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僕は、感情が無かった
いわゆる、失感情症 というものらしい
世間は、僕を化け物のように 扱う
世界は、神様は残酷だ
母
僕
母は毎日、泣きながら1人、 自分の部屋で謝る
ソレが、僕に対してなのか それとも、別のことなのか
僕には 分からなかった
世間が僕をあざ笑うけど そんな嘲笑われる僕にも 友達、いや、親友がいた
悠
彼は、僕の親友は、 そう言ってまた世間話を、 くだらない話をする
僕
僕はいつも通り その言葉を、その話を 軽く聞き流す
悠
僕
悠
悠
僕
僕の親友は、優し"かった"
彼は、悠は、 次の日から来なくなった
風邪でもひいたのかな
そんなことを思いながら 僕は「見て見ぬふり」をした
家に帰ると、母は まだ自分の部屋で泣いていた
僕は気にせずテレビをつけた
つけたチャンネルは ニュース番組だった
テレビ
テレビ
テレビ
僕
僕は急いでテレビを消した
僕
僕は走った
気がつけば、走っていた
空気が冷たくて 指が冷たくなっても 肺が凍りそうになっても
僕は走っていた
僕
息を切らし 足を震えさせながら
僕は悠の家についた
悠の家の前には 黄色いテープが貼られていて
その中には、救急車と 警察と____
僕の親友であったモノがいた
警察
悠…!悠…!!!
人混みの隙間から見えた 景色は
悠が、僕の親友が 救急車に運ばれていく 様子だった
僕
僕
その後、僕の親友は、悠は
死んだ
死んだ原因は… あまり人に言いたくなるような ものでは無かった
僕
仕方ないじゃないか
僕は「泣けない」
たった1人の大切な人の死 のときですら
泣くことが許されない
ああ…やっぱり
世界は
神様は 残酷だ