僕の隣の家に住むほとけこといむくんは、僕の親友だった。生まれた病院が一緒で、同い年で、何をするにも一緒だった。
いつものように公園や林の中で遊び回って泥だらけになって帰る時
家の近くの信号のない横断歩道を通っていつものように帰ろうとした時
冬なのに生あたたかい風が吹いた気がして、鳥肌がぶわっと立った。
嫌な勘が働いて、でも何が起こるのか分からなくて、咄嗟にいむくんの方を見た。
いむくんがるんるんと歩く横断歩道に向かってバイクが最大速度ではないのかと思えるくらいの速さで向かって来るのが見えた。
考えるよりも先に体が動くなんてことがあるんだなぁなんて思いながら、歩道に飛び出した。
いむくんの背中を突き飛ばした瞬間、横腹から何かがめり込んで骨が砕け、内臓が押しつぶされる感覚が体全身を覆った。
いむくんの背中が視界に広がっていたはずなのにいつの間にか目の前には空があったかと思うと、目の前には雪が積もっていた。
背中がなにかすごく硬いものにぶつかった音がして、全身の至る所から鳴っちゃいけない音が鳴った気がした。
ほとけ
しょうちゃん!
初兎
い…む、くん
駆け寄ってくる水色の髪が雪の白に似合ってすごく綺麗だなと思いながら、だんだん視界がぼんやりして、遠のいていくのを感じた






