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タッタッタッタッタ

あ、あの高氏っ……あまり走らないで…はぁっはぁ……

高氏

ですが!良い報告は早い方がいいと直義から聞いております!

御舎弟さまはっ、きっと、このような場面を想定して…そんなこと言ってませんよっ……

高氏

ほら、姫君!もう着きますよ!!

ああもう…!話を聞いて………!!!

バンッッッッッ!!!!!

北条家の男

なっ!?何事だ!!!!!

高氏

あぁ、失礼!つい力が入り過ぎてしまいました!

北条家の男

たっ、高氏殿……!?

北条家の女

これは一体…!?

はぁ…はぁ…高氏、周りの方々が混乱していますよ…

正室

あ、あやつは!!!!!

雌黄

お母様!!あの女よ!!

っ…!雌黄様まで居る……厄介だわ…(小声)

高氏

大丈夫ですよ姫君、我が守ります

はい、わかっています…

守ってもらえるとわかっていても、手が震えて止まらない。

すると、高氏は手を握り、少し微笑んでくれた。

(あぁ、ずるい人。)

(そうされるだけで、私はなんだか大丈夫という気がしてしまう。)

高氏

……今日、姫君…いえ、彗とここへ足を運んだのは、話があるからです。

北条家の男

……話してくだされ。それから決めまする。

高氏

本日足を運んだ理由、それは…

高氏

姫君と我の、正式な婚約を認めていただくためです

っっ!!

(幼い頃の約束を…覚えてくれていた…)

北条家の女

そ、そんなこと!認められるわけがないでしょう!

正室

そうよ!そんな女と婚約をするくらいなら、雌黄でも良いでしょう!

雌黄

えぇ!!私の方が良い血を引いているし、高氏様の役に立てますわ!

北条家の男

だめだ!認められん!雌黄とならまだしも…!

(やっぱり、私は…)

高氏

……では、こちらで勝手に進めても、文句を言わないでいただきたい。

高氏

もし、彗との婚約が認められないのなら、我々足利一族は北条の配下から降りることも念頭においている。

北条家の男

そんな身勝手なことが許されるのか…!?

高氏

我は若くして当主となり、現在は一族を動かせる身。そのようなこと、容易いでしょう。

高氏

それに、我々が力を持っていることも考慮してお考えください

北条家の男

っ………

北条家の男

(確かに…我々北条の傘下で力を持っているのは足利一族だ……だがしかし…)

高氏

それとも、我と彗が共にいると不都合がおありか?

北条家の男

そ、そのようなことは!!

高氏

では、良いだろう?

北条家の男

ぐぅっ………

正室

高氏様、そのような者は捨て置いて正室の子である雌黄と夫婦になるべきですわ

正室

北条家と足利家の信頼関係にも、今後の対応や立ち位置、処遇にまで影響を及ぼしますから

そ、そんな言い方はあんまりでは…

正室

うるさい!お前は黙っていなさい!

っ、はい……

高氏

黙らせる必要はないだろう?何故そう声を荒立てるのだ?

高氏

というか…熱くなっているところ申し訳ないのだが、我はあいにく関係の立ち位置とやらに興味が無くてなぁ

正室

なっ………!?

高氏

ただ、愛おしい彼女と共に居られれば、それで良いのだ

高氏……

高氏

確かに、これから後継やらの問題で、側室等と子を設けねばならない時が来るかもしれん

高氏

だが、我が心から愛し尽くしていくと誓うのは、彗ただ1人だと言えよう

雌黄

そんなっ……そのような女のどこが良いというのです!

高氏

そうやって声を荒立てないところも、我の栄光を欲しがることもせずに高氏という人間を見て愛してくれるところも好きだなぁ。あぁ、挙げ出したらきりがないくらいだ!

もうその辺で辞めにしてください………

(顔に熱が集まっているのが触らずともわかる…恥ずかしい…)

高氏

っ姫君!照れているのですか!?もう少しこちらを向いて!ほら!見せてください!

嫌に決まってるでしょう!!

北条家の男

……わかった、認めよう

正室

貴方!?

雌黄

お父様!?

北条家の男

…だがしかし、これから北条家の決めたことに文句を言わないでいただきたい…

高氏

あぁ!もちろん!それは我では無く直義の仕事だからな!

北条家の男

では、正式な結納などはまた後日執り行うとする。

高氏

…姫君、長らくお待たせしました。

本当に…よく覚えていましたね

高氏

ははは!あの頃の姫君は本当に可愛らしかったので、覚えておりますとも!

あら、今の私は可愛くないと?

高氏

そのようなことはありませぬ、ただ、今は可愛らしいというよりは愛おしいと美しいが勝ります

あら…ふふ、お上手なお口ですね

 

……覚えていてくれてありがとう、高氏

愛しています

高氏

……そう、直球に言われると、我まで恥ずかしくなります…

…ふふっ、最初の頃の甘酸っぱい雰囲気を思い出します

高氏

我もです……あぁ、本当に幸せだ…

夫婦になるんですから、もう敬語はいらないんですよ。

高氏

そうだな、砕けた物言いになるが…我の嫁となるのだから…名前で呼んでも良いのだもんな!

ふふ、説得の時にもう何回か呼んでいましたよ

高氏

彗…彗……何度でも呼びたくなる名前だ、愛おしいなぁ、本当に

死ぬまでずっと呼んでくださいね、高氏

メテオ

やっっっっと結婚します………!!!!!

メテオ

皆様こんにちは、毎度お馴染みの流れになってまいりました、作者のメテオです。

メテオ

この作品で一番書きたかったパートなので、うきうきで制作しています

メテオ

それと、別作品もそろそろ書き出そうかな、と考えています

メテオ

書くとするなら、ハイキューやマッシュル、それか逃げ若の直義の夢を書こうかな、と迷っています

メテオ

皆様のご意見を参考にできたらなと思いますので、ここに挙がっていない作品でも、コメントでこれが良い、と言っていただけると助かります

メテオ

それでは、また次回のお話でお会いしましょう

貴方と私の世界が終わるまで

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