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満月の夜には_

満月の夜には_

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13

9.

♥

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2024年04月25日

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学校が終わって、いつも通り放課後に公園に集まって遊んでいた時だった

雪月 碧

今日学校どうだった ?

星月 凛

学校 ? ... 別に楽しくも詰まらなくもなかったよ

雪月 碧

そっか !! それならよかった ... !

他愛も無い会話をしながらブランコに2人で乗る

2つのブランコが互い違いに不快な音を立てる

でも心成しかこの音も心地いい様な気がする

そんなことを考えていた時だった

_

ブランコかーしーて !!

1人の男の子が来た

雪月 碧

ちょっとまってな ? 降りるから !

_

おう !

星月 凛

あ、碧くん

星月 凛

僕が降りるよ

雪月 碧

ううん、だいじょうぶ !! ぼくが降りるから !

星月 凛

そう ... ?

おらふくんはブランコから降りる

それと入れ違いに男の子が座る

晴空

うっひょ ~ !!

星月 凛

...

晴空

あ、ねぇねぇ

星月 凛

...

晴空

そこの緑髪の子 !!

星月 凛

えっ ... 僕ですか ?

晴空

ん、そうそう !

晴空

名前教えてくれよ !!

星月 凛

... りん

晴空

凛な !

晴空

俺ははく !

星月 凛

はく ... ?

晴空

晴れた空って書いてはく !!

星月 凛

へぇ~ ... よろしくお願いします

突如現れた男の子

身長は俺らと比べれば高く、語彙力も高めだった

この子は誰なんだろうか

雪月 碧

はくって言うんや !! よろしくな !

晴空

おぉ、よろしくな !

雪月 碧

僕はゆきづきあお !

晴空

ゆきづきあお ... 雪月 碧 ?

雪月 碧

うん ! そうだよ ~ !

晴空

...

星月 凛

( フルネームは無闇に教えるものじゃ無いんだけどな ... )

晴空

え、雪月って凄い人だよな ? ( コ ソ

星月 凛

え、うん ... ( コ ソ

晴空

... もしかして凛も貴族 ? ( コ ソ

星月 凛

全然 ? 一般庶民だよ ( コ ソ

晴空

よ”か”ったぁ” ...

雪月 碧

え、なになに !? 僕も混ぜて !

星月 凛

あぁ ~ ... このブランコ錆びてるけど落ちたりしないよね ? って話してた !

晴空

... そうそう ! 俺が聞いたんだよ ... !

雪月 碧

なぁんだ ! よかった !

嘘を吐いて誤魔化す

あぁ ... やっぱりこの人も貴族に擦り寄っていくんだ

俺には興味は微塵もない

何ならおらふくんの近くにいる僕を嫌う

そんな人は今まで沢山いた

それでも碧くんと居る時が ” 一番 ” 心地よくて、どこか安心した

晴空

... 凛 ?

星月 凛

ん ? どうしたの ?

晴空

大丈夫 ?

星月 凛

え、うん ... ?

顔をまじまじと見てくるので顔を触ってみる

頬には生暖かくでも冷たい感触があった

星月 凛

え、 ?

雪月 碧

りん !? 泣いとるよ !?

雪月 碧

ブランコ降りよ ! 一旦 !

星月 凛

うん ...

ブランコから降りおらふくんの居るベンチに座る

すると晴空くんも前に来た

雪月 碧

どうしたん ? なんかあった ? どっかいたい ?

星月 凛

いや、特に何も ...

星月 凛

大丈夫だよ、ニ コ ッ

作り物の笑顔を振り撒く

あれ、僕ってこんなに笑えなかったっけ

何もないはずなのに涙だけが溢れ落ちる

全部が空っぽになった気がして

全部が無駄になった気がして

自分が今此処に居る理由が解らなくなって

星月 凛

... ごめん、僕帰るね !!

雪月 碧

え、大丈夫なん ? 送ろうか ?

星月 凛

いや、大丈夫だよ

晴空

あ、じゃあ俺も帰っていい ?

晴空

多分道同じじゃ無いからさ、出口まで一緒に行こうぜ〜

星月 凛

... うん、分かった

雪月 碧

じゃあ僕は迎えが来るの待つね、

雪月 碧

" またね " 、凛と晴空

星月 凛

... " ばいばい "

また会える日が考えられなくなってた

もう碧くんと会う理由が無かった

だって何もわからないのだから

悲しいも安心も嬉しいも

だから " ばいばい "

またいつか会えるといいね

晴空

... 凛

星月 凛

ん ? どうしたの ?

晴空

また会おうな

星月 凛

... その機会があればね

晴空

俺はお前のこと嫌いじゃないから、

晴空

また会いたいな

星月 凛

え ... ?

初めて自分を見てくれた

他人にも、親にも、クラスメイトにも

俺は「おらふくんに対して近い存在になれる」だけの機械で

親にも屹度 賢くて使える機械 だとしか思われてなかった

星月 凛

... わかった、またね

晴空

おう !! じゃーな !

何時もなら 寂しい橙色の夕焼け も

今日だけは 優しい桃色の空 に見えた

To be continued ...

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コメント

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最高っす

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