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姿が戻らず皆にも会えないから本を 読んでいるとノック音が聞こえてきた

本田透です!
入っても良いですか?

凪斗(ナギト)

どうぞ

ガチャッ

失礼しますね!

凪斗(ナギト)

どうしたの?夾と居なくて
良いの?

何時になく透の目は輝いていて 嬉しそうだった

それがですね!夾くんが
お呼ばれされたんですよ!!

俺は言葉を失った。慊人のすることは 想像が出来るから

でも透の顔を見てると俺が悲しい顔を する訳にも行かず微笑んだ

凪斗(ナギト)

良かったね

夾が どうか無事に帰って来れるように 心の底から願った

わぁ...!綺麗な蝶々さん
ですね

この蝶々さんは
どうしたんですか?

凪斗(ナギト)

夾を不幸から守ってくれる
おまじないのようなもの
だよ

そうなのですね!!

すると透も俺と同じように祈りだした

その願いは夾を心の底から思う気持ちが 込められていて俺は嬉しくなった

慊人

何?何だよッその目はッ"!!!

慊人

悪いのは僕じゃないだろッ!!!

此奴なんか怖くないはずなのに どうしても体は動かなくて

叩かれると分かってるのに 目を瞑ることしか出来なかった

でも泣きそうなくらい優しい温もりが 俺を包んでくれた。慊人から守るように 光が俺の周りを囲んだ

慊人

それはッ...

慊人

何なんだよッ!!!何で お前が
凪斗に守られてんだよ"!!!

慊人

僕より、ッこんな化け物を
守るのかよっ"...!!

その温かさは俺の存在そのものを 肯定してくれる気がして無意識に 涙を流した

俺の願いを届けに行った蝶は 数時間すると戻ってきた

凪斗(ナギト)

そうか...有難う

どうしたのですか?

凪斗(ナギト)

透と俺の願いが夾に
届いたようだよ

そうなのですね!!
有難うございます!蝶々さん!

その正直な気持ちが蝶にも届いたのか 透の周りをパタパタと飛んでいた

ガチャッ

透ッ!!

え?

少し油断していたせいか夾が 来ていることに気づかなかった

あ、そ、その、、
この方は...えーっと、、

凪斗くんの知り合いです!!
道端で偶然 会いました!!

透は何とか誤魔化そうとしてくれている けど夾が十二支な限り通じないだろう

凪斗...だよな、?

そ、そんなことは..!!

凪斗(ナギト)

ごめんね。透
大丈夫だよ

俺もバレたのは しょうがないと 受け入れるしかなく夾の目を見つめた

凪斗(ナギト)

この事は誰にも言っては
いけないよ。分かったね?

お、う、、

やはり少しの動揺があった。 無理もないだろう

凪斗(ナギト)

とりあえず頬を治すよ

ど、どうされたのですか!?
蝶々さんが不幸から守って
くれるんじゃ、、

守ってくれたよ。届く前に
怪我しちまってな...

心配させないように笑っていたけど その笑顔は どこか悲しげだった

そ、そうなのですね、

もう少しだけ..
このままでいいか、?

どうしたのか俺の肩に寄りかかってきた。 こんな事は珍しく透と顔を見合せて 小さく笑った

それでは私は夕食の準備を
してきますね

凪斗(ナギト)

うん。ありがとう

透が居なくなって数分もすると 夾は眠ってしまった。 それほど疲れたのだろう

俺も少しだけ夾の表情が明るくなって いたのを見て安心したのか直ぐに 寝てしまった

コンコンッ

由希

入るね。凪斗

ガチャッ

由希

あれ...寝てるん__

由希

何で凪斗と一緒に
寝てるんだ...バカ猫ッ!!

壁に何かが ぶつかった音がして 目を覚ました

凪斗(ナギト)

あれ...?由希?

由希

おはよう。凪斗

何事も無かったかのように由希は微笑んで いたが音のした方へ目を向けると夾が壁に のめり込んでいた

凪斗(ナギト)

大丈夫?夾

何すんだックソネズミ!!

由希

まだ姿が戻らないんだね、

由希は夾が見えてないのか 何の反応もしなかった

凪斗(ナギト)

姿を隠す程の力を失って
いっているからね、

由希

やっぱり俺を治療した
せいで...

凪斗(ナギト)

違うよ。気にしないで

もう姿 隠さなくて
いいんじゃねぇの?

由希

はぁ..?無理だから凪斗が
困ってるんだろ?バカ
なのか?

あ"ぁ?

2人は喧嘩をしそうだったけど 俺は違う嫌な雰囲気を感じた

だから不幸から守ってくれるように 願いを込めて蝶を外に送った

2人は喧嘩をやめて不思議そうに こちらを見つめていた

凪斗(ナギト)

何か嫌な予感がする..
悪いんだけど少し外を
見てきて貰えない?

由希

分かった

おう

声が聞こえて外に行ってみると蝶々さんに 守られた紅葉くんが座り込んでいた

そこには慊人さんも居て憎しみに 塗れた目をしている

何をしているのですか!?

辞めてください!!

慊人

辞めて..?

慊人

僕に命令する言葉だ...
酷い..酷い..君、やな人だね

慊人さんが話す言葉は私の胸に酷く 突き刺さる

紅葉

慊人ッ!!

慊人

でも透...本田透、

慊人

僕は君に会いに来て
あげたんだよ?

その笑みは凪斗くんを真似てか とても似ているように感じた

慊人

どれだけ失礼な態度を
取られようと君に...君に
伝えたいことがあるんだ

慊人

いい気になるなよ...ゲス

その言葉には目に見える悪意が 込められていて私は言葉を失ってしまった

慊人

由希や夾を救えたと
思ってる?今すぐ その思い
やがりを恥じるがいい...

慊人

教えてやるよ...

慊人

夾はね高校を出たら
幽閉だよ?

その言葉を聞いて私は凪斗くんの 悲しそうに浮かべた笑みを思い出した

慊人

先の猫憑きと同じように...
一生

慊人

由希も草摩の中で
僕の傍で生きて....死ぬ

そんなのは優しい凪斗くんが 許すはずがない

慊人

十二支は皆 同じ場所で同じ
速度で生きていくんだ....

慊人

奪うことはなく
奪われることもなく

慊人

何時までも
変わることなく...

私の目には慊人さんが1人になるのを 恐れている子供のように見えた

慊人

幸せな未来。終わりなき宴
不変...でも お前は仲間に
入れてやらないよ

それは...それは本当に
幸せですか、?

閉じ込めることが草摩の
お家に戻ることが...本当に..

十二支の皆さんは苦しそうだった。 それを見ている凪斗くんも 苦しそうな顔をしていた

慊人

さも悪い事のように言う
のは辞めてくれないか...

慊人

他人の君と僕らでは
所詮 生き方が違うんだ...

慊人

君の脆弱な価値観で善悪を
決められるほど安易なもの
では無いんだよ...

その言葉は正しかった。他人である私が 出しゃばっていい訳がないのだから

でも正しさよりも私は自分の目で 見てきた事を無視したくは無い

貴方は...誰ですか...?
十二支の皆さんの__何?

慊人

僕は十二支にとって神に
等しい存在....

慊人

彼らの魂を統べる者...
魂の主だよ

蝶々さんは それを否定するように光り輝き 慊人さんを私に近づかせようとは しなかった

それは違う...皆さんの
神様は優しく微笑んで
下さる

十二支の皆さんの幸せを
願っている

皆さんに悲しい顔を
させたりはしない...

慊人

は...?

咄嗟に口に出していて自分でも驚いた

慊人

何それ...なんだよ"....

紅野

慊人、!!探した、、
何処へ行ったのかと....

その人は何処か凪斗くんと同じような 悲しい雰囲気を感じた

慊人

ごめん、紅野。どうしても
挨拶しておきたかったんだ

慊人

嗚呼...そうだ

慊人

紹介しておくよ....
彼は草摩紅野。鳥だよ

紅野

初め..まして、

私の目には鳥の方が凪斗くんの代わり として慊人さんの元へ居るように感じた

慊人

透さん十二支は皆 最後は
僕の元へ帰ってくる....

慊人

だって僕らは離れることが
出来ないから...

その事に理解できなかった。 凪斗くんは本家から逃げ出せたのに

慊人

だから もう僕らの幸せを
壊そうとしないで....

慊人

出しゃばらないで。
大人しくしていて

慊人

サモナイと罰が下るよ....

慊人さんが去ると緊張していたのか 足の力が抜けて座り込んでしまった

蝶々さんも慊人さんが居なくなると同時に 凪斗くんの元へ戻っていった

凪斗(ナギト)

そうか...ありがとう。

凪斗(ナギト)

これをきっかけに..皆が
変われば良いのだけどね、

神様は自分を犠牲にする

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コメント

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ユーザー

管理人さんのどの作品も大好きです これからも応援してます 体調に気をつけて頑張ってください できたらでいいのですが「性癖歪んだお兄さん」の続きを書いて欲しいです

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