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宮治

楠木さん

楠木秋巴

うわっ

宮治

なんやその反応

その日の昼休みいつものように 体育館裏に行くと、

昨日みたく 宮くんが現れた。

楠木秋巴

何でここに…

宮治

今日も来てたんやな

楠木秋巴

私のお気に入りだから

宮治

俺がいたらあかん?

楠木秋巴

あかんとは言ってないけど…

宮くんとは極力 関わりたくないとは思ってるけど。

でもそれは女の子達に 絡まれたら面倒なだけで、

宮くんのことを 嫌いなわけではないから。

なんて言うわけもなく、

隣に座ってくる宮くんを 敢えて無視して、

お弁当箱の蓋を開けた。

宮治

ええ匂い

すんすんと 鼻を動かす宮くんは、

餌を前にした犬のよう。

楠木秋巴

あげないよ

宮治

ええよ、今日は飴貰たからな

楠木秋巴

女の子達がくれただろうに、私の飴を奪うなんて

宮治

ごめんて

宮治

楠木さんともっと話したかってん

宮治

なあ、秋巴ちゃんって呼んでもええ?

楠木秋巴

ダメ

宮治

なんで

楠木秋巴

なんでも

もし女の子達の前で私が 宮くんに下の名前で呼ばれたら…。

私はもう生きて帰る事は 出来ないだろう。

お弁当を食べ進めるが、 隣からの視線がすごい。

楠木秋巴

…なに?

宮治

なんでダメなん?

楠木秋巴

それは…

楠木秋巴

逆になんで下の名前にこだわるの

そう聞き返すと 宮くんは首を傾げて微笑んだ。

宮治

楠木さんと仲良うなりたいから

楠木秋巴

真っ直ぐで迷いのない言葉。

そんなにハッキリ 本心を言うなんて、

私には到底なし得ないような、 純粋な好意。

楠木秋巴

…2人の時だけね

宮治

ええの?

楠木秋巴

2人の時だけ

宮治

分かった、約束する

宮治

じゃあ俺の事も治くんって

楠木秋巴

呼ばない

そんなこんなで2人だけの 秘密が出来た杪夏。

隣 の 席 の 片 割 れ く ん

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