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時は戦国

 世情の不安定化によって 室町幕府の権力が低下したことに伴って 守護大名に代わって全国各地に 戦国大名が台頭した

身分秩序を侵し権力を奪取する者達

そんな彼らを影で守る者が現れた

後に人々は彼らをこう呼んだ——

暑い

暑い

今日は一段と暑い

太陽の光が私の肉を 焼き付けるように照らす

セミの音が段々と遠のく

私は汗ばんだ額を拭った

 視界がぼやけ、足が覚束無い

頭がガンガンする

辛い……

………………い

…い

……ぉい

後ろから声が聞こえる

なんて言ってるか分からない

…………おい…

突然視界が揺らいだ

暑さと目眩で体のバランスが崩れる

 そのまま地べたに倒れ込んで行った

倒れる——!!

おい娘、

あれ

痛く……ない

大丈夫か?

目を開けるとそこに

美しい顔の少年が

だ、大丈夫です。

ありがとうございます。

いや、大丈夫ではないだろう

お気にせず…あ…

足に力が入らない

私は再び少年に抱きかかえられた

俺は別に

お前をここに放っといても構わんのだが

周りの目線もある

それに、目の前でおなごが倒れるなど夢見が悪い

そ、そうですか…

すぐそこに茶屋がある

そこまで担いで行くぞ

は!?

ちょっ!恥ずかしいからやめて!

これじゃ私がお尻突き出してるみたいじゃない!

そう暴れるな

少しの辛抱だ。

彼は細身でありながらも力強く

 透き通る様な白い肌だった

大きい目に、流れる様な長いまつ毛

男も惚れるような美少年

何もかもが整っていた

 けれど

彼からは血の匂いがした

着いたぞ

ありがとうございました。

じゃあな

ちょっ、待って!

——?

あなたの名前は?!

教えて!

これから二度と会うことがないお前に

俺の名を教える価値は無い

後世まで覚えておきたいの!

——ンが——

——え?

あ!!

 彼は煙のごとく消えた

まるで普通の「ひと」じゃないみたいに

私は狐にでも化かされたような

現か夢か

その境界線を漂っていた

ふぅ…

さて……

仕事に戻るか

ザッザッ

来たか……

おい、いい加減姿を現せ

おー、相変わらず鋭いねえ

何故俺に着いてきた

任務帰りにお前を見つけて追っかけてたんだよ

ふん、そんな暇があるなら
気配を消す鍛錬でもしとけ

はいはーい

んで……

さっきの女の子…

彼女?笑

んなわけあるか

赤の他人だ

またまたァ

ホントは付き合ってんだろ?

…………

そ、そんな睨むなよ…

あいつが俺の前で倒れるから

茶屋まで運んだだけだ

何気にお前優しいよね〜

夢見が悪いだけだ

はいはい、そういうことにしとく

お前、これからどこ行くの?

組頭から話があると呼ばれた

今から向かうところだ

へぇー

お前はグダグダしてないで早く陣地に戻れ

どっちにしろ組頭に逢いに行くんだから一緒に行こうよ〜

………

あ!ちょっ、勝手に行くなって!

組頭、ただいま戻りました

ただいま戻りました

組頭

おう、お疲れ

組頭

今新入りが敵地で調査をしている
お前は今からサポートしに行け

御意

組頭

組頭

お前には重要な任務がある

なんでしょうか

組頭

組頭

明日からお前は

組頭

幕府のお偉いのお付だ

組頭

我らの組はそういう依頼は断っているが…

組頭

なんでもそのお偉いが

組頭

幕府の政権を狙ってるらしくてな

組頭

確率は分からないが

組頭

この戦いに勝ったら我が組は

組頭

より強固になり、もしかしたら

組頭

その政権を奪うほどの影響力者になる

——組頭

忍者の三禁をお忘れですか?

組頭

それはともかく

組頭

この任務はお前にかかってる

組頭

全力で取り組むように

御意

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