潔 世一
一大行事である体育祭
それは何気なく閉会をし、幕を閉じた
床に映る夕陽の亡霊を見つめる
それと共に、今日の事を思い出す
潔 世一
潔 世一
橘が足を挫いた時の表情で何となく勘づいていた
橘は、"人の優しさが怖い"
何気ない気遣いも仕草も全て
ヘドロが体にへばりつくのと一緒
潔 世一
橘と出会った時も、泣いていた
端の物陰に切り詰めた声で
色硝子のような透き通った目で見つめてきた
潔 世一
潔 世一
俺はあの時の出来事を忘れたことはない
普通はそう思わないはずなのに
俺の脳を抉るように語りかけてくる
そんな事を考えていると、あっという間に着いてしまった
心拍が落ち着かなくて、少々息苦しくも感じる
潔 世一
そして、重くのしかかるドアに差し伸べた
潔 世一
橘 花蓮
橘を見ると虚しく窓を見つめていた
橘 花蓮
気付いたのか、弱弱しい声で俺を迎える
あのいつもの橘の笑顔じゃなく
まるで萎れた朝顔のようだった
橘 花蓮
潔 世一
泣いていたのか、顔には涙の跡があった
目の周りの皮膚も赤くて、眼頭が湿っている
俺は、何故かふつふつと感情が湧いていた
"悔しい"と
俺はその瞬間
橘 花蓮
精一杯の温かみで君を抱いた
潔 世一
潔 世一
潔 世一
最初は怖かったんだ
橘がどんな事を抱えているのか
知ると橘が俺達から離れると思うと辛いと思ったんだ
でも、消えて欲しくない
橘 花蓮
君が一番に大切で、俺の傍にいて欲しい
橘 花蓮
橘 花蓮
潔 世一
潔 世一
潔 世一
潔 世一
橘 花蓮
橘 花蓮
橘 花蓮
橘の声から今までの心情が吐露されていく
潔 世一
橘 花蓮
静かな教室の中、ときおり微かな嗚咽だけが漏れる
橘 花蓮
橘 花蓮
橘 花蓮
橘 花蓮
俺は、言葉を迷わなかった
潔 世一
潔 世一
潔 世一
潔 世一
潔 世一
潔 世一
ずっと昔の話
橘 花蓮
向日葵畑で会った爽やかな白色の髪の女の子
その子と会ったのは、経った数日だけだった
橘 花蓮
橘 花蓮
潔 世一
俺は、あるひとつの紙切れをポケットから出す
潔 世一
潔 世一
神々しいオレンジ色の向日葵の花々
そこにポツンと青く透き通った髪の少年の写真
花蓮はその写真を見た瞬間、その場でうずくまった
橘 花蓮
橘 花蓮
これは、俺と音乃にとってはじめての出会いのきっかけ
第26話はいかがでしょうか?潔、ついに花蓮に告白💌 そして、過去編へ突入します
時系列的には、花蓮(音乃)と潔の幼少期
そして、花蓮の転生する前のお話になります
一体、どんな展開になるかは
後のお楽しみ☆ NEXT⇒♡200
コメント
5件
見るの遅れた、毎度毎度神すぎる件について…?
やばいッ好きすぎます!By結月&主