だめなこと

『だめなこと』第3話

病み系表現あり 地雷さんはさよなら これから青黄なる予定です

休止メンバー出ます

それでは

れっつごー

薬が抜けてないのに 太陽に当てられて 目眩がしてくる

倒れてしまわないよう 気をつけながら 歩いてすぐ着く事務所へ 向かった

がちゃ…

僕が少し遅めに着いたからか みんな既に揃っていた

今の笑顔… 不自然じゃなかったかな、

気を抜いたら倒れてしまいそうな くらい気分が悪い

やっぱりばれちゃいそうだな

心配してくれた赤に 嘘をつくのは心が痛い

今日は事務所のダーツを使って 企画をするらしく メンバーみんなで移動していく

撮影が始まり、 企画は順調に進んでいった

自分の出番以外は椅子に座っていて なんとかやっていけた

雰囲気崩さないように 体調は隠して 心配されないように

ちゃんと出来てるよね

いつも通り撮影は 盛り上がって

この日も問題なく終わった

やっぱり相方なんだな よく見てくれてる

さっきと同じように嘘をついてしまった 心が痛いって思ったのに

少しふらついた僕を咄嗟に 赤が支えてくれる

くらぁ…

次は本当に倒れそうになってしまう 赤が支えられない所を 青ちゃんが支えてくれた

あ、また心配かけちゃうな

体に力が入らない中 後悔だけが残る

桃くんに心配そうに聞かれ 僕は正直に頷いた

しばらくすると青ちゃんが 袋を持って走って戻ってきた

吐き気は酷いのに 出せるものがなくて

吐きたいのに吐けない

僕が吐けずに戸惑っていると 青ちゃんが指を口に入れてきた

でもやっぱり吐ききれなくて さっきよりはましだけど まだ少しきつい

そんな姿を見た紫くんが 少し怒ったようなでも優しい口調で 僕に話しかけてきた

心配してくれるメンバーに 更に嘘はつけなくて

赤が事務所に置いてある 食べ物を取りに行ってくれた

ぴとっ

ここで、「ある」 なんて答えたら勘のいい 青ちゃんはすぐ気づくだろう

すると、足音が聞こえてきて

時計を見ると短い針は 既に1時を指していた

明るい赤のお陰で 少し雰囲気が軽くなって

みんなのランチタイムが始まった

優しい気遣いが嬉しくて 思わず笑ってしまう

隠し事か…

まだ言えないことがいっぱいあるけど 許してくれるのかな

僕の作り笑いを、 青ちゃんが心配そうに見つめるのが 視界に入った

第3話おわり