これは、数年前の出来事
あるところに、小さな男の子がいました
男の子には優しいお父さん、明るいお母さんがいました
男の子はとても幸せでした
暁 つくし
ねぇ父さん母さん!早く早くー!
奏(母親)
はいはい。そう騒がないの
冬馬(父親)
つくしはBLAZEがほんとに好きだな
暁 つくし
うん!だってね、ミクとかリンを使ってるんだよ!
それで曲も綺麗なんだ!
それで曲も綺麗なんだ!
暁 つくし
オレも、そんな曲が作れればな〜。
奏(母親)
つくしなら作れるわよ。私の子供だもの
冬馬(父親)
確かに、作曲家の朱里の子供だもんな。
奏(母親)
えぇそうよ!
暁 つくし
ふふふ。
男の子はBLAZEという、機械ソフトを使って曲を作るグループが好きだったのです
曲が綺麗で、歌詞も楽しくて。BLAZEみたいに誰かを楽しませれる
そんな曲で、誰かを笑顔にしたい
それが彼の願いでした
そして
暁 つくし
オレは今幸せだから、ずーっとこの先、幸せに過ごせればいいな
そうとも願っていました
冬馬(父親)
つくし?何やってるんだ?
暁 つくし
んーん?なんでもー!
しかし
キキーー!
冬馬(父親)
え?
奏(母親)
…あ
冬馬(父親)
………
暁 つくし
父さん!
その幸せは、すぐ崩れ落ちました
奏(母親)
あ…あぁ
奏(母親)
(どうしよう…私が注意していれば)
奏(母親)
(止めることが出来たなら)
奏(母親)
(私が…私が…)
暁 つくし
母さん!!
奏(母親)
はっ
暁 つくし
父さんが!
奏(母親)
っ!とにかく、110番…!
ピーポーピーポー
お父さんは即死でした
お母さんはお父さんが無くなったことにより、曲で稼ぐようになりました
けれども、上手く行きません
ついに
暁 つくし
…?お母さん?朝だよ?
暁 つくし
お母さん?
奏(母親)
……………
暁 つくし
お母さん!
過労で倒れてしまいました
つくしは中学生だったのもあり、1人で生活しました
暁 つくし
母さん
奏(母親)
あらつくし?来てくれたのね
暁 つくし
うん
暁 つくし
あのね、母さん
奏(母親)
どうしたの?
暁 つくし
オレね、曲作ることにした
奏(母親)
…そう
暁 つくし
うん。
奏(母親)
…曲を作る…か
奏(母親)
辛いこともあるけれど、誰かを笑顔にできるような
奏(母親)
そんな曲を作ってね
奏(母親)
誰かを救えるような
奏(母親)
そんな…きょ…くを
奏(母親)
………………………
暁 つくし
…母さん?