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まふゆ
ん…
奏
すー、すー…
まふゆ
（珍しくこの時間も寝てる…）
まふゆ
（疲れていたのかな）
まふゆ
（布団、かけておこう）
まふゆ
…
まふゆ
…いたっ
まふゆ
（皮、剥けてる…）
まふゆ
（そういえば瑞希が冬は乾燥しているから）
まふゆ
（皮が剥けるの嫌って言っていたな）
まふゆ
（血は少し滲んでるけど…絆創膏貼るのは後ででいっか）
まふゆ
朝食、作らなきゃ
奏
う…ごめん。
奏
寝ないようにしてたんだけど…
まふゆ
平気
奏
朝ごはんもありがとう
奏
…うん、美味しそう
まふゆ
でも、私が作っていいの？
奏
どうして？
まふゆ
味、分からないから
まふゆ
奏に合ってなかったら申し訳ないなって。
まふゆ
一応望月さんのレシピ通りには味付けしてるけど
奏
…うん、とても美味しいよ
まふゆ
…
奏
それに凄く温かいよ
まふゆ
え？
奏
家族を思い出すんだ
まふゆ
…家族…
まふゆ
家族は温かいんだ
奏
私の家は、温かかったよ。
まふゆ
…絵名の家も、そんな感じだった
まふゆ
…でも、私は…
まふゆ
もしかしたら私のせいで…
奏
まふゆ
まふゆ
…なに？
奏
ニーゴはまふゆもいるから温かいんだよ
まふゆ
ニーゴ…
奏
うん
奏
まふゆが居なくなった時とても冷たかった
奏
みんな、不安しかなくて
奏
だから戻ってきてくれた時すごく嬉しかったんだ
奏
逃げたことが正解なのかは誰も分からない
奏
でも私はその選択をしてくれて嬉しかったよ
奏
ここに来てくれてありがとう、まふゆ
まふゆ
…うん
奏
あっ、まふゆ、血…！！
まふゆ
（…また剥けてる…）
奏
待ってて、絆創膏が…あった
奏
…はい
まふゆ
ありがとう
まふゆ
…ふふ
奏
まふゆ？
まふゆ
あったかい
奏
そっか、よかった
奏
じゃあ、食べようか
まふゆ
うん
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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