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中村悠哉
大須賀さくら
明日はついに悠哉と大阪に行く日だ。 大阪でドロスのライブだ。 さくらはワクワクしてリュックに荷物を詰めていた。
大須賀さくら
いつもライブの時に使っているサコッシュとフェスの時に買ったタオルを一応持っていくことにしてさくらは眠りについた。
朝の8:55。さくらが着いたのはその時間だった。そして程なくして悠哉が現れた。
大須賀さくら
中村悠哉
大須賀さくら
中村悠哉
大須賀さくら
さくらは大きめの揺れる桜のピアスを今日は着けていた。いつもは小さめのピアスを着けている。
大須賀さくら
中村悠哉
大須賀さくら
中村悠哉
さくらはライブに行く時やライブで知り合った人と会う時はこのピアスをすると決めている。最初は目印のようなものだったのだが、ここ最近ではライブの時の正装になった。
さくらはライブの時はバンドのTシャツ、パーカー、スキニー、そして桜のピアスというのがいつもの格好だ。冬はもう一着アウター、夏はパーカーは持っていかないがいつもこういう雰囲気だ。
大須賀さくら
中村悠哉
大須賀さくら
悠哉のその返しがなんとなくおかしくてさくらは笑ってしまった。
そして二人は東京駅に向かう電車に乗り、東京駅から新幹線に乗った。
大須賀さくら
中村悠哉
大須賀さくら
悠哉はコンビニでおにぎりを買ったがさくらはライブの日はお腹が減らないのでとりあえずチョコを買った。
中村悠哉
大須賀さくら
中村悠哉
大須賀さくら
さくらは慌ててiPodを取り出した。
大須賀さくら
中村悠哉
さくらは片方イヤホンを悠哉に渡してもう片方を自分の耳にして音楽を流した。個人的に片方で聞くと原曲と少し違うので普段はしないのだがしかたない。
さくらはチョコレートをつまみながら聞いていてふと思った。
大須賀さくら
悠哉をチラッと見ると悠哉は前を向いている。でもさくらと二人でイヤホンを分けて音楽を聞いている。さくらは何だか恥ずかしくなってきた。
とりあえずアルバム一枚分だけ流してさくらはiPodをしまった。気づいてしまったら急に恥ずかしくて限界だった。
中村悠哉
大須賀さくら
中村悠哉
大須賀さくら
悠哉はさくらが知らないうちにおにぎりを食べ終わっていた。
中村悠哉
大須賀さくら
中村悠哉
さくらと悠哉は二人でチョコの箱を空にした。さくらはとりあえずチョコの空箱をリュックに仕舞う。
中村悠哉
大須賀さくら
さくらと悠哉はその後ライブに全く関係ない世間話をずっとしていた。話題が尽きることはなく、沈黙になることもなく気づいた時には大阪だった。
大須賀さくら
さくらは今更ながら動揺し始めた。悠哉と二人だけで大阪にいる。だって家族以外で誰ともここまで来たことないのに。
中村悠哉
大須賀さくら
全く大阪の土地勘が無いさくらは悠哉に着いていくしかない。
大須賀さくら
ここでさくらの頭の中で今まであえて考えてこなかった単語が踊った。
大須賀さくら
中村悠哉
大須賀さくら
中村悠哉
大須賀さくら
大阪まで来ておいてなぜスタバなのか。大学生というのはなぜかスタバに引き寄せられる。
さくらはそのまま大人しく悠哉に着いて行った。
スタバに来ると時はクリスマスシーズンでクリスマス限定フレーバーを二人とも頼んだ。
大須賀さくら
中村悠哉
大須賀さくら
中村悠哉
大須賀さくら
中村悠哉
大須賀さくら
さくらはハロウィンが終わると急にクリスマスになる11月のクリスマスの雰囲気がすごく苦手だ。11月にショッピングモールでクリスマスの音楽が流れると顔をしかめてしまうほどに。
だがそれは11月の話で12月になればたちまちクリスマスソングにもクリスマスの雰囲気にも心が躍る。さくらはミッションスクールに通っていた頃からクリスマスの讃美歌が好だった。
さくらと悠哉は席を探して向き合って座った。
大須賀さくら
中村悠哉
大須賀さくら
中村悠哉
大須賀さくら
精算をしている間、文系のさくらの頭はフル回転だった。こういう計算は苦手だ。スマホの電卓を片手に計算していく。
二人の間を何回もお金が行き来してようやく精算がなんとか終わった。
大須賀さくら
数字の計算でこうなってしまうのがさくらの悪いところだ。
中村悠哉
大須賀さくら
中村悠哉
大須賀さくら
中村悠哉
悠哉がスマホのカレンダーを見ているところでさくらは二つのスタバのドリンクの写真を撮った。投稿しようとしたが一瞬止まった。
大須賀さくら
さくらの写真にがっつりと悠哉の腕が映り込んでしまった。こんな写真をリアルのアカウントであげてしまえば「匂わせ」と言われるのは確実だ。それは困る。
さくらはとりあえず、零や邦楽ロックのライブで繋がっている人が多い方にあげた。この人たちなら変なことは言わない。
中村悠哉
大須賀さくら
中村悠哉
大須賀さくら
中村悠哉
大須賀さくら
さくらはふと思ったことを話した。
大須賀さくら
中村悠哉
大須賀さくら
中村悠哉
大須賀さくら
さくらは悠哉と出会った企業の面接で話した男の子のエピソードを話した。初対面では「さくらさん」だったのに次に会ったら「さくらちゃん」だった。さくらとしてはそうするなら呼び捨てくらいにしておいて欲しい。その呼ばれ方は落ち着かない。
中村悠哉
大須賀さくら
中村悠哉
大須賀さくら
中村悠哉
大須賀さくら
中村悠哉
大須賀さくら
中村悠哉
「悠哉くん」とさくらは頭の中で繰り返した。この大阪中になんとか呼び慣れたい。
そしてさくらと悠哉は新幹線の中と同じように飲むのが終わってもひたすら話し続け夕方になってライブハウスに向かう電車に乗った。
そして電車で好きな服装の話になった。
中村悠哉
大須賀さくら
中村悠哉
大須賀さくら
さくらは、今日の悠哉の服装を眺めた。 今日は黒を基調とした柄のシャツを着ている。
大須賀さくら
中村悠哉
大須賀さくら
さくらはスマホをタップしながら今日のグッズを調べる。
中村悠哉
大須賀さくら
中村悠哉
大須賀さくら
悠哉の行動で一杯にされていたさくらの頭の中がどんどんライブのことで埋め尽くされていく。
中村悠哉
大須賀さくら
さくらは悠哉に着いて行った。
さくらと悠哉は着いたのが割と直前になってしまって、結局物販は断念することになった。
中村悠哉
大須賀さくら
しかし、さくらは今までドロスが出演してきたフェスのTシャツを着ている分、グッズを買えなかったことに対するダメージはほとんどなかった。
そんなことより、ライブに対する気持ちの昂りが半端じゃない。
ドリンクを腰につけたペットボトルホルダーにはめて、まっすぐ前を見つめる。すぐ後ろには悠哉がいる。
やがて会場全体が息を呑んだ。ライブが始まるあの瞬間だ。
大須賀さくら
あの有名な曲のイントロが流れる。直接体と耳に響く。
大須賀さくら
会場
もうさくらは頭の中がドロスで埋め尽くされて悠哉のことはそっちのけでそのステージに没頭した。