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放課後。
空は朝からどんよりしていて、今にも泣き出しそうだった。
翔陽
日向は窓の外を見ながら、いつもの調子でそう言った。
声は明るく大きいけど、どこか楽しそうすらある。
その隣で、璃奈は小さく笑う。
璃奈
翔陽
即答だった。
璃奈
翔陽
璃奈
璃奈は呆れたように言うけれど、どこか優しい。
そのとき──
ポツ、ポツ、と窓に水滴が当たり始めた。
翔陽
翔陽
日向は机に突っ伏しながら天井を仰ぐ。
翔陽
璃奈
翔陽
しばらく考え込んで、ふと璃奈の方を見る。
翔陽
璃奈
翔陽
少しだけ、声のトーンが落ちた。
さっきまでの勢いとは違う、ちょっとだけ遠慮が混じった言い方。
璃奈は一瞬だけ驚いた顔をして、それから静かに頷いた。
璃奈
翔陽
ぱっと表情が明るくなる。
こういうところが、日向らしい。
校門を出ると、雨は本降りになっていた。
璃奈が傘を開く。
璃奈
翔陽
日向は遠慮なく入ってきて、思ったより距離が近くなる。
翔陽
璃奈
翔陽
璃奈
2人の肩がぶつかる。
雨音の中で、会話はいつもより少しだけ静かになる。
少し歩いたあと、日向がぽつりと言った。
翔陽
璃奈
翔陽
いつもみたいに大きい声じゃない。
ちょっとだけ照れてるのがわかる声。
璃奈は少しだけ視線を逸らした。
璃奈
翔陽
日向は前を見たまま続ける。
翔陽
その一言で、璃奈の心臓が強く跳ねた。
璃奈
翔陽
日向は笑う。
屈託のない、まっすぐな笑顔。
翔陽
雨の音が、少しだけ遠くなる。
璃奈は傘を持つ手に力を込めながら、小さく言った。
璃奈
翔陽
璃奈
日向は一瞬だけ驚いて、それから──
翔陽
いつもの調子で笑った。
でもその笑顔は、少しだけ照れていた。
家の前に着く頃には、雨は少し弱まっていた。
璃奈
翔陽
璃奈
翔陽
璃奈
璃奈は少し笑う。
少しだけ沈黙が流れる。
日向が頭をかいて、言った。
翔陽
璃奈
翔陽
璃奈は目を丸くして、それからゆっくり頷いた。
璃奈
翔陽
璃奈
その瞬間、雲の隙間から少しだけ光が差した。
雨上がりの匂いの中で、
2人の距離は、ほんの少しだけ近づいた。
真島 璃奈 (マシマ リナ 高1
雨音の向こうで、君に触れる ~𝐄𝐍𝐃~