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(泣)辛いな 続きがみたいです
小さい時、僕は神を見た。
今考えると、あんなのは偶像に過ぎないと感じるが
幼少期のカナエ
その時僕は、初めて森に来ていた。
だから、変だと思わなかったんだ。
先の方が光に溢れていた。
???
誰だったか…
幼少期のカナエ
???
微笑みながら言った。
幼少期のカナエ
???
あれは冗談だったのか…
何で今まで忘れていたんだろう
この事のおかげで、僕は神父に…
…いや、もう神父じゃない
目を開けた。
カナエ
欠けた十字架を置いて、部屋を出た。
…きっともう元に戻らない。
もう、元に戻す気もなくなった。
カナエ
この行動の真意は、僕にすら分からない。
何故こんな事を…、いや、もう分かっているのかもしれない。
僕は葛葉の事が_
葛葉
カナエ
葛葉
カナエ
葛葉
カナエ
葛葉の額にキスをした。
葛葉
葛葉
戸惑っていた。僕は、続けて
カナエ
葛葉
カナエ
葛葉
カナエ
葛葉
カナエから目を背け、冷静になろうとした。
カナエ
葛葉
カナエ
葛葉
突然だった。
カナエ
ゆらゆら揺れながら
カナエ
俯いて、これまでなかった笑顔で
カナエ
まるで…叶みたいな
カナエ
カナエ
とても、安心した表情をしていた。
優しくて、とても美しく
葛葉
葛葉
僕は葛葉の頬に手を置き、こう囁いた。
カナエ
カナエ
「僕を堕として」
カナエはそう言った。
その刻、俺はカナエが何を言ってるのか理解できなかった。
葛葉
…いや、俺は…最初から
“叶”に堕ちていたのかもしれない
カナエ
カナエは手を伸ばした。
静かに、俺を誘った。
その姿はまるで…
悪魔のようだった。
葛葉
俺は叶に噛みついた。
これは運命だった…
そう信じた。
カナエ
葛葉
俺はカナエと一緒に堕ちていった。
その血は、とても甘くて
美味しかった。
一緒に眠った。
教会で、悪魔と一緒に
カナエ
葛葉
カナエ
葛葉
カナエ
カナエ
葛葉
カナエ
葛葉
夜は明けていった。
幸せだった。
この気持ち悪い感情ごと沈んで欲しい
静かに、眠りについた。
眩しかった。
虹色のステンドグラスからは、色とりどりの光が差し込んでいた。
太陽はとっくに昇っていて、美しく…
隣には_
誰もいなかった。
葛葉
葛葉
用事があったのかな
ただ飯食ってるだけかも
…そう、だよな
少し嫌な想像をしてしまった。
葛葉
シスター
シスター
シスター
葛葉
信じられない程の悲鳴が鳴り響いた。
シスター
シスター
二人とも、とんでもない形相でこちらを睨んだ。
当たり前だ。
葛葉
シスター
シスター
悪い想像をしてしまう
俺は外へ出た。
カナエ…!
何で俺なんかに…!、
十字架を壊した…?そんな事したら本気で殺される
そもそも、俺に何であんな事…!
そう、俺は吸血鬼でカナエは神父
俺は…吸血鬼で、人間にとってあそこまで…、
葛葉
また、気持ち悪い感情
だがどこか美しい感情が、血管、脳髄まで響き渡っている
疲労も、暑さも、何も感じず
ただそれだけを_
もうここまでかも知れない…
葛葉と、もうちょっと一緒にいたかったな
カナエ
看守
カナエ
カナエ
僕は耳が良かった。
カナエ
カナエ
或いは、葛葉だから聞こえたのかも
カナエ
カナエ
カナエ!!
葛葉
カナエ
看守
カナエ
この分厚い壁の向こうにいる葛葉に、
僕は笑顔で話しかけた。
葛葉
カナエ
葛葉
カナエ
葛葉
看守
カナエ
葛葉
葛葉
カナエ
看守
カナエ
葛葉
カナエ
カナエ
カナエ
カナエ
葛葉
葛葉
葛葉
葛葉
カナエ
カナエ
カナエ
分厚い壁越しに、お互い泣きながら約束した。
葛葉
看守
僕は連れて行かれた
葛葉
葛葉の声が聞こえなくなっていった。
あぁ、これで最後
カナエ
カナエ
雫が、眼から溢れていた。