ピーンポーン
天
っ!
誰?
もうこんな時間だよ?
ピンポンピンポンピンポン
天
こわいこわい
窓からチラッと外を覗く
その瞬間目があった
天
先生!?
天
え、先生どうして…
幸光
ん?
天
どうして来てくれたんですか?
幸光
んー…
幸光
ちょっと言い過ぎたなって思って
天
…ぇ
幸光
思ってないよ
天
へ?
幸光
てんてんに魅力が無いなんて思ってないよ
天
…はい
幸光
でもさ
幸光
やっぱり、俺はてんてんの教師だから
幸光
それ以上はないよ。
天
…そう…ですよね
天
すみません!ご迷惑かけて!
幸光
んーん
幸光
てんてんの怒りに拍車をかけたのは俺だよね
幸光
ごめんね
先生ずるいです
そんな風に言われたら何も言えないです
天
(先生はちゃんと)
天
(あれが告白でもあるってことに)
天
(気付いてる)
でも先生は先生だから
あえて触れない
天
でも…そんなのって違うよ
幸光
ん?
天
先生
天
ちゃんと告わせてください
天
このまま無かったことにはしたくないですよ
幸光
幸光
いーよ
幸光
なに?
天
天
好きです!
天
今まで恋なんて分からなかったし
天
好きなんて気付かないんじゃないかとか
天
不安ばっかりで恋愛に消極的でした
天
でも先生はいつだってあたしを助けてくれる
天
気付かないわけ無かったです!!
天
だからっ──
幸光
うん
幸光
それ以上はいいよ
幸光
言わなくても分かるから
幸光
幸光
でもね
幸光
俺はてんてんが思うほど優しくないよ
天
ど、どういうこと…
幸光
一番始め
幸光
勉強教えたときに言ったと思うけど?
天
…え?
体に電気が走ったような気分になる
意味がわからない
幸光
俺はさ
幸光
助けたくて助けたわけじゃない
幸光
海のときだって
幸光
一緒に居た玲華に無理やり言われたから助けただけ。
幸光
玲華がいなかったらスルーしてたよ
天
え…で、でもっ…
天
いつもあたしの相談…
幸光
そりゃ相談してきたからね
幸光
それなりのアドバイスはするけどそれでてんてんがどうなったって知ったこっちゃない
天
え
幸光
だからやめなよ
幸光
教師なんていいこと無いし
幸光
笹尾くんとか成瀬くんとか
幸光
もっと身近な人でいーじゃん。
幸光
じゃあね
なんで?
先生にそんなこと言われたくなかった
先生は…どんなことでも自分のやることには自信持ってて
いつも堂々としててそれで何かあったらたやすく解決してくれて
天
(なんで?)
天
(そんなの先生じゃないよ)
天
…ぃ
幸光
え?
振り返った先生をキッと睨んで言う
天
仲直りしにきたんじゃ無いんですか!!
天
くそじじい!