北校舎三階 空き教室
玲奈
晶
美月
銀太
銀太
玲奈
玲奈
玲奈
美月
玲奈
玲奈
晶
晶
玲奈
玲奈
今から二十年以上前の話。
その頃、この水篠高校は生徒が今より多く、この空き教室も使われていた。
空き教室には、カヤコという女子生徒がいた。
彼女は至って真面目な普通の生徒で、友達もそれなりに多かった。
ある日の休日。
カヤコは、担任の先生が、殺人を犯すところを見てしまった。
彼女は急いで逃げ帰ったけど、その日は一日中おびえきって、外に出ることができなかった。
次の日。
本当は学校へ行きたくなかったけど、母親に怒られながら、カヤコは登校した。
先生にも、友達にも、何ら変わりはない。
カヤコはほっとして、いつも通り学校で過ごした。
放課後。
課題を忘れたカヤコは、先生に残るよう言われた。
教室には、彼女と先生以外、誰もいない。
…いつも通りなわけがなかった。
カヤコは、先生に殺された。
先生はカヤコの死体を、学校の中庭にある木の下に埋めた。
…その夜、娘が帰らないと、カヤコの家から電話があった。
もちろん探されたけど、当然カヤコは見つからなかった。
カヤコが殺害された、三週間後。
今度は、別の男子生徒が居残りになっていた。
先生がまた殺人を犯し、それをこの生徒に見られていたからだ。
生徒は椅子に縛りつけられ、先生を恐怖の目で見つめた。
先生が包丁を振り上げる。
生徒が目を瞑った、その時。
「逃げて」
どこからかそんな声がして、生徒を縛っていた縄が解け、鍵のかけられていたはずの入り口が開いた。
生徒は急いで飛び出し、なんとか逃げようとしたけど、やがて中庭に追い詰められた。
彼を逃すまいと、先生が前に立ちはだかる。
彼は、意識が遠のいていくのを感じていた。
…でも、いつまで経っても、衝撃も、痛みも来ない。
やがて、先生の悲鳴が聞こえた。
“それ”を見て、彼もまた、悲鳴をあげた。
地面から突き出た白い手が、先生の両足をしっかりと掴んでいたのだ。
しかも、先生の足はずぶずぶと地面に埋まっていく。
先生の体が完全に埋まりきる直前に、彼はまた悲鳴をあげた。
すぐに別のクラスの先生が来たけど、その時にはもう、先生の姿はなく、生徒だけが泣いていた。
ーー生徒はこの事を正直に話したけど、誰も信じず、結局先生は行方不明ということになった。
…それから一ヶ月後。
中庭の木が腐ってきて危ないので、掘り起こしてしまおうということになった。
木の付近の土を掘り起こすと、二体の腐敗した死体が出てきた。
ひとつは、スーツを着た男のもの。
もうひとつは、制服を着た女の子のものだった。
その死体は、奇妙だった。
女の子の死体が、男の死体の足を、 しっかりと掴んでいたのだ。
美月
美月
玲奈
玲奈
玲奈
晶
銀太
美月
玲奈
銀太
玲奈
玲奈
銀太
晶
晶
玲奈
玲奈
美月
玲奈
晶
美月
玲奈
玲奈
銀太
玲奈
玲奈
晶
美月
晶
玲奈
続く
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!