Mira
あっ、暗くなってきた
外を見ると夕焼けが綺麗だった
おそらく5時頃だろう
Mira
じゃあ僕達帰るね
ミラ
うん!分かった
ミラ
気を付けてねー
Mira
ありがとう
なんだか今日はとても心が温まった
階段
カイ
階段は増えてるかな…?
常子
カイ、減ってるのじゃ!
カイ
どれどれ…?本当だ!!皆!階段めっちゃ減ってる!
憂
マジで!?
Mira
本当だ、何段だろう?
常子
わしが数えるのじゃ
1
2
3
4
5
常子
5段なのじゃ、、39段も減ったのじゃ
憂
やっぱりか…
ミラ
やっぱり、、?憂、なんか予想してたの?
憂
うん、でも確信に変わった
ミラ
どういうこと?
憂
ミラはまだ知らなくていいから、「その時」まで待ってて
ミラ
……?わ、分かった
私も疑問を抱きながら階段を降りた
本当に5段だった
玄関
カイ
今日はありがとうね
ミラ
こっちこそ、ありがとう!
憂
じゃあねミラ
憂
また明日
ミラ
またね~
バタン
扉が閉まった
あの頃と同じだ
まあ、立場は逆だったが
約11年前
幼い頃のミラ
またね、皆!
幼い頃の皆
またね、ミラちゃん!
ミラ母
皆今までありがとうね、また会えたら会おうね
ミラ父
皆バイバイ!じゃあ、行こっか
ミラ母
そうね
幼い頃のミラ
嫌だ…皆と別れるの寂しい
ミラ父
まあまた会えるじゃないか
幼い頃のミラ
遠いじゃん……
ミラ父
まあそうだな
幼い頃のミラ
でも引っ越しは決まってるもんね、しょうがないや
ミラ父
じゃあ行こっか
幼い頃のミラ
うん!またね、皆
幼い頃の皆
またね~!!
バタン
あの時とよく似ている
ドア を閉める音を聞くとなんだか悲しかった
ミラ母
ミラー!ご飯できたよー
ミラ
うん
リビング
ミラ
あ、私の好きな炊き込みご飯だ
ミラ
しかもお吸い物
ミラ
おかずも美味しそう!
ミラ母
今日はミラが好きな物づくしだよ!いっぱい食べてね
ミラ
お母さんありがとう!
ミラ
いただきます
まずは炊き込みご飯を口にかきこんだ
軟らかい具材と、固さが普通のお米の食感のバランスがとても良い
そして醤油っぽい味が口の中で広がり、とても美味しい
ミラ
美味しい!
ミラ母
良かったわ
次におかずを食べた
鮭は元々好きだからどんどん吸い込むように食べられる
ほうれん草のおひたしは、まんべんなく軟らかくて鰹節の香りが香ばしかった
ミラ
これも美味しい
ミラ母
嬉しいわ
そして、お吸い物を飲んだ
薄味だがしっかりと味はあり、松茸の香りと葱の独特な味が美味しかった
温度も丁度良く、飲みやすい
ミラ
最高
ミラ母
ありがとう!
私はいつしか食べるのに夢中になっていた
20分後
ミラ
ごちそうさまでした
ミラ母
はーい
ミラ母
じゃあ片付けはお母さんがやるから、ミラはお風呂沸くまでテレビ見てな
ミラ母
この時間良い番組あるかな~?
私はテレビが受信できることに驚いた
「あの日」以降はつかないと思っていたが、まさかこうだとは思わなかった
ミラ
何チャンネル見ようかな
リモコンを手に取りボタンを押した
ミラ
ニュースでも見るか
ちゃんと映った
明後日は「あの日」から4年の日
各地での取り組み予定や、現在の水無月龍女町を取材しました
ミラ
(そっか、明後日で「あの日」から4年も経つのか)






