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遠ざけたいのに、俺はお前に溺れていく
プロローグ
万次郎
お前は自分の道を進め！
万次郎
幸せになれ！ﾆｺｯ
琴巴
うん！
琴巴
マイキーも幸せにね！ﾆｺｯ
万次郎
あぁ…
大好きだった人を自分から遠ざける事は…
正直、心が痛かった
最後にみた笑顔が今までの中で1番眩しかった様に思えた
琴巴
バイバイ！
万次郎
じゃあな…
少し離れたけど足が止まった
琴巴
ｸﾞｽｯ ＿ぅ…泣
大好きな人が泣いていた
万次郎
ｯ……
戻ろうとしたけど足が止まった
もう、これは後戻り出来ないのだろうか？
そう思いながら涙をこらえる
ｻｧｧｧｧ
少し冬の風が残った春風が吹いた
俺は琴巴とは関わるなと言っているみたいに思えた
ｻﾞ ｻﾞ
歩く足が速くなる
琴巴
ｸﾞｽｯ… 万次郎＿泣 ！
まるで琴巴を避けるように
万次郎
ｯ……泣
泣くな！これは俺の判断だ
間違ってはいない……
また春が来た
万次郎
……
毎年春が来ると思い出す……
大好きだった人を…
ｻｧｧｧｧ
万次郎
そろそろ、帰るか…
万次郎
ﾄｺﾄｺ
ｽｯ…
？ﾁﾗ
万次郎
ﾊﾟﾁ
目が合った
その女性は髪が長く琴巴とは真逆の髪型をしていた
万次郎
……(雰囲気が… 似てたな＿)
人違いだろうと思い込み帰ろうと1歩踏み出そうとすると…
万次郎＿？
万次郎
ﾋﾞｸｯ…
声があの時の声と変わっていなかった
万次郎
(もう、 関わらないって…決めた事だ…＿)
琴巴
ねぇ、 万次郎でしょ？＿
万次郎
(人違いに違いない…)
そう思い込むが＿
ｶﾞｼ
万次郎
ﾁﾗ
琴巴
やっぱり、 大人になっても変わらないね
琴巴
万次郎は…
琴巴は少し寂しそうに言った
万次郎
……？！ ＿
やっぱり琴巴だった
だけどこれ以上一緒に居られない
万次郎
ごめん、 もう俺とは関わるな＿
琴巴
ねぇ、 なんでよｯ ！
万次郎
お前が 不幸になる……
琴巴
だけどｯ ！
彼女がなにかを言おうとしたが遮った
万次郎
お前は、 お前の好きな様に 生きろ…
琴巴
……
琴巴
じゃあ、これが私の生き方 ！
琴巴
だから万次郎＿もう 塞ぎこまないで？
万次郎
……
なんにも分かってない
俺なんかと関わったらもう＿
琴巴
だから 、 ね＿？
後戻りが出来ない
万次郎
俺なんかより、良い奴は他にも山ほどいる…
万次郎
だから＿…
もう、これで本当にさよならだ…
琴巴
ぇ……？
万次郎
じゃあな…
琴巴
待ってよ！＿泣
ｽﾀｽﾀ
琴巴
そうやっていつも1人抱えてｯ＿！
琴巴
そういう所、… 泣
ずるいよ ＿ ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ
ｼｭｱﾗ ｺﾄﾊ 柊嵐 琴巴
ｻﾉ ﾏﾝｼﾞﾛｳ 佐野 万次郎
遠ざけたいのに、俺はお前に溺れていく
𝑠𝑡𝑎𝑟𝑡
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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