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龍平
現在、学校の屋上で、黒崎くんに告白されている真っ最中。 放課後、急に彼に呼び出されたかと思うと、突然、告白されたのだった。
陽向
クラス中から“地味子”として常に浮いた存在の私は、彼の告白が信じられなかった。
龍平
陽向
龍平
龍平
“普通”とはどういう意味だろう……? 確かに私は友達も居なくて誰とも話さない。 いや、私とまともに話してくれる人なんて……
────居ない────
いつも、空気の様な存在。 なのに何故、彼は私を……? でも、私は正直嬉しかった…… ずっと陰で彼のことを想っていたから──
陽向
龍平
それは、凄く曖昧な言い回しだ。 「付き合ってくれ」 と言っているのに、彼の言っている言葉はまるで 「どっちでも良い」 と言われているようで……私は複雑な気持ちだった。 それでも…… ずっとずっと好きだった人…… 私とは正反対で…… いつも笑顔で皆と喋ってる姿はとても素敵で、私の憧れでもあった。 そんな人に告白されて……
陽向
陽向
本当にこれで良かったのだろうか……?
彼が私を好きだという根拠はない。 だけど…………
龍平
そう言って、大きくガッツポーズをする黒崎くん。
陽向
龍平
龍平
私はこの、彼の言葉を信じてみようと思った。
陽向
陽向
私は、黒崎くんの言葉が可笑しくて、つい笑ってしまった。
龍平
陽向
龍平
「うん、うん」と頷く黒崎くん。
可愛い……
この言葉は、偽りとは到底思えなかった。
陽向
龍平
龍平
陽向
龍平
陽向
陽向
龍平
陽向
陽向
言い終わる前に、私は黒崎くんに手首を掴まれ、下駄箱まで引っ張られるように、連れてこられてしまった。
陽向
私は、走った後のように息を切らす。
龍平
陽向
龍平
そう言って、手を差し出す。
陽向
龍平
催促するかのように、手を私の目の前まで伸ばしてきた。
陽向
私はそれに応えるかの様に彼の手を握った。
陽向
あの時とはちょっと違うけど…… 何となく懐かしい感じがした。 そう……
私が黒崎くんを初めて意識し始めた あの日の出来事────