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33
電子 独
ネオン管の無機質な光を浴びて
当たり前のように時間が過ぎていく。
…ここは、何でも屋【アカルア】
電子 独
電子 独
開店時間になるまでは、基本は裏方作業
掃除・整理・データ処理…数えたらキリがない。
電子 独
ボクは正直、この退屈な時間が苦手だ。
白石 ハルカ
白石 ハルカ
舞い込んできたのは、いつも通りの声
ハルカさんは、僕を迎え入れた時から
変わらずに見守ってくれている。
白石 ハルカ
普通の人ならお節介だと思う。
だけど…
この人は何か違う。
ハルカさんに言われると、少し 納得してしまう自分がいる。
…認めたくは無いけど。
電子 独
やっと棚の整理が終わったと思ったその時
指先が少しヒリヒリする。
電子 独
微かに、白黒のノイズが浮かび上がっている。
白石 ハルカ
電子 独
振り返ると、ハルカさんがいた。
まるで瞬間移動でもしたんじゃないかと思う程、急だった。
電子 独
白石 ハルカ
言い切る前には握られていた。
白石 ハルカ
ビンゴ
正論すぎて何も言い返せない。
握られた手は少し暖かいけど
…ハルカさんの表情は冷たかった。
真面目な時と普段の時のギャップには、未だに慣れない。
電子 独
白石 ハルカ
ハルカさんは満足してくれたのか、笑顔で離れてくれた。
少し時間が経って、時計は開店時刻を指していた。
とは言っても、すぐに人が来たことなんて一回も無い。
白石 ハルカ
電子 独
ハルカさんは開店時間になると、決まって作業部屋に籠る。
当然、何かイレギュラーな事が起きない限り 接客はボク一人で対応しなくちゃいけない。
ハルカさんが部屋で何をしてるかはわからない。
気になりはするけど…邪魔はしたくない。
電子 独
そんなことを考えていたら、お客さんが店内に入ってきた。
…さぁ、苦手な接客のお時間だ。
電子 独
今となっては少し慣れたものだけど
昔は嫌で嫌で仕方が無かった。
でも今は…少し違ったりする。
電子 独
今回はあっという間に終わった。
お相手さんは、この前落し物の捜索を依頼してきた人
お礼の品をと、お菓子を渡してきてくれた。
電子 独
電子 独
まだ営業時間が終わった訳でも無いのに
袋の中身を堂々と見てしまった。
やめた方がいいのはわかってる。
電子 独
わかってるけど…気になるじゃん。
ましてや中身は大好物のラムネ
欲には中々勝てたものじゃない。
電子 独
気づいたら一粒、また一粒と。
手が止まらない…!!
ハルカさんにバレなきゃ良いけど…。
白石 ハルカ
後ろからラムネの袋ごと取り上げられた。
…振り返らなくても声でわかる。
白石 ハルカ
電子 独
怒られると思ったら、あまりにも優しすぎる忠告だった。
想定してる態度と違いすぎて、頭痛がする。
白石 ハルカ
白石 ハルカ
電子 独
思わず言ってしまった。
でも、これはボクは悪くないよ。
からかってきたハルカさんが悪い。
白石 ハルカ
白石 ハルカ
電子 独
恥ずかしい。目線だけは絶対に合わせたくない。
ラムネの袋だけは瞬時に回収した
それとこれとは話が違うからね…。
電子 独
何とか自分の部屋には辿り着いた。
…って、そんな襲われる訳でも無いんだけど。
電子 独
反射的にやったけど
…自分らしくないや。
誰もいないけど、恥ずかしい気分になる。
電子 独
電子 独
本当なら食べたい。けど、今朝の指先のノイズ…ハルカさんに言われた「無理はしないで」がずっと脳裏に浮かぶ。
電子 独
別に誰かに向かって言った訳じゃない。
ただ、言っただけ。
少しだけ気持ちは楽になった気がした。
電子 独
…明日はもっとラムネ食べてやる…。
コメント
1件
ばっちり読んだよ!「ここでの日常」第一話、めっちゃ良かった…! 独くんの退屈そうな口調と、実はちょっとツンデレな感じが伝わってきて、すごくキャラが立ってた。ハルカさんの「無理はしないで」の優しさと冷めた表情のギャップがエモすぎる…。 ラムネへの執着で思わずガッツポーズするところ、完全に可愛かった。これからどうなっていくのか、続きがめっちゃ気になる!