ぷりん組のHiレベルな美少年。

金指一世くん。

いつもは大人しくてあまり寄ってきてくれない。

話し掛けても、

瑞稀くんとか、直樹くんの所に言っちゃって、

好かれてないのかな、〜

なんて思ったりする事がある。

数回、

お母さんに家での様子を聞いたくらい。

最初は戸惑ったものの、

時間が経てば自然と、

"この人は安心出来る"

そう思ってくれたのか、

最近はほんのたまにだけど、

自分から寄ってきてくれる。

そのたまにが、今日だった。

くまの人形を引きずりながら私の元に来た、

その正体こと金指一世くん。

同じ視線になるようにしゃがむ。

そう言うと、

"うん、くま。"

そう言って、

私にくまの腕を渡してくる。

言われるままに抱っこすると、

見事に沈黙。

くまを引っ張って、

床に落とした一世くん。

先生モードで言ったみたけど、

一世くんの頭の上では、

今にも頭にハテナが浮かびそう。

あんまり分かってなさそう…？

なのかな？

他の皆よりも少しだけ小さい体が、

私の膝の上に乗って、

ぎゅっとくっ付いた。

一世くんは、

たまにこうなる。

ぷりん組の皆に甘えている所はよく見るけど、

大人に甘えている所は見た事ないかも…、

きっと、

大人に甘えるのが苦手なのかな…？

本当かは分からないけど、

私はそう思う。

だから一世くんがこうなった時は、

ちゃんと甘やかしてあげよう

そう決めている。

抱っこしながらもテーブルを拭いて、

椅子も並べて準備していたら、

一世くんも手伝ってくれた、

今日もこの2人が揉め出したけど、…

誰よりも早く私の隣に座った一世くんに、

2人も諦めて席に座った。

今日は、

クッキーを食べながら笑う、

一世くんの勝ちです(笑)