし、姫さんだな)

ハク

.....ま、少しの間くらい見逃してやるか

ハク

どこだあー

ハク

気配が全然しない、スウォンもなかなかやるな

ハク

.....！

ハク

スウォンみっけ

スウォン

へへ、見つかってしまいました

ハク

さ、次は....

ハク

姫さん、みっけ

ヨナ

！！

ヨナ

どうしてバレたのかしら.....

ハク

はは

ハク

最後はミア姫だけど.....

ハク

どこにいんだ？気配も全然しねえし...

ヨナ

ミアはかくれんぼも上手なのねえ

ハク

ふん、俺がすぐ見つけてやりますよ

ハク

さ、まだまだ.....

〜〜！！

ハク

？

どこかへ逃げ込んだぞ！探せ！！

ハク

.....なんだか騒がしいな

ヨナ

どうしたのかしら？

モブ1

おい！ガキが3人いるぞ！

スウォン

！

ハク

！

ヨナ

！

モブ1

上等な服を着てるガキがいる、ここにいるってことは王室関係者だろう

モブ2

良い人質だ！捕まえろ！

ハク

バッ

ハク

こいつらに手は出させねえよ

ｼｭﾀｯ

ミア

待ちなさい

ハク

ミア姫！？

ハク

あんた一体どこから....

ミア

ハク、走って大人を呼んできなさい

ハク

はっ、？

ハク

これでも俺はあんた達の護衛だ。離れるなんて出来るわけねぇだろ！

ミア

それでもよ、行きなさい

ハク

駄目だ危なすぎる！

ミア

時間が無いのよ！早く！

ハク

ﾋﾞｸｯ

ミア

この中で1番素早く走れるのは貴方だわ。このままでは全員捕まるだけ。

ミア

兵達も侵入者には気づいているようだった。すぐ近くに人がいるはずだから

スウォン

ミア、こればかりはハクの言う通り、危険ですよ

スウォン

少なくともちゃんとした戦闘術を持っているのはハクだけです、私たちが残ったって人質になることに変わりはない

ハク

スウォンの言う通りだ。俺が何とか持ち堪えるから他の誰かが....

ミア

動きの遅い者が動いても捕まってしまうわ。子供だけで何も出来ないなんて分かってる。

ミア

だから一刻も早く大人の助けが必要なのよ

ハク

それはっ、

ヨナ

ミ、ミア...ｶﾞﾀｶﾞﾀ

ミア

ヨナ、大丈夫よ、貴方に傷1つつけさせないから

ハク

っくそ、

ミア

大人を呼ぶのも危険なのよ。そんな危険をかいくぐれるのはハク、貴方しかいないの

ハク

(たとえそれが最適解だとしても、俺が離れたらこいつらがどうなるか...)

ミア

ハク！

ハク

！

ミア

死にたくなければ走りなさい！！早く！！

ハク

っ、くそ、30秒で戻ってくる！

ミア

.....

スウォン

ミア、下がってください、私の後ろへ

ミア

ﾌﾙﾌﾙ

スウォン

な.....

モブ1

ガキが1人逃げたぞ！！

モブ2

追え！！

ハク

くっ、

ミア

ｼｭｯ

ﾄｽｯ

モブ1

！？

ハク

！

ミア

.......ｻｧｰｯ、

モブ1

簪....!?

モブ2

なんだあのガキ....！

モブ2

おい待て追うな！

ハク

ﾀﾞｯ

スウォン

(投てき...?一体どこでそんなこと...)

ミア

何が目的です？

モブ1

.....あ？

ミア

何が目的でこんな無謀なことをしているのか聞いているの

モブ2

てめぇに関係ねぇだろ！

ヨナ

ミアっ、危ない、！

スウォン

ミア！！

ミア

止まりなさい！

ﾋﾞｸｯ

モブ2

(この圧.....まだ5、6歳のガキに出せるもんじゃねぇ)

モブ1

(圧迫されるようなこの感覚はなんだ？こいつはただのガキなはずなのに)

ミア

この者達に手を出すことはこの私が許さぬ！今すぐ撤退するか大人しく捕まるか、選びなさい！

モブ1

撤退もしねえし捕まるわけねぇだろ！

モブ2

さっきから変な圧に下手に出てりゃ調子に乗りやがって！

モブ2

お前らは人質に過ぎねえんだよ！

ガシッ

ヨナ

ミア！

スウォン

その手を離しなさい！

ミア

.....

兵士

ヨナ姫様！！ミア姫様！！スウォン様！

ハク

連れて来たぞ！

ハク

!?

ハク

ミア姫！！！

ミア

ハク

ハク

クソ、その手を離せ！

ミア

！ダメよ！ハク！

モブ1

ガキが調子に乗るな！！

ミア

くっ、

クルッ、ガッ！

ハク

！？

ハク

(なんだあの動きは)

ミア

ハク！

ハク

!!(後ろに敵が....まだ仲間がいたのか！)

ドカッ！！

ミア

うっ、

ヨナ

ミ、ア、

スウォン

ミア！

ハク

姫、！

モブ3

このガキ...!

ミア

っ、全員怪我はないわね

ハク

あんた、何で護衛の俺を庇って...っ！

モブ1

おいお前ら！このガキ共は人質だ！！

モブ2

ガキが殺されたくなかったら金を寄越せ！！

兵士

姫様方！

兵士

くそ、下手に近づけない...!

ミア

....全員、合図をしたら真っ直ぐ走りなさい(ﾎﾞｿｯ

ハク

！

ヨナ

ｺｸﾝ

スウォン

....ｺｸ

ハク

あんた何を...

ミア

.....ｽｩｯ

ミア

ガッ((モブのスネを蹴る

モブ1

いっ、てぇ！！！

ハク

！？

ミア

今だ！！！！

ﾀﾞｯ！

兵士

！

兵士

姫様方を守れ！！

兵士

ヨナ姫様！

ヨナ

っ、

兵士

ヨナ姫様を保護したぞ！

ガシッ

モブ1

このガキ....!

ミア

！！

スウォン

ミア！

ヨナ

ミア、、！！

ハク

くそ！

兵士

ハク様いけません！むやみに突っ込んでは危険です！

ハク

分かってんだよんな事は！

ハク

でもミア姫が！

兵士

王女様！

モブ1

はっ！誰かと思えば第1王女か、良い人質だぜ

ミア

人質になるくらいなら...!

ミア

っ、！

ドンッ

イル王

ミア！！

モブ2

！？

モブ1

！？

モブ1

うわぁぁぁ！！

モブ2

落ちる.....!

ハク

ミア！手を！！

ミア

っ、(ぐぐっ、

ｽｶｯ

ハク

！

ミア

！

イル王

あぁぁそんな、！

イル王

こんな山埋めておけば良かった

イル王

ミア、ミアが、！

イル王

兵たちよ！ミアを探してくれ！！

兵士

はっ！

スウォン

....この高さから落ちたら.....ひとたまりもない

スウォン

ミア.....っ、

ハク

くそっ、くそ、くそぉ！！！

ヨナ

ミ...ア.....？

ヨナ

なん....で、、

ヨナ

そんな.....ﾌﾗｯ

ドサッ

ハク

姫さん！

スウォン

ヨナ、！

ハク

くっそ........なんで、、、！

ムンドク

陛下！

イル王

ムンドク...

ムンドク

コレは一体...何があったのですか

ムンドク

ハク！何があったのだ！！

ハク

っ、、、

イル王

侵入者が子供達を人質にした、

イル王

他の子は助かったがミアが腕を捕まれ....ミアが.....山から落ちた....

ムンドク

何ですと！？

ムンドク

ハク！どう言うことじゃ！

ハク

っ....！

ハク

申し訳.....ありません....っ

ハク

護衛として...情けない...！

イル王

.....良い、いま捜索している。一刻も早く見つかることを祈ろう

イル王

子供達だけにして油断した私にも責がある。ハク、お前のせいではないよ

ハク

っ....、でも...っ

イル王

子供たちを部屋で休ませてあげなさい。ムンドク、お前も捜索に参加してくれるかい？

ムンドク

勿論です。ただ侵入者が入ったばかりで警護が薄くなるのは困る。グンテも呼んでおりますので護衛はそちらに任せますぞ

イル王

うん、良いよ

ミア

っ.......

幸い、落ちた私は生きていた。

ミア

ここは......

だが、出血量が多かった。

ミア

っ、まだ倒れちゃ...、城へ戻らなければならないのに.....ﾌﾗｯ

ミア

.......

ガサッ

ミア

.......

そこで私は人に会った。

？？？

〜〜

優しい顔をした人間だった

ミア

....、誰...だ....

？？？

貴方の妹や他の2人はショックにより記憶障害になってしまわれるでしょう。

ミア

ヨ...ナ.....ハク...ス....ウォン

ミア

悲しい顔を...させたくない.....

？？？

貴方の見た目なら、この先苦労するでしょう

？？？

ですが残念ながら、私は貴方を手伝うことが出来ません

？？？

貴方にこの仮面を差し上げます。

？？？

他人が外そうとしてもビクともしないはずです。

？？？

生き延びてください。さすれば貴方に安息が訪れる

仮面をつけると髪色が変わった。こんな魔法のようなものが存在したのか、と驚いたのを覚えている

その後私は意識を手放した

ミア

そうして私は人々から忘れられていったのよ。

ヨナ

えぇ、あの時のことも、思い出したわ

ヨナ

...私や父上が記憶障害になるのは分かる、けれど、国民まで皆忘れるのかしら...

ミア

...そっか、ヨナ達には昔から何も言ってなかったわね...

ミア

当時双子は縁起の悪いものとして扱われていたの。けれど、子を愛する父上が無理を通して育ててくれた。

ミア

国民には子が生まれたとしか言っていない。だから皆王女が1人だけと思っていたはずよ。

ハク

.....

ミア

知っていたのは父上、母上に、五部族長、そして城の内部の人間だけ。

ヨナ

そういえば.....昔から皆で外へ行ったりしなかったわ

ハク

....どうして城へ戻ってこなかったんだ

ミア

...自責の念に駆られる貴方達を見たくなかったし、あれ以上苦しめたくなかったからよ

ミア

一時期あの場所を脱走していたことがある。

ミア

けど、貴方達の幸せを今更壊したくなかった。

ミア

わたし一人の我慢で幸せなままでいられるのなら、私はそれを厭わない。

ハク

...守れなかった俺が悪い。あんたは何も悪くない。それに、あんたがいない幸せなんてねぇよ

ミア

ハク、お前は悪くないわ

ミア

あの時私たちはまだ子供だった、仕方の無いことだったのよ

ハク

ショックだかなんだか知らねぇが、あんたを思い出すことさえ出来なかった。

ハク

最低だな。俺

ヨナ

...私も思い出せなかったわ

ヨナ

大切な人が、家族が。こんなに近くにいたのに

ミア

......

ハク

ミア姫様。いや、第一王女殿下

ハク

俺は昔みたいな過ちを犯したくねぇ。どうか護衛として守らせてください。

ハク

忠誠を誓います。

ミア

！

ミア

お前、どういう意味か分かっているの？

ハク

忠誠を誓う相手はあんたで3人目だ。後悔なんて絶てぇしねぇ。昔から決めてたことですよ。

ミア

.......

ミア

....良い

ミア

今はとりあえず、先に逃げることからよ

ミア

まだ兵は捜索を続けてる。

ミア

見つかる前にここを離れましょう

ハク

....あぁ、

―――――――――――――――――

ミア

！止まって！

ハク

！

ハク

もうこんなに兵が....

ヨナ

どうしよう、もう他にルートはないわ

ミア

完全に包囲されてるのね

ミア

.....道は作る。兵が薄くなったうちに皆で走るのよ

ハク

は？

ミア

疲れているでしょうが、頑張ってちょうだい

ジェハ

ミアちゃん

キジャ

ミア様！

ミア

堅苦しい言い方はよして、今まで通りでいいわ

キジャ

っ

キジャ

ミア...っ

ユン

囮なんて許さないよ

ゼノ

坊主の言う通りだ、認められない

ライ

そうだよ、なぁ、！皆で協力すればきっと....！

ミア

それが簡単では無いことを、貴方はわかるでしょう？

ヨナ

ダメよ！

ヨナ

ミア、行かないで...

ヨナ

やっと会えたのよ...?

ミア

...ヨナ

ミア

貴方達といられて楽しかったわ

ハク

おい待て

ハク

あんた....!

ミア

少しの間留守にするわ。皆、ヨナをよろしくね

ハク

おいっ...！

ミア

ゼノ。ライ。ハク。

ミア

他の者達を連れてお逃げなさい。

ミア

....これが、最後の命令よ。ﾂｰ､

ライ

！

ライ

あのミアが涙を...

ゼノ

！

ハク

ﾋﾟｸｯ

ヨナ

ミア！！

ミア

ありがとう、今まで楽しかった´`*

ミア

また会いましょう

ダダダ！

ヨナ

いやだ！！ミア！お願い行かないで！！

シンア

ミア....!!!

キジャ

待ってください！！

ガシッ

キジャ

！？

ジェハ

ハク....？

ヨナ

ゼノ、お願い離して！

キジャ

離すのだハク！！

キジャ

このままではミアが...！！

ユン

ねぇっ、ライ！！

ユン

なんでっ....!

ヨナ

ミア！ミアー！

ヨナ

お願いよ...

ヨナ

置いていかないでぇ！！！！

ミア

っ....

ミア

これが私の意思、私自身が決めたこと...

ミア

ごめんね、ヨナ(((ﾎﾞｿ

ガバッ

ジェハ

！！

ジェハ

何をするんだ！！

ハク

......

ユン

ねぇったら！！本当にこのまま俺たちだけで逃げるつもり！？

ゼノ

....

シンア

離して....！

キジャ

おい！聞こえていないのか！？

キジャ

ミアが.....!!!!.

ライ

......

ヨナ

ミアぁー!!!!!!