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狐
白い息が冷たい空気の中広がる
街はすっかり雪景色ですね
ここまで積もるのは久々でしょうか
まさかこんな日に限って醤油のストックを切らしてるとは思いませんでしたね
さ、早く帰って夕飯にしましょう
あれ…?
こんな時間に公園に人が…
何してるんでしょう…
こっそり近づいてみるとコートも着ないで震えている女性がいた
こんな薄着で何をしているのでしょう…
私はいてもたってもいられず女性に声をかけに行った
狐
彼女はびっくりして恐る恐る顔を上げる
???
震える声で挨拶を返してくれる
でもその唇は真っ青
私は首に巻いていたマフラーを彼女の首に巻く
狐
隣に座って話を聞こうとする
???
震えるほど夜風に当たるとは思えませんね…
???
???
彼女はマフラーを私に返して立とうとする
しかしその脚は言うことを聞かないようで膝から崩れ落ちてしまう
狐
???
彼女は苦笑いをして立とうとする
けれどその脚は動かない
脳からの伝達が上手く行っていないのかそれとも冷えて筋肉が縮こまっているのか…
とにかく体をすぐに温めたほうがいいかもしれませんね
狐
狐
???
彼女はそう言うと公園を後にしようとした
心配ですね…
案の定公園を出る直前で倒れた
私は助けようと思い彼女のところに向かう
彼女は起きる様子を見せない
狐
声をかけて顔を覗き込むと顔色がおかしくなっていた
私は着ていたコートを彼女に着せて背負い
急いで自分の家へと向かった
彼女をソファに寝かせて今は使っていない布団を軽く叩いてから彼女に被せる
湯たんぽは私が使わないので無いためカイロを布団の中に入れた
これで少しでも回復してくれると良いのですが…
起きるまではちょっとどうしようもできませんね
寝ている間に夕飯を食べてしまいましょう
起きたら彼女も食べると思うので半分残して置きましょう
私は買ってきた醤油を開けてお刺身を食べ始めた
狐
彼女は…
起きてませんね
顔色は少し戻った気がしますが…
公園で見たときは暗かったので髪が白いことも睫毛が白いこともわかりませんでしたね
肌も真っ白で童話に出てきそうです
彼女を眺めていると目から涙が溢れてきていた
怖い夢でも見ているのでしょうか
私はそっと涙を拭いた
拭かれたことを感じたのか彼女は白い目を開いた
???
狐
彼女は私と私の部屋を見るとさっと起き上がった
???
???
狐
狐
狐
狐
彼女の目をまっすぐ見つめて話すと彼女は悪い考えがないのだと理解したみたい
???
狐
会った時に食べていない状態ならお腹が空いてるはず…
???
狐
狐
少しでも体を温めてエネルギーも取って貰わないと
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