Broooock
Broooock
Broooock
Broooock
そういえば後ろから人が出てくる
陽蓮
紅野、さんは陽蓮を見送り
その視線が俺に向く
Broooock
Broooock
紅野さん……ぶるーくさんは
歯切れ悪く言うとすっと俺に近づき
Broooock
ぶるーくさんは自分の上着を脱ぎ
俺にかければ
取られた帯などを集め始める
黙々と飾りを集めるとぶるーくさんは
静かに俺の方を見る
Broooock
着付、け……
小さく頷けば
ぶるーくさんはあまり俺の方を見ないで
着物をすぐ整えて紐を結ぶ
…………慣れてんだな…
店の人のように素早く着物を戻していく
Broooock
ふとそんなことを言われた
あぁと思って着物を少し見る
青白の桜が描かれたこの着物は
俺がここに初めて来た時に
先輩のお客様がくれたもので
名前は………
"らっだぁ"さん
俺がここで最初に先輩の助手として
初めの相手をしたお客様
そして、俺たちに手を伸ばしてくれた
俺たち3人の恩人だ
俺がここに来たのは3年半前
幼馴染同士だった俺たちは
17歳で夜の街に手を出した
全員親の問題などがある身で
スマイルは事故
Nakamuは海外勤務
俺の親は…いるけど、毒親で逃げ出した
学校生活も嫌になって自由になりたいと
夜に抜け出して、夜の街を彷徨った
未成年ってことがバレないよう
制服なんて着てないし
できるだけ大人に見えるように私服で
見るからに怪しい店には近づかず
3人で街を歩き回った
そして
歩き回って見つけたのがこの店だった
街の少し細めの脇道を通って
適当に歩いてたらたどり着いた
不思議な店、変な店、だと思った
その店だけ別世界のような
神隠しにでもあったかのような世界線
赤い橋に見たこともない青い桜
涼しい風は甘いけど嫌にならない香りで
何分だったか、何秒だったか
わからないけど、見惚れていた
そこで
その時に
橋の前で呆然としてしまった俺らを
ある客が店の中に連れ込んだ
それが、
それがらっだぁさん
next _♡2000
過去編に入ります
コメント
3件
めっちゃいい!!