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サークルクラッシャー

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サークルクラッシャー

1 - サークルクラッシャー

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11

2019年04月30日

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照明

マッキー、例の話…誰にもしてないだろうな?

正輝

例の話って…早希代のアレか。もちろん、誰にも話しちゃいないよ。

ナレーション

「例の話」、「早希代のアレ」。随分とぼやかした表現ではあるが、だからこそ2人には通じる直接的に言葉にしたくない、何か嫌な事象の話であろう。

正輝

俺、考えたんだけど…やっぱり、ケーサツに行かないか?

照明

なに馬鹿なこと言ってるんだよ、俺たち仲間だろ?

正輝

だけど…

照明

早希代が死んだのは事故!ケーサツの調べでもそうなったんだからそれでいいじゃんか!

正輝

でも、殺人犯を野放しには出来ない。

照明

仲間をケーサツに売るのか?

正輝

待ってくれよ…ケーサツに売るだなんて、そんなつもりじゃ…。

ナレーション

早希代なる女性は殺された。しかし、警察の見解では事故死と見なされたため、事故死で済ませたい男と、良心の呵責に悩む男が揉めているという話らしい。グループで隠ぺいした犯行が明るみになる時は大抵こういうイザコザが起こっているものだ。

照明

いいか、マッキー。ケーサツに本当の事を話すってんなら、それなりの覚悟をしとけよ。

正輝

覚悟って、俺をどうする気だよ?

照明

口を塞ぐ。手段は選ばない。

照明

ってかさ、これまで俺たちうまくやって来たじゃんか。

照明

あんなオンナのために、俺たちの演劇サークルがメチャクチャになるのはイヤだろ?

ナレーション

どうやら殺された早希代という女は彼らが所属する演劇サークルに所属していたらしい。「あんなオンナ」なんて言われ方をする所から察するに、俗に言う「サークルクラッシャー」だったのかもしれない。

正輝

そりゃ確かに、俺たちモテない男ばっかの演劇サークルに彼女が入ってからと言うもの、サークル内の人間関係はメチャクチャにされたよ。

正輝

だからと言って、殺人を正当化するのは別問題じゃないか。

ナレーション

やはり、彼女はサークル内の人間関係を引っ掻き回してメチャクチャにしてしまっていたのだ。

照明

だけど、早希代のせいでサークルメンバーがどんどんやめて行ってマトモに活動出来なくなっちまったっんだぞ!あんなオンナ…死んで当然だ!

ナレーション

確かに、真剣にサークル活動に打ち込んでいたなら、尚更に殺意が湧いてしまうのも頷ける。

正輝

気持ちは分かるけど、やっぱり殺しちゃいけないんだよ!

正輝

犯罪なんだよ!

ナレーション

照明の言葉に嫌悪を感じた正輝は、強く反発を示した。正義感が強いのか、それとも良心の呵責に耐えられなくなって来たのか。

正輝

やっぱ、今からケーサツ行くわ。

照明

ちょっ!待てって!!

正輝

待たねーよ。

ナレーション

正輝は聞く耳を持たない。まさに今上着を羽織り警察に出向こうとしているのか。照明の焦りが増す。

照明

…つーかさぁ、さっきからつまんねーことグダグダ言いやがってよ、お前からも何か言えよ!そもそも早希代を殺したのはお前だろ!

ナレーション

え、あ、ご、ごめんなさい…。

照明

それに、ナレーション担当だからって、ラインの名前をナレーションにするなよ!ややっこしい!

ナレーション

キ、キ、キミだって照明じゃないか。

照明

オレはテルアキって名前なの!

照明

グダグダ言ってる間に、マッキーがケーサツに行っちまう!!お前何とかしろよな!!もう知らねーぞ!

ナレーション

不在着信

不在着信

ナレーション

不在着信

不在着信

ナレーション

通話終了

通話
21:47

ナレーション

なんとかしたよ

ナレーション

そう言えば、もう1つ証拠が残ってるんだ

ナレーション

そっちもなんとかしなきゃ

ナレーション

不在着信

不在着信

ナレーション

不在着信

不在着信

ナレーション

不在着信

不在着信

ナレーション

不在着信

不在着信

ナレーション

照明、今から行くからね

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