赤
おずおずと自分の手の甲を見る。
桃
初めて気が付いた、自分の癖なんて。
自分でもわからなかったこんなことを、 桃は分かっていたのか?
赤
結論を出す前に口が勝手に動いた。 でもそのほうが俺には好都合だったのかもしれない。
桃
桃
赤
桃の声が一気に弱々しい周波を 放つようになった。
桃
桃
縋るように聞いてくる。
それが、その問いに 満足できる答えを導き出せなかった時 にどうなるかをわからせた。
また、ぶわりとなにかが背中をつたう。
赤
桃
赤
桃
そんな泣くような声を
桃
俺は、俺は
桃
うるさい、っ、
桃
赤
雨の匂いが漂う夜に、 虫も鳴かない静かな夜に。
俺の声と桃の声が響き合う。
赤
赤
地面を見つめることしかできない。
耳を塞いで逃げているだけの自分が とても情けなく感じる。
桃
桃
桃
赤
っいや、いや、いやだ、!
思い出したくなんてない、 これまでの虚無が一斉になって 俺の身体へ昇りつめる。
赤
桃
赤
桃
桃
俺がこんなになったのは
紛れもなく、。
母さん
赤
赤
母さん
一人っ子だった俺には、 とても嬉しい朗報だった。
そう、あいつが来るまでは。
主
主
主
主
主
主
コメント
2件
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