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ゴミだらけの部屋の中。ボサボサパーマの母親が話しかけてくる。
お母さん
自分で必死に稼いだ給料をこの女に渡したくない。 どうせパチスロで無くなるからだ。
ゆいか
彼女は無言でその文句を聞いている。 いつもは無視すれば女もどっか行くが、今日は違った。
お母さん
そう怒鳴ったと思えば、彼女の視界はぐらつき。目の前には大量の生ゴミの袋がある。
何が起きたか分からなかったが。 蹴られたのだ。その後に容赦無く髪の毛を引っ張り怒鳴り散らかす。母親の姿。
お母さん
ゆいか
反抗したかった。だが力仕事でボロボロになった体で反抗できる訳がなかった。
お母さん
そう言い彼女の引っ張っていた髪を捨てるように投げる。
お母さん
最後にそう言葉を吐き捨て外に出て行った。
...次はないという意味は彼女も分かっていた。
『殺される』と。
ゆいか
彼女は手持ちの数を数えたが、あまりにもこれから生活するには足りない金額だ。
ゆいか
彼女は心の底で死にたいと願っていたが、あの女に殺されるのはごめんだった。
だから逃げるのだ。
ゆいか
外は春が終わる風が吹いていた。
まずは一晩過ごせる場所を探す。
ゆいか
この世界は『人間と人外が共同して生きている』世界だ。
人外が増えに増えまくり人間が減っていっている。 だから人間は珍しいものだ。
そんな数少ない珍しい人間を見逃す人外はいるのだろうか?
人外1
案の定、頭が歪な形の人外が話しかけてくる。
ゆいか
人外1
彼は懲りずにしつこく付き纏う。
しつこく付き纏う人外から逃げていたらいつの間にか人気の少ないところに来てしまっていた。
ここから住宅地より遠い。 大声を出しても静かじゃなければ聞こえないだろう。
ゆいか
嫌な予感は的中していた。
物陰から頭が歪な人外の仲間らしき人外が1人、2人と出てきたのだ。
人外1
こいつらは最初から"それ"が目的だった。
後ろからヤツの下っ端が彼女を抵抗できないように抑える。
人外2
下っ端はヘラヘラし、ヤツに問う。
人外1
その言葉は彼女にグサリ。と刺さった。
彼女はヤツらに抑えられ、更に人気のないところへ連れて行かれた。
もうどのぐらい時間が進んだのだろう。 もう日が沈んでいる。
何人にも回され、ボロボロな彼女の体は動ける状態ではなかった。
ゆいか
彼女はボソリとそう言う。 誰にも聞こえない。
はずだ。
誰かが歩いてくる音がする。 段々とこちらに近付いている。
ガウラ
コンビニ袋をぶら下げた大男と目が合う。パーカーを被っていており顔がよく見えないが。そう感じた。 とんでもない状況で声にならない声を出していた。
ガウラ
完全に事後であった。 無防備な人間。普通の人なら見て見ぬ振りだろう。
ガウラ
彼にそう問われるがまともに会話を出来る状況ではなかった。
彼女はのそりと起き、どこかへ行こうとするがそんな悲惨な姿では周りの目が怖くなる。
ガウラ
彼は彼女にそう言い羽織っていた上着を着させる。 サイズがでかい。だがそのお陰で太腿の所まで隠れる。
ゆいか
ガウラ
彼のその言葉は本当だと感じた彼女は小さく、頷いた。
ガウラ
ゆいか
ガウラ
確かに彼はパーカー越しでもわかる筋肉だ。
彼女は流されるままおんぶしてもらい、彼の家へ向かう。
ガウラ
ゆいか
しばらくして彼の家に着いた。
ガチャリ。と彼がドアを開け玄関に入る。
ガウラ
彼はそう言い彼女を下ろし座らせ、靴を脱いだ。 彼女も靴を脱ぎ、立ちあがろうとするがバランスを崩した。
ガウラ
間一髪彼は彼女を支え、転倒を防いだ。
ガウラ
彼はそう言い、ヒョイっと彼女を持ち上げた。 お姫様抱っこで。
初めてのお姫様抱っこで戸惑う彼女を見て彼は言う。
ガウラ
ゆいか
彼女はそう返しリビングへ着いた。