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( 春千夜 side )
三途
そんな事を 考えながら
日が沈み 暗くなってきた 帰り道を静かに歩く。
夜風が ひんやりとしていて 気持ちがいい。
ここら辺は中々 人が通んねぇから 俺みたいのも 気楽に通れていいな。
そんな静かな夜道に 突如
三途
カッカッカッカッ……( 足音 )
と 相当、急いでいるような 足音が 背後から聞こえ出す。
ンだよ…、薄気味悪ぃな…
そんなことを思っていても
足音は遠ざかるどころか どんどん 此方に近づいてきているようだ。
だ、誰だよ……
俺は 後ろを振り返ろうとした…
ただその瞬間。
三途
優しく 背後から伝わる 人の体温。
何者かに 抱きしめられた。
三途
俺はソイツを追い払おうと 肘打ちをヤツに食らわせる。
???
???
三途
聞き覚えのある 声に
俺はすぐさま、男の方を振り向き 顔を確認してみる。
三途
竜胆
竜胆
三途
三途
抱き締めてきたのって……
竜胆…………???
意味の分からない 状況に 俺は頭を悩ませる。
竜胆
……
竜胆
違和感たっぷりの呼び方。 初めて呼ばれた 下の名前。
余計に頭はこんがらがって、 堪らず、竜胆の顔をぼーっとみつめる。
三途
竜胆
竜胆
よく分かんねぇけど…
三途
そう返事をすれば、
竜胆は 俺の手を ギュッと握ってきた。
三途
……
竜胆
竜胆
竜胆
竜胆
三途
三途
三途
竜胆
竜胆
竜胆
三途
いつになく、真剣な顔をして 想いを伝えてくる彼。
コイツの事が好きな訳では無い…
なのに…
ドクンっ…
と心臓がうるさく鳴った。
竜胆
竜胆
竜胆
俺の肩を掴んで、真正面から 物を言う、竜胆。
三途
竜胆
竜胆
竜胆
三途
竜胆
竜胆
竜胆
……
コイツの気持ちを知ってまで 俺は…俺には…
「 蘭が好き 」
なんて声を出す勇気はなかった。
三途
竜胆
竜胆
三途
ごめん、竜胆…
俺は……
三途
三途
竜胆
竜胆
三途
竜胆
竜胆
竜胆
竜胆
竜胆
竜胆
竜胆
そんなセリフを声にし、
俺を抱き締めてきた 竜胆。
三途
竜胆
大して 背丈も変わらないというのに
少し頭の位置を下げ、 上目遣いをしてくる 彼。
なんでコイツちょっと あざといんだよ…
庇護欲を擽る 作戦なのなら
嫌なことに、
コイツはちょっと賢いのかもしれない。
三途
俺は返事に困った。
竜胆
竜胆
竜胆
竜胆
ぅ………
俺は……なんて答えればいいんだ…。
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りんどぉぉ好き