ケンジ
俺の名前はケンジ
ケンジ
昨年大学を卒業した。
ケンジ
今はまだニートだ
ケンジ
今日からこのアパートで暮らす、新しい住人だ
今から大家さんに挨拶をしに行く。
ケンジ
こんにちは!!
大家
はい、こんにちは
ケンジ
今日からここに住ませていただく、ケンジです。
ケンジ
今日からよろしくお願いします。
大家
よろしくね
大家
帰っていいぞ
ケンジ
はい!ありがとうございました。
失礼します。
失礼します。
部屋にて
ケンジ
よーし!今日から念願の一人暮らしだーっ✨
ケンジ
よし!じゃあとりあえず、おける家具は置こうかな。
ケンジ
えーっと…テレビはここらへんでいいかなー・・・ってえ?
ケンジ
なにこの穴……
ケンジ
ちょっと怖いけど、覗いてみよう。
覗くとその向こうは、ただなにもない、真っ赤なかべだった。
ケンジ
え?!なにこれ…(ゾゾッ)
ケンジ
(あっ!もしかして、隣の家の人が、赤好きで、壁紙が赤なのかなーっ)…
その日は、特に気にしなかった。
~次の日~
ケンジ
(ガチャ)
ケンジ
ただいまーって…一人暮らしだから誰もいないのかーっ(笑)
ケンジ
あっ(゜ロ゜;!
ケンジ
そういえば、あの穴どうなったんだろう…。
ケンジ
あった…
大家
ケンジ
やっぱり…本当に壁紙が赤なのかなぁ…もう一度!覗いてみよう。
ケンジ
やっぱり赤色だ…
ケンジ
まぁ気にしなくてもいいよね‼
この日常を、毎日繰り返していた。
ケンジは、それほど気にしていなかったけれど、皆さんは気になりませんか?
ケンジ
そろそろ気になりすぎてきたから、大家さんに、僕の隣の部屋の人は、どんな人が住んでいるのか、聞いてみよう。
ケンジ
(コンコン)
大家
はい。
ケンジ
失礼します。
ケンジ
あのー。
ケンジ
家の事なんですけど、
ケンジ
僕の隣の部屋に住んでいる人は、どんな人か、知っていますか??
大家
うん。知っているよ。
ケンジ
あっ!!そうなんですか。
ケンジ
ちなみに、どんな人ですか??
大家
君の隣の部屋の人は、
大家
大家
大家
大家
目の赤い、病気の人が住んでいますよ。
ケンジ
え。
部屋に戻ったケンジは、分かってしまった。
その怖さを………。
~解説~
解説者
皆さんはこの怖さ、気付きましたか?
解説者
意味がわかると怖い話は、その名の通り、意味が分からないと、怖くないです。
解説者
この話を聞いて、もう
わかった人も多いでしょう。
わかった人も多いでしょう。
解説者
それでは解説。
解説者
このピンポイントの部分は、「目の赤い、病気の人が住んでいますよ」です。
解説者
穴の向こうは、赤いのです。
解説者
そうです。
穴の向こうが赤く
目の赤い、病気の人が住んでいると言うことは………
壁の向こうの人と見つめあっていた。と言うこと。
つまり………………
隣の人が、ケンジの暮らしている日常を、ずっと見ていたのだ。