○○目線
紫耀くんとの暮らしにもだいぶ慣れてきて、生活リズムも定まってきた。 お買い物は週に1回。 特売日に必要な分だけ買い込む。 生活費以外にも私が好きなように使えるお金もくれて、本当に優しい人だとつくづく思う。
今日は1週間に1度街に出る日。 ワンピースを着て、紫耀くんに借りたメガネをかけて外に出た。
○○
よいしょ、とビニール袋を持ち上げながら運んでいると、、何処かで聞いた事のある柔らかい声が私を呼んだような気がして。
ばっと振り返れば懐かしい、紫耀くんよりも少し身長が高くて細身の彼。
??
○○
彼は正真正銘、私の許嫁だ。 小さい頃から結婚が約束されていた幼なじみ。 恋がしたかった数少ない私の理解者でもあった。
廉
○○
廉
○○
廉
○○
廉
申し訳なくて、廉くんの顔を見られないまま、こくんと頷く。 だってなんて言えばいいの? 凄い優しい人に拾って貰ったなんて。 言える訳ない。
廉
○○
廉
近ずいてくる唇から、私は逃げられなかった。
紫耀
今日は仕事が早めに終わった。 まだ、17時ぐらいだし、○○とゆっくり過ごせる〜なんて思ってたのに。
紫耀
家の明かりは一切ついていない。 買い物に行ったにしてもこの時間まで帰ってこないのはおかしい。 まさか、連れ戻されたんじゃないか、とか、誘拐されたんじゃないかとか。 そう考えると心の中が不安でいっぱいになって急がさりみたいに家を飛び出した。
…スマホを持たない○○への連絡手段はない。 あの子が行きそうな所なんて到底思いつかない。 所詮その程度の仲だったんだって思い知らされる。
それでも走るしかなくて、仕事で疲れたなんて考える暇なんてないくらい走って。 公園のベンチにすわってる小さな影が目に入った。よく見るとそれは○○だ。
紫耀
○○
凄い心配してたからか、○○を抱き締めて、小さな声で俺の名前を呟く○○ 離したら何処かに消えて行きそうで。
○○
紫耀
○○
紫耀
○○の声は震えていた。
紫耀
○○
紫耀
○○
それでピンと来た。 それはきっと彼女の許嫁だろう。 あの子あの時酔ってたからなぁ…… 許嫁が居ることを俺に言ったなんて覚えていない。
○○
○○
紫耀
○○
……これは…どうすればいいのだろう。彼女のファーストキスはとっくに俺が奪ってしまっている。 それを伝えて、○○は泣き止んでくれるのだろうか、、分からない。 それでもこの子を拾った日からこの子は泣かせたくないって思ってたから。
紫耀
○○
紫耀
○○
紫耀
恐る恐る○○を見ればもう泣き止んでいて、俺のことをじっと見つめている
○○
紫耀
○○
ぎゅぅ〜って抱きつかれてこっちはフリーズ状態。 だってこんなの好きって言われてるのと同じようなことなんじゃないの、? でも、○○はまだその事実に気付いてないし、俺に引っ付いて離れることも無い。
紫耀
○○
紫耀
○○
うるうるとした○○の瞳に見つめられて、また○○の頭を撫でてやれば嬉しそうに笑うから。
可愛いすぎて閉じ込めたくなっちゃうじゃん。
コメント
14件
遅くなってごめんね!🙋
感想は私の投稿にて
ゆいっちもう夜ご飯の時間だからごめんね〜〜