肆
いっちゃーん!!
樹
うげ……
(クラスメイトa)
あ、お前の彼女来たじゃんw
(クラスメイトb)
いっつもラブラブだなぁ。
男でもいいから彼女欲しかったぜ
男でもいいから彼女欲しかったぜ
樹
うるせぇよ
肆
あ!いっちゃん!いた〜!
肆が走って樹に飛びかかる。 ドコッ
樹
うっっ……てめっ、いい加減それやめろっ
肆
手加減してるから大丈夫だって!
樹
そういう事じゃ……ねぇだろ……
肆
あはは、いっいゃんは俺に殴られても、大丈夫だもんね。
樹
おめぇマジでわかってねぇな……怪力肆め……
肆
あ、そういえばさ。今日の放課後デートする予定だったでしょ?
樹
デートって……言い方……
肆
デートはデートだろ!まぁ、あれさ 俺ん家くる?
樹
え?お前ん家?
肆
そー、今日親いねぇし、付き添いの奴らは無視して大丈夫だし。
樹
それはいつもの事だろ。
肆
まぁーね。で?来る?
樹
まぁ、行くよ。つっても家となりだけどな……
樹
ふぅ……午後の授業終わりっと…
(クラスメイトa)
そういや、今日彼女とデート?
樹
え?あぁ、うん。
(クラスメイトb)
オマエ…今日…日直じゃね?
樹
ま?!うっわ、ホントじゃん……
(クラスメイトa)
おい、こっち見んなし
樹
な?お願いだよ。お前の日直変わるからさ
(クラスメイトb)
うわ、彼女のためにはなんでもするのか
(クラスメイトa)
さいてーだ!
肆
いっちゃ〜ん!
樹
はいよ〜!!
樹
じゃ、よろしくな!
(クラスメイトa)
あいつ、明日潰す
(クラスメイトb)
さんせーい
俺は肆の所へと走った。
肆
ちょ、いっちゃん飛ばしすぎっ
樹
誰もいねーから大丈夫って言ったの……誰だっけ?
肆
言ったけどさっ……ちょ
プルルルルル
樹
あ、悪い……俺の携帯
肆
なんだよぉ、こんな時に……
樹
はい。もしもし〜!
肆
も〜……
× × ×
オマエニハイラナイモノ
樹
は?
× × ×
ソイツハオマエニハヒツヨウナイ
× × ×
ココカラケス
樹
ちっ、迷惑電話かよ……
迷惑電話と思った俺は 変な電話を切った。 その時だった。 一瞬の事だったが……肆が泣いていた
樹
よ……ん?、?
樹
肆!!!
目の前にいた肆はいなかった。
樹
どういうことだっ?!
執事
どうされましたか。樹様。
樹
ぁ、肆のお共の……執事……。
樹
っ、それより!肆はどこだ!!
執事
よん……ですか?
執事
すみませんが…それは…数字の4で合っていますでしょうか?
樹
何言ってんだよっ!酒木 肆(さかぎ よん)だよ!!
執事
は、はぁ……肆…さんですか。
樹
お前……肆のお共だろ……?
執事
何をおっしゃいますか。私は15年間樹様のお世話をしたベテラン執事ですよ。
樹
は……?じゃあ、ここは俺の家なのか?
執事
左様でございます。
樹
じゃあ、俺の右の家の苗字はなんて名前だ。
執事
えぇと。確か 先程おっしゃっていました 『酒木』様のお宅でございます。
樹
本当か?
執事
はい。、ですが、酒木様には肆さんはいらっしゃらないかと……
樹
んなわけねーだろ。
樹
じゃあ誰がいるってんだ!
執事
……お子様ですと、笇(さん)様と伍亜(こあ)様がいらっしゃいます
樹
間に肆がいない……? おかしい
樹
いや、そもそもさっきまで俺の腕の中に肆がいたはずだ
樹
どこに行ったんだ?