道長短編集

ついさっき「相談にのってくれ」と みっちーに言われて… そりゃあもちろんメンバーの悩みは ちゃんと向き合いたいし解決したい

そういってみっちーは俺の手を 引っ張るかのように強引に 俺を連れて行った。

今日のみっちーは様子がおかしい 「悩んでいるから話を聞いてくれ」 という感じではない

謙杜の名前を出したら動きが止まり 息を飲み込むようにして黙り込んだ

図星だったのだろう。 いきなり弱気になった。

そういって、みっちーは さっきよりも手の力を強めて 足を早めて移動し始めた

謙杜そんなにやらかしたのかよ…

これ本当に悩み事か？ 面倒事に俺を巻き込むなよな…

目的地の人目に付かない所に 着いたのだろう。みっちーは手を 離して、俺達は立ち止まる。

扉を開け、中に入った途端 みっちーは鍵を閉めた。

そんなに警戒することか？ いかにも当然といったみっちーに 俺は弱気になる

知ってる。正確には分かってる。 みっちーが謙杜のことを 好きなのを。それも「恋心」として みっちーが謙杜のことを見てて 謙杜が他の人と絡んでたら嫉妬して いるのも全部分かってる。

………悩みってそうゆうこと？

待ってましたと言わんばかりに 話しに食いつくみっちーに

やっぱりそうなんだ って思った

俺は知ってる。 謙杜もみっちーのことが好きって事 何度か相談されたから。

でも言ってあげない