ビジネス不仲の2人

なんで…青ちゃんが、？

俺の右腕を掴まれる

ピンッと右腕が張った

海面がすぐそこにある

…なにそれ

前まで態度冷たかったじゃん

なんで急にそんな態度になるの？

…俺が俺自身を傷つけようとしたらすぐこうなるんだから

前、リスカしたときにもそうだった

…結局、俺が振り回されてるだけ

俺の右腕を掴む力が強くなる

…なんで

なんでこんな時に限って…

…期待しちゃうじゃん

どうせ、謝るんだよ

「僕が悪かった」みたいな感じで。

分かってるよ、それくらい

…バカにしないで

急に右腕を引っ張られる

そして陸に足がつく

抱きしめてくる彼

青ちゃんから心臓の音が聞こえてくる

…死ぬ方法考えないと。

俺の頭の中にはそれしかなかった

青ちゃんは俺の様子をじっと見て、俺の両手を握った

相槌は打っているが、そんなことどうでもいい。

眉毛がピクっと反応する

…言ってたわ

ぱぁっと花が咲いたような笑顔になる

胸がチクッとする

無言で抱きしめてくれる

前もｯ…こうやって抱きしめてくれたな…

俺が泣いてたときや、辛かった時

…何故か青ちゃんに抱きしめられると安心する

だから黒い気持ちがスっとなくなる

…なんでだろ

うぅ…何でこんなに涙もろいの？

赤くんは涙を流しながらゆっくり僕に喋ってくれた

僕にあんな態度をとられて悲しかったこと

みんなが喧嘩をしたのは自分が原因ではないかと思ったこと

足でまといだと思ったこと

…その他も色々

…赤くんは何も悪くないのに

必死に言う赤くんが可愛いと思ってしまったのは内緒

そして＿

黄ちゃんは俺を優しく抱きしめてくれる

俺はえへへ、と笑った

優しいな、黄ちゃんは

青ちゃんがムスッとしてるのは気のせいかな、？

そう思っていると＿

こんなに心配してくれてたなんて…

…嬉しいな

俺は辺りを見回す

そこには、白い大きな車に乗った桃くんが居た

イタズラが成功したような笑いを浮かべる桃ちゃん

俺たちは桃くんが乗っている車に向かって歩いて行った＿

ﾊﾞﾀﾝｯ

十分大切にしてくれてると思うけど…

でも…嬉しい

周りを見ると、みんな俺を見ていた

みんなを代表して紫ーくんが口を開く

‪”‬ みんなで ‪”‬ この言葉が俺には言葉に表せないほど嬉しかった

俺はすとぷりに入って良かったな、と思う

みんな優しく笑っている

俺はこの光景を忘れることはないだろう

みんなの笑顔は

眩しくて

優しくて

でも強い意志が見えて

宝石のように

輝いていたんだから＿