桜我らん
少年
またあの夢か、と終わらそうとした所で耳を疑う。
バグが起きているかのように言葉が ノイズに遮られるのだ。
桜我らん
少年
なんて言っているのだろう。 君は俺に何を伝えようとしている?
ジジッ
ノイズ音が響き、場面が変わる。
あ、ここは。
少年
まって、これは見覚えがある。
瞬間、耳元で響くクラクションの音。 また俺はこの夢に踊らされるのか?
バツンッ
いきなり暗転する。夢が途切れた。
少年
夢の少年が暗闇にぽつんと独り、 俺に聴かせるように問いかける。
なに、どういうこと。
少年
少年
やめろ。何故か続きを聴きたくない。
少年
少年
少年
聞こえない。なんだ、なんなんだ。
俺に何をさせたいんだ。
少年
少年
最後の2文。それだけはっきりと聴こえた。 役割?恩返し?なんの話なのだろう。
少年
まって、まだ聞きたいことが山程ある。
だが、目覚めに抗える訳もなく、 底なし沼に堕ちていくように、意識は途切れた。
目が覚める。ちょうどいい時間。6時ぐらいだ。 夢の内容ははっきりと覚えている。
あの少年の言う「あの子」ってもしや …と縁起でもない事を考えてしまう。
そんな訳ない。夢はそもそも現実世界と関係ない。 つまり全ては幻像のはずだ。
……でも…もし、あの言葉をうまく繋ぐなら。
桜我らん
じゃあそれを俺に言いに来たのは何故?
桜我らん
所詮は夢。夢ごときなのだ。 そんなものに振り回されてどうする。
昨日はこさめにも酷い事をしてしまった。 切り替えて、今日は頑張らなければいけない。
桜我らん
独りでそうつぶやいた。
自分を誤魔化したかった。
何故か今日も一番乗り。 元々早く来てた性格もあるだろう。
自分の席に腰かけ今日について考える。 大まかに、どうこさめに謝ろうか
そう思ってはみるものの、冷静に考えれば 今日も気まずいなんて確定な訳で。
桜我らん
そう小さくつぶやいた。
ガラッ
音がなった方に視線を向けると、 王子みたいなイケメン、王雅みことがいた。
王雅みこと
叫ぶように言う。
そんなに大声で言うもんか…?とは 思いつつ、そんな事を聞ける程陽キャでは無いので とりあえずで挨拶を返しておこう。
桜我らん
さて始まりました。超気まずい空間。 先に口を開いたのは陽代表、王雅みことだった。
王雅みこと
なにを適当言ってやがる。この俺だぞ? 特大コミュ障ムーブたっぷりやぞ?
そんな夢みたいな話あるかぼけ。
王雅みこと
桜我らん
王雅みこと
桜我らん
距離の詰め方がおかしい。流石屈指の陽キャ。
なんやこいつと思うのは許して欲しい。 そんくらいひねくれてるのが俺だからな。
王雅みこと
桜我らん
王雅みこと
こいつは何を言ってるんだ? 「綺麗」?嘘だろ人違いだそれ。
桜我らん
王雅みこと
桜我らん
こいつ天然ってやつか?俺の知り合いにいないタイプ。 なんかもう憎めないやつだな。
桜我らん
王雅みこと
桜我らん
王雅みこと
桜我らん
なんか知らん内に交友関係広がったし 結果オーライってやつか……
適当にそんな事を考えて、 ぼーっと夢の事を想いだす。
少年
頭の中で繰り返される言葉。
これが一体何なのか俺には回目検討もつかない。
でも不思議と忘れてはいけない気がして、 頭の隅には置いておこうと思った。
桜我らん
誰かを助けるなんて出来る訳が無いだろう。
親すら助けられなかった出来損ないが。
桜我らん
小さく笑いをこぼす。
その笑いが自虐なのか、それともーー。 それはきっと、本人にしか分からないのだろう。
主
主
主
さつき(ママ☆)
さつき(ママ☆)
主
さつき(ママ☆)
主
さつき(ママ☆)
主
主
さつき(ママ☆)
主
主
さつき(ママ☆)
主
コメント
4件
なるほど、わかったことはただ1つ。僕は読解力がないようだ(*˙꒳˙* )