テラーノベル
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ふわりとしたブランケットに包まれたまま、朔矢の腕の中でリビングへ
いつもより静かな空気の中、ソファには龍牙と零斗、蓮がそれぞれの席で待っていた
麗央の姿を見るなり、3人の表情が一瞬で和らぐ
零斗
零斗がそっと声をかけ、龍牙もわずかに眉を下げた
蓮は何も言わなかったけれど、そのまなざしは優しく、じっと麗央を見つめていた
朔矢
朔矢はそう言って、ソファに腰を下ろし、麗央をそのまま自分の膝の上に抱き上げた
麗央
朔矢
麗央はかすかに首を横に振った
そのまま朔矢の胸にもたれて、身をゆだねる
ドライヤーのスイッチが入り、やわらかい温風が髪にあたる
朔矢の指が丁寧に髪をすきながら、ふんわりと乾かしていく
朔矢
麗央
朔矢
麗央
小さな声に、朔矢はくすっと笑って、髪に口づけを落とす
それを見た零斗が、ぷいと横を向いてから、
零斗
と、ぽそっと呟いた
龍牙
龍牙がニヤっと笑う
麗央は、顔を少し赤らめたまま、肩に頭を預けて目を閉じた
蓮は静かにブランケットの端をそっと持ち上げ、少し冷えていた麗央の足先を包むようにかけてくれる
蓮
麗央
蓮
4人に囲まれたリビング
そこだけ空気が柔らかく、やさしく、包まれているようだった
ドライヤーが止まる頃には、麗央のまぶたはすっかり重くなっていた
朔矢
朔矢がくすぐるような声で耳元に囁いても、かすかに肩がぴくりと動くだけで、返事はなかった
朔矢
膝の上、毛布に包まれた麗央は、やわらかく口を開けて、無防備にすやすやと息をしている
朔矢の胸に寄りかかるようにして、ほわほわの髪が頬にかかってい
零斗
零斗がぽつりと呟いた声に、他の3人もふっと笑う
零斗
龍牙が足を組み直して、携帯を置いた
さっきまで画面をいじっていたのに、完全に視線は麗央に釘付け
龍牙
蓮もやや困ったように笑いながら、ブランケットの隙間から見える足先をそっと直してやる
蓮
朔矢は、抱き寄せたまま、あたたかな呼吸のリズムに合わせて、ゆっくりと麗央の背中を撫で続けた
朔矢
蓮
朔矢
朔矢がそう言って目を閉じると、他の3人も口を閉ざし、リビングは一気に静かになる
テレビの音も消え、明かりは間接照明だけ
4人に囲まれて、麗央はまるで守られるように眠っていた
どこかふわふわしていて、あたたかくて、夢みたいに甘い空気が、ゆっくりと時間を包んでいた
だいふく
だいふく
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コメント
20件
現在時刻午前3時30分親に ばれてる気配無し!👍️ 引き続きだいふくさんの小説、 テラーノベルを読み漁ります! あと、まじで塾のテスト合格 しないと帰れないシステム 何なん?
学校なうだゾ 家帰ってから読み直す!!
いつ見ても表現も何もかもがずっと最高すぎる… 尊いです…ありがとうございます!!!