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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

これは、俺の母の葬式の日の話

俺が階段で休憩していると、

康二

あの、宮舘△△さん(涼太の母)のお葬式の人ですか?

涼太

そうですけど…

康二

場所が分からなくて…

涼太

あの角を左に曲がって、まっすぐ行った奥の部屋です

康二

分かりました

康二

ありがとうございます

涼太

いえ

葬式後

康二

(帰ろっかな)

康二

あ、あれって…

涼太

((歩いていく))

康二

さっきの人か

涼太

((康二と目が合う))

康二

((涼太のところへ行く))

涼太

あ、なんでもないです

涼太

ごめんなさい

康二

さっきのお礼ってことで、ちょっとカフェ行かない?

涼太

はぁ…

康二

あ、忙しかったらええんやけど

涼太

忙しくはないです

涼太

行きます

涼太

(まぁ、気分転換にもなるし)

康二

わかった

康二

何飲む?

涼太

あー、コーヒーで

康二

分かった

康二

すみませーん

康二

コーヒー2つお願いします

涼太

えっと…

康二

あ、康二です

康二

向井康二

涼太

宮舘涼太です

康二

宮舘…

康二

(息子さんかな…)

涼太

向井さん、なんでカフェに誘ってくれたんですか?

康二

あー、さっきのお礼がしたかったのと、

康二

話したそうな顔してたから

涼太

母とはどういう関係ですか?

康二

俺の母が仲良くて、俺も仲良かった

涼太

康二さんから見て母って、どんな人だったんですか?

康二

うーん、明るくて、いつも笑顔だった

康二

怒ってるところは見たことないくらい

康二

なんでそんな質問?

涼太

あー、最近、母とあまり話せてなかったので

涼太

母の事故、俺のせいだと思うんです

康二

え?

涼太

母は俺をかばって事故にあったんです

涼太

家族は俺のせいじゃないって言ってくれるんですけど

康二

涼太

あ、すみません

涼太

奢ってもらったのにこんな暗い話して

涼太

帰ります

康二

ええよ

康二

聞く

涼太

そこから、なんかおかしくなっちゃって、もう自分も死のうかなとか思った時期もあったんです

涼太

その方が楽になれると思って

涼太

弟に勧められてカウンセリングとか行ったんですけど、ちょっと悲しい顔して相槌打って、なんかの制度とか紹介してくれるだけでした

涼太

違うのに

涼太

ただ、誰かに聞いて欲しかった

涼太

話だけを聞いて欲しかった

涼太

ただ不安だってことを、ちゃんと言葉にして伝えられなくて苦しかっただけで

向井さんは、静かに話を聞いてくれた

康二

話してくれてありがとうな

康二

俺も2年ぐらい前にお母さん亡くしてるけど、大丈夫

康二

大切な人が亡くなるのは悲しいこと

康二

それは間違いない

康二

でも、その人がいない世界は悲しいものじゃない

康二

俺はこの2年、ずっと悲しかったわけでも、苦しかったわけでもない

康二

周りの人に支えられて、ちゃんと笑えるようになった

康二

ほら(笑)

その人は、康二は、俺が欲しかった言葉をかけてくれた

俺の心に光を灯してくれた

現在

翔太と2人で焼き肉に来ている

翔太

うま!

涼太

wwそうだね

翔太

肉最高!

涼太

ちょっとw他の人いるから

翔太

だってうまいんだもん

涼太

もーw

涼太

ちょっとトイレいってくる

翔太

うん

涼太

通話終了

通話
00:00

翔太

あ、電話

電話の相手は「向井康二」という人だった

涼太

お待たせ

翔太

電話なってたよ

翔太

向井康二?って人

涼太

そうなんだ

涼太

あ、彼女

翔太

あー、

翔太

出なくていいの?

涼太

うん

最近、康二より翔太に会う方が増えてきてる…

数日後

康二

♪♪〜

康二side どーも!康二です! 今散歩中

康二

あ、涼太だ

涼太

♪♪〜

翔太

お待たせ

涼太

ううん

翔太

行こ?

涼太

うんニコッ

康二

(涼太楽しそう…)

あんな涼太の顔、久しぶりに見たな…

康二

(帰ろ)

蓮と2人で居酒屋に来た

今日涼太の奢りね

俺に感謝してるでしょ

安いもんでしょ

涼太

((少し気まずそうに頷く))

涼太

元気そうだね

元気だよ

振った側だからね

涼太

(笑)

(笑)

いつもいっしょにいる人、彼女?

涼太

あー、うん

ふーん、

涼太

でも、最近翔太に会って、翔太への気持ちも戻ってきて…

え、二股?w

涼太

まー、そうなっちゃうのよ…

涼太

ホント俺って最悪だ

まあ気持ち分からなくもない

でも選ばないと行けないのも事実だから

ゆっくり考えな

涼太

うん

その人に、なべのこと聞かれた?

涼太

うん

なんで答えた?

涼太

笑顔が素敵な人

え、嫉妬しないの?

涼太

うん

涼太

なんか、優しいんだよね

涼太

お互い束縛とかもないし

え、じゃあ、その人はどんな人なの?

涼太

6年前くらいに知り合って、流れで付き合った感じ、かな

へー

どんな人って聞かれた時、好きな人だと、その人の好きなところ答えちゃうんだって

嫌いな人だと嫌いなところ

普通の知り合いとか、友達とかだと、プロフィールとか言っちゃうんだって

今みたいに

全部当てはまるとは思わないけどね

涼太

蓮、ちょっと性格悪くなったね

モテたいからね

涼太

おまたせ

翔太

ううんニコッ

涼太

ホントに笑顔がいいなボソッ

翔太

ん?なんか言った?

涼太

ううんなんでもない

涼太

行こ?

翔太

こないだいっしょにいた、康二さん?どんな人?

涼太

すごく大切な人

涼太

ちゃんと向き合おうと思ってる

翔太

ふーん、

康二

涼太からLINEや

康二

「あるよ」っと

康二side 涼太から連絡って珍しいな

康二

お待たせ

涼太

ううん

涼太

座ったら?

康二

ありがと

康二

涼太から誘ってくれるの久しぶりやな

涼太

うん、そうだね

涼太

あの、

康二

ん?どした?

涼太

俺と、別れて欲しい

康二

え、、、

康二

ちょっと考えていい?

涼太

うん

涼太

いいよ

康二side 俺には、涼太が別れようと言った理由が分からなかった

康二

えっと、、、なんで?

康二

なんで別れたいの?

涼太

康二と中途半端な気持ちで付き合ってるよりは、友達に戻った方がいいと思った

康二

やっぱ考えさせて

康二

答えが出たら伝える

涼太

分かった

涼太

待ってる

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