春鹿久仁子
え?
笹田朝陽
別れよう
春鹿久仁子
な、なんで
笹田朝陽
親の目や、他の人の目が怖い
春鹿久仁子
そんなことで別れたくないよ
春鹿久仁子
大丈夫、心配しない!
笹田朝陽
そ、そうかありがとう
笹田朝陽
(失恋して、話しかけてきたのが、12歳も歳が離れた、女の子だった)
笹田朝陽
優柔不断な所が嫌いなんです……か、ははは
春鹿久仁子
お兄さん、大丈夫?
笹田朝陽
ん、いや!大丈夫だよ
春鹿久仁子
ふーん
春鹿久仁子
お兄さん
笹田朝陽
ん?
春鹿久仁子
あ、あの、良かったら付き合ってください
笹田朝陽
(耳まで真っ赤な女の子の告白を無下には出来なかった)
警官
ちょっと君たち、関係は?
笹田朝陽
あ、えっと
春鹿久仁子
恋人!
警官
そ、そうか
春鹿久仁子
大丈夫、朝陽さんは守るから
笹田朝陽
(それ彼氏が言うやつ)
笹田朝陽
(しかも年下の女の子に言われるなんてな)
八年が経ったある日…
笹田朝陽
何、改めて言いたいこと、って?
春鹿久仁子
えっと、そのあの…
笹田朝陽
(珍しい、普段だったらきっぱり言う子なのに)
笹田朝陽
(もしかして別れ話か?!)
春鹿久仁子
18歳ですし、あの、結婚を前提に、両親にあってください
笹田朝陽
へ?
春鹿久仁子
…ジー
笹田朝陽
まじ?
春鹿久仁子
マジです
笹田朝陽
わ、わかった
笹田朝陽
ありがとう
春鹿久仁子
お兄さんは、もうちょっと自信持って!
笹田朝陽
は、はい!
春鹿久仁子
じゃ、お母さんに伝えとくね
笹田朝陽
わかった
二年後、正式に結婚した