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結衣

陽菜、今日大事をとってお休みらしいわ

あー俺もさっきLIMEで聞いた

でさ、昨日の件のこと・・・どうなった?

光は昨日教室に戻ったあと、 陽菜に起こった出来事を結衣に全て話した。 話し合った結果、協力して«犯人»を見つけだそうという結論に至ったのだ。

結衣

まあ結論から言うと結構特定できたわ

まじか!どうやって?

結衣

・・・そこは企業秘密よ

(こいつ何したんだ・・・)

結衣

陽菜の為ならなんでもやるわ

そう不敵な笑みを浮かべる結衣。 光は少し怖くなったが、それと共に自分の味方でよかったと改めて心から思うのだった。

結衣

で、肝心の主犯だけど・・・

涼真

«朝倉 真凜»っすね?

毎度の事ながら、突然現れる涼真

結衣

あら?

って、なんでまたお前がここに居るんだよ

涼真

悪いっすか?

いや、わりーだろ!お前1年!

涼真

煩いなあ・・・陽菜先輩の話してたんでしょ

涼真

正直すごーく不本意だけど協力してもらおうと思って

いや、お前が協力する側じゃねーのかよ!

結衣

まあ、今はそんな事どうでもいいわ

結衣

涼真くん、なんで«朝倉 真凜»のこと知ってるのかしら?

涼真

俺だって、情報網くらいあるんすよ

そう涼真はニヤリと口元に弧を浮かべるのを見て光は「2人は同類」だと悟った

涼真

それに・・・あいつ少し前に「陽菜と別れろ」とか言ってきてて

結衣

女の逆恨み・・・してもやり過ぎね

今回は無事で済んだけど最悪の場合だって・・・

結衣

そうね・・・だからこそもう2度と陽菜に手を出ししないよう話をつけるわよ

・・・にしても相手が女だとやりにくいな

結衣

まず、私が彼女から話を聞くわ・・・彼女と話し合ってそれでも無理だった時は涼真くんに託すわ

俺は!?

結衣

光は何かあった時の為の保険ね

は!?俺は出番なしかよ

涼真

先輩は用心棒で充分っす

っにゃろ・・・

結衣

まあまあ、そんな感じの手順で行こうと思うんだけど涼真くんの意見はどうかしら?

涼真

俺・・・本当は1人でやろうと思ってたんすよね

涼真

犯人見つけたらボコボコにして一生動けなくしてやろうって・・・

震える拳を抑え、ゆっくりと話し始める涼真

涼真

昨日陽菜に「変な気起こすな」って言われて・・・俺なりに色々考えたんすよね

涼真

犯人の事はめちゃくちゃ憎いけど、俺の行動で陽菜が離れたらそれこそ耐えらんないなって

涼真

だからもし、俺が暴走したら止めてください

光の瞳を真っ直ぐ捉える涼真

・・・おう、安心しろ

そん時は俺が全力で、止めてやるよ

結衣

後は私が段取りとるから・・・放課後屋上に集合にしましょ

おう

涼真

うぃーっす

3人の計画は動き始めた

ー 屋上 ー

ガチャ…

屋上の扉が開き、結衣の視線の先には待ちわびた彼女の姿 «朝倉 真凜»は躊躇することもなく堂々と結衣の前に立ち、見下すような冷笑を浮かべていた

結衣

お呼び立てして申し訳ないわね

真凜

先輩、顔こっわーい!用事ってなんですかあ?

わざとオーバーリアクションを取り、 結衣を嘲笑う真凜。

真凜

まりん、先輩に何かしましたかー?

結衣

そうね・・・もう単刀直入に聞かせてもらうけど陽菜を階段から突き落としたのは貴方よね?

真凜

突き落とすなんて・・・そんな物騒な事まりんがする様に見えますかあ?

結衣

(あくまでもしらを切るつもりね・・・)

結衣

今回は無事だったけど、もしもの事があったら貴方・・・どう責任取るつもりだったの?

真凜

てか・・・死んでなかったんだあの女

小さく吐き捨てた真凜の言葉を結衣は聞き逃さなかった。

結衣

・・・今認めたわよね、もうやめましょ?

結衣

貴方が利用した男の子やクラスメイトたちからもう裏は取れてるの

真凜

・・・なにそれ、

結衣

涼真くんに振られて陽菜に八つ当たりかしら?醜いわね

真凜

は?

カンに障ったのか 真凜の表情が険しい目つきに変わる

真凜

何言ってんの!?まりん涼真くんに振られてないし、涼真くんがまだまりんの魅力に気づいてないだけだし!

涼真

ねえ、なんでそんなに聞き分け悪いの?

真凜

り、涼真くん!?

真凜

え・・・何?どうしてここにいるのお?

涼真に気付き声色を変える真凜

涼真

猫被っても遅いから、裏で全部話聞いてた

真凜

そんな意地悪言わないでよ~

涼真

俺前にも言ったよね?陽菜に手出したら許さないって

真凜

だって、あの女さえ居なくなれば涼真くんはまりんのものでしょ?

涼真

・・・話にならないんだけど

真凜

だっておかしいよ・・・私は入学以来ずっと涼真くんのことを見てきたのに・・・

真凜

可愛いまりんと、イケメンの涼真くん・・・ベストカップルでしょ?

真凜

なのに・・・なんであんなビッチ女に取られなきゃいけないの!?

真凜が悲痛な想いを込め声を荒らげる

涼真

・・・もうお前、いい加減にっ

涼真はもう我慢の限界をとうに超えていた

涼真!

涼真の手が出そうになった所をすかさず光が止めに入る

涼真

・・・光先輩

真凜

ひ、光先輩まで・・・皆で私を責めるんですか

苦しいよなあ、片想いって

真凜

え・・・?

俺もずっと片想いしてきたから真凜ちゃんの涼真への気持ちも、陽菜に対しての気持ちも少しだけ分かる

結衣

(・・・光)

けど、恋愛って一方通行じゃ成り立たねーじゃん

すぐには難しいかもしれないけど、コレ乗り越えたら・・・真凜ちゃん、きっと次に進めるよ

真凜

先輩は・・・前に進んでるんですか?

いや・・・だけど気持ち伝えて駄目だった時は彼女の幸せを優先しようと思ってる

結衣

(バカね・・・カッコつけちゃって)

結衣

(もう自分がフラれたら陽菜の事は諦めるって宣言してるようなものじゃない)

だからな・・好きな人が大切にしてる人を傷つけるのは違うと思う

好きな人の悲しむ顔は見たくないだろ?

真凜

・・・っ

真凜は自分が取り返しのつかないことをしたとやっと気付いたのか、その場で泣き崩れた

真凜

ごめんなさいっ・・・私・・・

涼真

謝る相手、違うだろ?

結衣

そうね、落ち着いたら陽菜に謝りなさい

結衣

許される事ではないけれど・・・

そう言い、結衣は静かにポケットに忍ばせておいたボイスレコーダーの電源を切った

結衣

(これは・・・使わなくても良さそうね)

涼真

光先輩・・・

あ?

涼真

ちょっとだけ、カッコ良かったっすよ

なんだよそれ、気持ち悪っ

結衣

まーまー、今回は光に助けられたわ

夕陽に照らされた光の大きな背中が、少しだけカッコ良く見えた事を・・・結衣が口に出すことは無かった

ヤンデレ男子VSツンデレ男子

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